第12節「蒼の連撃、白の祈動」
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
《蒼真、神殿に立つ ― 異界の剣聖は、美しき仲間と共に》
本文
# ◆ 第4章「みのり救出編 ― 白銀の夢路を駆ける者」
## ――第12節「蒼の連撃、白の祈動」――
黒き騎士たちが、一斉に距離を詰める。
金属の擦れる音、
影が地を削る不快な音。
だが蒼真は、恐れない。
「来い――まとめて相手してやる」
剣を低く構え、
足運びは軽く、視線は冷静。
「スキル連結――
**蒼迅歩**」
蒼真の身体が一瞬で消え、
次の瞬間には、騎士の懐へ。
「――**蒼裂斬!!**」
蒼光が弧を描き、
影の騎士が三体、同時に崩れ落ちる。
だが、数が多い。
「……っ!」
背後からの斬撃を、
蒼真は紙一重で受け止めた。
『さすが……
第三段階でも、単騎でここまで』
セレスは動かない。
あくまで“試す”立場。
「余裕ぶってんじゃねぇぞ……!」
蒼真が歯を食いしばった瞬間――
「蒼真さんっ!!」
みのりの声。
◆ ◆ ◆
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みのりは、胸の前で両手を重ねていた。
薄手の白衣が揺れ、
露出の多い衣装からこぼれる光が、
柔らかく、しかし確かな力を帯びる。
(……守られるだけじゃ、嫌……
わたしも……戦う……!)
心臓の鼓動が、
紋章と完全に同期する。
「スキル発動……!」
白光が奔流となって溢れ出す。
「**白祈陣!!**」
床に描かれた光の円が、
蒼真の足元まで一気に広がった。
その瞬間。
蒼真の身体が、
羽のように軽くなる。
「……これは……!」
「身体強化と、魔力回復……
同時付与です……っ!」
「最高かよ……!」
蒼真が笑った。
剣を振るたび、
蒼光が“二重”に走る。
「よし――畳みかけるぞ!」
◆ ◆ ◆
蒼真は宙へ跳び、
空中で身体を捻る。
「スキル連撃起動――」
剣が蒼白に輝き、
魔力が収束していく。
「――**蒼天十連!!**」
一閃、二閃、三閃――
連なる蒼の斬撃が、
影の騎士たちを次々と切り裂く。
黒い破片が霧散し、
空間が一気に静まった。
『……なるほど』
セレスが、静かに拍手する。
『白の巫女……
あなたの支援は、もはや“補助”ではない』
みのりは息を切らしながらも、
まっすぐ前を見据えた。
「……蒼真さんと、
一緒に戦うって……決めましたから」
その言葉に、
蒼真は一瞬だけ、振り返る。
優しく、頼もしい笑み。
「最高だよ、みのり」
その視線に、
みのりの胸がきゅっと熱くなる。
(……近い……
でも……嫌じゃない……)
◆ ◆ ◆
セレスは、ゆっくりと前へ出た。
黒き騎士は、もういない。
『二人でここまで来るとは……』
彼女の視線は、
蒼真とみのりを同時に捉えている。
『では――
次は“私自身”が相手をしましょう』
空間が、再び歪む。
第三覚醒の本領。
セレスの周囲に、
重力のような圧が生まれた。
「来るぞ……!」
蒼真が剣を握り直す。
みのりは一歩前へ。
「……わたしも……逃げません」
二人は並び立つ。
白と蒼。
支える者と、斬る者。
セレスとの“真の一騎打ち”が――
いま、始まろうとしていた。
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