4章:証の片割れ
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
夕日で赤く染った公園 別れを惜しむ2人 再開にと渡した宝物…… 2人の行く末は…… こちら正規ENDとなります。 ifも書こうかなと。 ⚠️注意⚠️ ☆文章の直しはAIがしてくれてます ☆アイディア、作成は作者がしています ☆AIと相談しながら作ったためこの小説はAI作成にしていますがシナリオはオリジナルです 表現と文章の補助のみ使用 こちらBLとなりオリジナル作品となっています 軽い裏表現がありますが想像で楽しんでください。キツイ表現はそんなにないかもですが ホラー寄りのシリアスです。イジメなどの表現もあるので苦手な方は読まないようお願いします。 pixivとエブリスタには搭載してます。 こちら完結しております。if作成中
本文
「……っ、は、ぁ……っ!!」
肺に冷たい空気が流れ込み、崚は跳ね起きるように意識を取り戻した。
全身を襲うのは、激しい蹂躙の残滓と、抉られたような背中の痛み。そして、首筋にはクレラが「逃がさない」と呪うように刻みつけた、漆黒のアザが熱く脈打っていた。
(夢じゃねぇ……零羅、本当にいたんだ……)
崚は震える手で机の引き出しを開け、小箱の中から「碧い勾玉」を取り出した。あの日、公園で零羅がくれた、誓いの片割れ。あの記憶が真実なら、零羅は最期まで、これと対になる「自分用の片割れ」を守ろうとしていた。
「……学校、ここからじゃ、遠い……」
二人の高校は、電車を乗り継がなければ会えないほど離れていた。当時は「お互い頑張ろう」と笑い合っていた。けれど、その物理的な距離が、零羅を孤独な地獄へと追い詰めていたのだ。
あの日、物理的な距離が零羅を孤独に追い詰めたように、今度はその距離が、不眠で朦朧とする崚の精神をじわじわと削り取っていく。カフェイン剤で無理やり意識を繋ぎ止めた。そして朝になり始発が動いた頃、崚は電車を乗り継ぎ、駅から遠い「あの場所」を目指しす。
バスに乗り目的地に向かう頃には日が暮れていた。
「……ここか、ほんと遠い始発から出たのに」
そこから歩きだ、体力には自信があったが
クレラとの毎度の行為のせいでだいぶ衰えている
それに寝不足に加わる
「大丈夫……見つけたら……きっと」
20時、学校近くのコンビニ。
蛍光灯の光が白々しく照らす駐車場で、数人の男たちがバイクを囲んでたむろしていた。紫煙を吐き出しながら、リーダー格の男がふと、ふらふらと歩道を歩いていく黒いパーカー姿の影に目を留める。
「おい、見ろよ。あんな時間にどこ行くんだあいつ」
「あ? ……本当だ。足元フラフラじゃねーか。酔っ払いか、それともヤバいクスリでもやってんのか?」
男たちは面白そうに顔を見合わせた。この街で深夜に徘徊する「獲物」を見つけるのは、彼らにとって格好の暇つぶしだった。男が顎でしゃくった先には、吸い込まれるように校門の方へと向かっていく崚の姿がある。
「あっち、学校じゃね? 泥棒かよ。面白そうじゃん、ちょっとビビらせてやろうぜ」
「いいな、夜の校内散歩。ちょうど退屈してたんだ」
彼らはその男が誰であるかなど微塵も気にしていない。ただの「不審者」として、猫が鼠を追うような軽い足取りでバイクを降りた。気配を殺しながら、フェンスを乗り越える崚の後に続いて校内へと忍び込んでいく。
そんな背後の悪意に気づかぬまま、崚はついに屋上へと辿り着いた。錆びついた扉を、震える肩で押し開ける。
月明かりに照らされたアスファルトが広がっていた。
1年前、零羅が屈辱にまみれ、頭を蹴り飛ばされ、真っ逆さまに突き落とされた場所。
「……っ、う……」
あまりの禍々しさに、崚は胃の底からせり上がる吐き気を堪えた。意識が遠のくたびに自分の腕を強く噛み、血の味で睡魔を強引に振り払う。
「頼む……あってくれ……っ!」
崚は膝をつき、爪の間に砂を噛ませながら排水溝の隙間を漁り始めた。そして、どれくらい時間が経っただろうか。指先に、泥にまみれた「硬い感触」が触れた。
