蒸気の砂浜にあなたの影が溶ける
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
機械と魔法の季節、少し恋とか友情とか。 ひとことレビューしてくれると喜びます。
本文
機械仕掛けの潮騒が響く砂浜。
蒸気塔の光が波に反射し、銀色の夏夜をつくっていた。
「こんな時間に呼び出してどうしたの?」
ミナが振り返ると、青年エルドが真剣な目で立っていた。
「……夏が終わる前に言いたかった」
風が吹き、ミナの髪が彼の胸元に触れる。
エルドは震える手で彼女の頬を包んだ。
「触れたいと思った。ずっと」
ミナの心臓が跳ねる。
蒸気の海が、まるで二人の呼吸に合わせて揺れるようだった。
「エルド……待って、心の準備が……」
「もうだめだ。抑えられない」
その言葉にミナは目を閉じる。
機械の波が打ち寄せ、二人の影を溶かした。
夏の夜は誰よりも熱かった。
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