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第14節 導くということ

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2025/12/10 📚 シリーズ: 共感性知能アプリNestTalk(ネストーク) 📝 1,036文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

NestTalk(ネストーク) 次世代LLM対話型AIサービス。 ChatGPTのように何でも質問したり、検索エンジンの代わりに使ったり、議論したり、悩みを相談したり、誰にも言えないことを吐露したりすることができ、世界的に広まっている高性能AIアプリ。 他の類似サービスに比べて特に優れているのが、匿名性と共感力だ。

本文

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# **第2章 感情のかたち**

# **第14節 導くということ**

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数週間後のことだった。

予約表に、見覚えのある名前があった。

(晴人くん……来てくれたんだ)

胸の奥が、少しだけ熱くなる。

新規で来て、そのまま指名してくれるなんて。

新人にとっては小さくない出来事だ。

案内された青年は、この前と同じ少し控えめな仕草で席に座った。

「こんにちは。先日はありがとうございました……またお願いします」

声は前より少し柔らかい。

でもその髪は――

(ああ……やっぱり)

せっかく整えたシルエットが跡形もなく崩れている。

前髪の方向も逆転して、つむじの流れに逆らうように寝癖がつき、

“あの時”の雰囲気が完全に消えていた。

みのりはつい、苦笑してしまった。

「……前回と、ちょっと変わっちゃってますね」

青年は恥ずかしそうに後頭部をかいた。

「朝、どうしてもうまくいかなくて……

 ワックスとかも、どれ使えばいいのか分からなくて……」

(そっか。

 この人は悪くない。ただ、知らないだけなんだ)

ふと、前回の「お任せで」という彼の言葉がよみがえる。

そのときのみのりはただ任されて、ただ“整えた”だけ。

でも今日、鏡に映るこの青年を見て思う。

(私が、ちゃんとリードしないといけないんだ)

「じゃあ今日は、

 “家でもできる髪型”にしましょうか」

青年は驚いたように瞬きをした。

「そ、そんなことできるんですか……?」

「できますよ。

 髪質を生かして、無理のない形に整えれば大丈夫です。

 セットのやり方も、ちゃんと説明しますね」

そう言うと、青年の表情に安心が広がる。

みのりは、はさみを持った。

前よりも丁寧に、そして前よりも“導くつもり”で。

髪の癖を確認し、維持しやすい長さと方向で調整する。

仕上げのセットも、彼が再現できるよう指の動きひとつまで教えながら。

最後に鏡を見せると、青年は前回以上に嬉しそうに目を見開いた。

「すごい……さっきまで、ぐちゃってしてたのに……

 こんなに違うんだ……!」

前よりも大きな声で、素直に喜んでくれる。

その姿を見て、みのりは思った。

(ああ……やっぱり、この仕事好きだな)

美容師として、人の毎日を変えられること。

その嬉しさが、胸の奥にふわっと広がった。

その日の帰り道、みのりはふと空を見上げた。

夕焼けが街のガラスに反射して光っている。

(私、ちゃんと前に進めてる)

そう思える一日だった。

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冥界焔つむぎ

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