「……あった……!……これだ、これ……!」
震える手で拾い上げたのは、半分砕けながらも、月の下で鈍く朱く輝く「勾玉の片割れ」。それを握りしめ、安堵に崩れ落ちようとしたその瞬間、背後から無遠慮な笑い声が静寂を切り裂いた。
「おーおー、お疲れさん。こんな夜中に必死こいて、何拾ってんだよお兄さん?」
振り返ると、そこにはコンビニにいた男たちが立っていた。ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべ、獲物を追い詰めた快感に浸っている。だが、月光に照らされたその中の一人の顔を見た瞬間、崚の脳内に凄まじい衝撃が走った。
1年前の葬儀で、白々しく焼香をあげていた男。だがその正体は、昨夜クレラから流し込まれた記憶の中で、笑いながら零羅の頭を蹴り飛ばし、動かなくなった彼を隠蔽のために抱え上げ、屋上から落とした――殺人者そのものだ。
「……お前ら……!」
崚の喉から、獣のような掠れた声が漏れた。リーダー格の男が崚の顔を覗き込み、記憶の中の「零羅の親友」を思い出そうとした、その時。
「……不快ですね。その汚らわしい瞳で、この男を見ないでいただけますか?」
凍りつくような声が響き、貯水タンクの影から、漆黒の外套をなびかせた男が静かに姿を現した。
「あ? なんだよお前……」
男たちが眉をひそめた瞬間、雲が流れ、冴え冴えとした月光がその顔を真っ白に射抜いた。
「っ……!? ひっ、ひいぃぃっ!!」
男たちの喉から、肺を潰されたような悲鳴が漏れた。
月光の下に晒されたのは、1年前に自分たちがなぶり殺し、証拠隠滅のためにこの屋上から放り投げた零羅そのものの顔だった。
「嘘だ……だってお前、あの時死んだだろ!? 俺たちがこの手で抱えて、そこから……っ!」
動揺した一人が、口にしてはならない「隠蔽」の事実を漏らす。彼らは、壊したはずの玩具が人外の姿で立っている生理的なおぞましさに総毛立ち、ガタガタと歯を鳴らして後ずさった。
だが、恐怖が極限に達した時、リーダー格の男は逆上のあまりバタフライナイフを抜き放ち、カチカチと金属音を鳴らして虚勢を張った。
「ざ、ざっけんな! 幽霊だろうが化け物だろうが、もう一回ぶち殺して落としてやりゃあ同じなんだよ!!」
男は錯乱し、目の前の「怪物」を消し去るために狂ったように踏み出した。
「消えろ! 消えちまえよ!!」
振りかぶられたナイフが月明かりを反射し、クレラの喉元へと最短距離で走る。
その瞬間――崚の体が、思考よりも先に弾かれた。
鈍い音と共に、鋭利な刃が崚の腹部を深く貫く。
「……ぐっ、……は……っ!」
「……は?」
リーダーが呆然とする。突き刺した手応えは、間違いなく「生身の人間」の柔らかさだったからだ。
返り血がクレラの頬をわずかに汚した。その瞬間、クレラの貌が、怒りと理解不能なものを見る困惑で醜く歪んだ。慇懃な仮面が粉々に砕け、剥き出しの殺意が爆発する。
「……お前、馬鹿かよ。この程度のゴミが振るう刃で、俺が……私が、やられるとでも思ってんのか!? 無意味なんだよ! お前が守る必要なんてどこにある! 俺を誰だと思ってる、この程度のカスに傷つけられるような存在だとでも思ってんのか!?」
クレラが激昂すると同時に、漆黒の波動が男たちを吹き飛ばし、フェンスに叩きつけた。影から伸びた無数の腕が、彼らの手足を万力のように締め上げ、宙に吊るし上げる。
「……予定変更だ。一瞬で終わらせてやるつもりだったが、気が変わった。お前らには、死ぬことが救いに思えるまで、その汚い細胞の一つ一つをすり潰してやる」
夜の学校に、肉が軋み、骨が粉砕される鈍い音が響き渡る。崚は視界が霞む中、狂気に染まる親友と同じ顔を見つめていた。
(零羅……お前、本当に……そんな風になりたかったのか……?)
月光が隠れ、断末魔さえも闇に吸い込まれて消えていった。
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