陽炎の街の恋文
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
機械と魔法の季節、少し恋とか友情とか。 ひとことレビューしてくれると喜びます。
本文
夏の陽炎が立つ街では幻が手紙を運ぶ。
幻影郵便士リオは依頼主の少女ミナに恋をしていた。
「届ける手紙が全部あなたの名前ならいいのに」
彼はそう呟き、蒸気翼を広げた。
だが今日の配達先は――未来の彼女。
手紙には見覚えのある筆跡。
『リオへ。十年後、またこの街で会いましょう』
風が吹き抜ける。ミナの姿が幻のように霞んでいく。
「君が先に未来へ行くのか」
リオは笑い、空を見上げた。
空のどこかでまた幻が花咲く。
歯車の街にも、確かに恋が息づいていた。
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