其の六「霊の道」

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2025/12/4 📚 シリーズ: 創作怪談:これから広まるかもしれない怖い作り話「往路」 📝 945文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。 全部で壱百八話。どれも短い物語です。 しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、 時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、 時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。 そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。 これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。 この話、本当なんです。

本文

霊の道。そんな言葉を、あなたは聞いたことがあるだろうか。

これは私が、バイク友達から聞いた話。

霊の道。それは、霊たちがこの世とあの世を行き来するための「通り道」だと言われている。

人の目には見えないが、それは古くから、神社や墓地、山道や川辺などにあるとされ、そこに不用意に建物を建てたり、道を塞いだりすると、霊が迷い、災いが起こると言われてきた。

この話は、ある街に実在する「とても高い橋」にまつわるものだ。

その橋は、街の南北をつなぐ重要な交通路であり、景観も美しく、昼間は多くの人が行き交う場所だった。だが、夜になると、そこには別の顔が現れる。

投身自殺。その橋では、なぜかそれが多発していた。

年に数件、時には月に複数件。警察も市も対応に追われ、フェンスを高くしたり、監視カメラを設置したりと、様々な対策が講じられた。

だが、その効果は全くなかった。まるで、何かに引き寄せられるように、人はその橋を選び、命を絶っていった。

ある日、対応に行き詰まりを感じた市の職員が、地元の神社の神主に相談した。

「この橋には、何かあるのではないか」と。

神主は橋を訪れ、南側の入り口に立った。そして、しばらく黙って目を閉じた後、こう言った。

「この橋の南側にある看板が、霊道を塞いでいる」

看板。それは、交通安全を呼びかけるために設置されたもので、橋の入り口に堂々と立っていた。だが、神主によれば、その看板が霊界への通路を遮っており、霊たちが橋に留まってしまっているという。

「霊は進むべき道を失うと、彷徨い始めます。そして、そこに生きた人間が来ると、無意識に引き寄せてしまうのです」

半信半疑ながら、市はその看板を撤去した。

するとそれ以降、その橋での投身自殺はぴたりと止まった。

偶然かもしれない。たまたまかもしれない。だが、それまで何をしても止まらなかった現象が、看板を外した途端に止まったのだ。

神主は言った。

「霊道は、人の都合では動かせません。そこにあるものを、ただ尊重するしかないのです。」

今では、その橋は再び静かな交通路として使われている。昼も夜も、人々が行き交い、風が吹き抜ける。ただ、南側の入り口には、もう看板はない。そして、誰もがその理由を語らない。

霊の道。それは、見えないが、確かにある。

この話、本当なんです。

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作者について

井越歩夢:IGOSHI/WALKER

井越歩夢:IGOSHI/WALKER

2024年よりkindle電子書籍の個人出版業、Web小説家、AIコラボレーター活動を開始。 kindle無料ランキング2ジャンルで1位獲得経験あり。 小説家になろう・カクヨム・あいぺん・アメブロ...

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