歩むひととせ - 秋祭
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
故郷の村を発った見習い魔術師のロットは、師である老魔術師のルタと共に各地を巡る旅をしていた。 旅の中で様々な出会いと別れを経験しながら、ロットは少しずつ成長していく。 ファンタジー世界を舞台にした連作短編集。 全32パートです。
本文
作物の無事を感謝し、翌年の豊作を願う収穫祭は秋の風物詩だ。この地方においても、秋分の日をまたいで三日間、村を挙げて盛大な祭りが行われる。
「ぷっはーっ!! いやー、実に酒が美味いっ!!」
「飲み過ぎですよ、師匠。もうそれで五杯目じゃないですか……」
「固いこと言わないの。祭りは今日までなんだから、心ゆくまで楽しまなきゃ損ってもんでしょうが」
「まったく、もう……」
けらけらと笑いながら、ジョッキを呷るレイリ。
「……ま、今日ぐらいはあんたも休みなさい。稽古が終わっても一人で素振りしてるの、気付いてないと思ってる?」
「し、知ってたんですか?」
「そういうクソ真面目なとこ、一体誰に似たんだか。たまには息抜きも覚えときなさい。今日のところは弟子の頑張りに免じて、あたしが奢ったげるからさ」
作品統計
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