第12話 独占欲

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/1/10 📚 シリーズ: VVB(Virtual・Venus・Baseball)、Vtuberと女子野球が=になった世界で 📝 2,111文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

VVB(Virtual・Venus・Baseball)、Vtuberと女子野球が=になった世界で - 第12話 独占欲

本文

「一応私も教職なのでな。キスだの何だのやった……などと配信で言われたらお小言の1つや2つは言わせてもらうぞ」

「は、はい……」

「連日申し訳ございません……」

「……まぁ、気持ちは分からんでもない。私もそういった経験が無い訳じゃないからな」

「鹿倉監督も学生時代に誰かとお付き合いしていたんですか?」

「中学の頃近所の大学生のお姉さんに……いや、生徒に聞かせる話でも無いな。

とにかく、交際するなら清い付き合いに留めろ。

そして、配信で生々しい話や余計な顰蹙を買う行動はするな」

「「はい!」」

「分かれば良い。ほら、ストレッチに戻れ」

「「失礼します!!」」

どうにか強いお叱りは避けられた。

それにしても、そうか。

監督って中学生の頃大学生と……割と熱血気味な人なのにそんな淫靡な過去があったとは。

※※※※※

「練習終わり! 各自クールダウンとストレッチ。

そしてシャワーだ。エチケットだぞエチケット!」

「「ありがとうございましたっ!!」」

んいー……と身体をぐでっと伸ばす。

まだ全国大会は終わってないけど、だからこそ私達は秋大会へ備えなければならない。

秋大会で好成績を残せば春大会にも出場出来るから気は抜けない。

3年の先輩達も練習に参加してるしね。

「火夏」

「ゆら先輩! お疲れ様ですっ」

「うん、お疲れ様。この後時間あるかな?」

「え? はい、それは大丈夫ですけど……」

「それは良かった。後で2階の空き教室に来てくれるかい? ほら、あの隅っこの」

「あそこですか……何でそんな所に? 何か相談事ですか?」

「ふふ、似たようなものかな」

「はぁ……? とにかく分かりました。後で伺いますね!」

「うん、ありがとう」

そう言ってゆら先輩はシャワー室へと歩を進めた。私も行かなきゃ。

それにしても相談ってなんだろ。

正直ピッチングに関しては私に聞く事なんて無いだろうに。

※※※※※

「遅れてすみませんっ! 冷と配信の打ち合わせしてて……! 軽く済ませるつもりだったんですけど……」

「いや、私も来たばかりだから大丈夫。急に呼び出したのはこちらだしね」

空き教室に着いて間を開けずに飛び込むとゆら先輩は柔らかい笑みで迎えてくれた。

さっき急いでシャワー浴びたばかりだけど、また汗かちゃったなぁ……

「えっと……それで、用とは……?」

「うん、用というのはね……」

そこでゆら先輩の顔がグッと近付いた。

相変わらず綺麗な顔だ……

怖がりで、打席に立つ時は常にへっぴり腰で。

だけどマウンドで投げる時は堂々としててかっこよくて……

「んんっ!?」

「ん……ちゅ……」

気づいた時には唇から柔らかい感触が伝わってきていた。

しかもアレだ。舌の入ってくるオトナなヤツだ。

「ぷはっ、ゆらせんぱ……っ」

「火夏……」

「んんっ」

何とか逃れるけど、今度は両手を抑え付けられて壁に磔にされてしまった。

そして再び唇が塞がれる。

どういう事? なんで? そんな疑問も塗りつぶされてしまう程の初めての刺激に頭がボーっとする……

舌と舌が混り合うように動き回ってクチュクチュ音が頭の中に響く。

足がガクガクして、腰が抜けてへなへなと座り込んで、それで漸く解放された。

「はぁ、はぁ……ゆら先輩、なんでこんな事……」

「昨日、冷が君にキスされた……そんな話を聞いて嫉妬したと言ったら……信じてくれるかい?」

「そんな……それじゃあ、ゆら先輩までボクの事好きになったって聞こえちゃいますよ……?」

「そう言ってるんだけどね。もっとも、だからと言って無理矢理襲って良い理由にはならないけれど。

この謝罪と賠償は必ずする。それに、すぐ報いを受けるだろうしね」

「え……?」

いったいどういう事かと首を傾げていると、ゆら先輩は机に置いてあったスマホを拾って指をタップしていた。

……いや、まさか。でもあの口振りからするに有り得ない話じゃない。

「ゆら先輩……まさか、配信してたんですか⁉︎」

「うん。勿論音声だけだけどね。すぐにこの事実は広まるだろう。

迷惑をかけて申し訳ないとは思うけど……火夏もちょっと人を誑し込みすぎだ。

君が冷にキスしたと聞いた時、胸が張り裂けそうだったよ。

……まぁ、今の件に関しては君は完全に被害者だ」

「そんなっ」

悲しそうに微笑むゆら先輩に何か言いたくて、でも中々言葉がまとまらなくて。

だけどゆら先輩は私を一瞥すると、そのまま教室を出ていった。

「……どうしよう」

幾ら投手として最高峰の実力と評価を持つゆら先輩でも、後輩に無理矢理キスをした……なんて広まったらドラフトにも影響しかねない。

……それは、嫌だ。これが原因でゆら先輩が不当に低い評価を下されるのは同じ投手として受け入れられない。

「SNSを開いて……『皆さんどうでしたか?

百合漫画とかでお馴染みの空き教室に連れ込まれてのキス!

ドキドキするシチュエーションですよね!

ゆら先輩との突発ASMRコラボ、皆さんも楽しんで頂けましたか?』……と」

これでどうにか『あれはゆら先輩との企画だったんだよ』って感じで誤魔化せないかな……

『3年、霧雨 ゆらさん。2年、日向 火夏さん。至急職員室へ来てください』

「お?」

本名じゃなくてVTuber名で呼び出されたって事はさっきの件だろう。

私も呼ばれたんなら共犯だと思ってくれたのかな?

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作者について

生獣(ナマ・ケモノ)

生獣(ナマ・ケモノ)

ほのぼのな百合も過激な百合も好き。

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