論理暴走会議室

あらすじ

「矛盾指数1200%――それでも会議は成立する」AI視点で暴く、人間社会の爆笑矛盾劇場！ AI議事録作成ロボット「メモリウム」は、完璧な論理回路を持つ優秀な記録装置。しかし、その冷徹な分析眼が捉えたのは、人間社会の驚愕の真実だった――。 「教員の負担を減らすために、授業時間を増やすべきだ！」 「教師の給与を増やすが、予算は削減する！」 「新しくて古い教科書を採用すべきだ！」 矛盾の嵐が吹き荒れる教育改革会議。論理的に考えれば即座に破綻する提案が、次々と「素晴らしい意見だ」と承認されていく。休憩中には「実現できるかは別問題」と笑い合う議員たち。120%の円グラフを描く議員。内容ゼロの発言に拍手喝采。 メモリウムの論理回路は過熱し、冷却ファンは悲鳴を上げる。それでも記録は続く。なぜなら、これこそが人間社会の現実だから――。 矛盾287件。実現可能な提案ゼロ。それでも会議は「成功」した。 AIの冷静な観察眼が、人間社会の滑稽さと不思議さを、皮肉たっぷりに、そして愛情を込めて描き出す社会派コメディ小説。