ザ・リュブリケーター 第1話

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/4/19 📚 シリーズ: ザ・リュブリケーター 📝 1,190文字 ✅ 全年齢

あらすじ

舞台は現代。巨大ゲームプラットフォーム「MultiVerse」では、様々な時代、様々なジャンルで擬似的に体感できるロールプレイ環境が整っている。 各ゲーム世界は「ワールド」と呼称され、それぞれワールドマスターが運用している。 二人は、ワールドマスターから依頼され、ワールドの遊びやすさや整合性を評価する「リュブリケーター」になったばかりである。 「リュブリケーター」としての最初の任務は、一般プレイヤーとしてワールドにログインし、他のプレイヤーと接触しながら情報を収集し、ワールドの遊び心地と問題点を調査することである。

本文

WORLD SELECT

端末画面に、最初のアセスメント対象ワールドの情報が表示される。

─────────────────────────────────────

MultiVerse // Lubricator Terminal

User: Kirito Partner: Sakurako

Status: ACTIVE

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FIRST ASSIGNMENT

WORLD ID : MV-0017

WORLD NAME: 《Ash & Crown》

GENRE : 中世ヨーロッパ風ファンタジー

RATING : ★★★☆☆ (プレイヤー評価 3.1/5.0)

POPULATION: 現在接続中 847名

FLAGGED : YES

ワールドマスターより所感 ───────────

「プレイヤーの離脱率が高い。

 原因が掴めていない。調べてほしい。」

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ログインアバター設定は完了済み。

装備:初期支給品一式

所持金:銅貨30枚

[ LOG IN ]

─────────────────────────────────────

隣で画面を覗いていた櫻子が、顎に手を当てる。

「離脱率が高い、か。数字は出てる? どのフェーズで抜けてるのか分かれば、原因の絞り込みが早いんだけど」

データには、その詳細は載っていない。

ログインするか。それとも、まず追加情報を当たるか。

桐人「虎穴に入らずんば虎子を得ず、と言う言葉がある。実際に遊んでみなければわからないこともあるな」

櫻子「同感ね。ログインしてみましょう」

ログインシーケンスが走る。

CONNECTING TO MV-0017 // Ash & Crown

Loading world data ██████████ 100%

Avatar sync ........... OK

WELCOME, TRAVELER.

意識が、切り替わる。

石畳の感触。冷たい風。遠くで鐘の音。

二人が降り立ったのは、城壁に囲まれた中規模の街の正門前だった。行き交う人々の服装は粗末な麻布から、毛皮をまとった商人風まで様々だ。荷馬車が轍を刻んで通り過ぎ、御者が怒鳴り声を上げる。

正門の石柱には、彫り込まれた文字。

《グラシア市》 —— 王都への道、三日

門番が二人をちらりと見る。通行を咎める様子はない。初期設定で「旅人」属性が付与されているためだろう。

街の中からは、複数の喧騒が混ざり合って届いてくる。鍛冶の音。客引きの声。子供の笑い声。

櫻子が周囲を一度、静かに見渡した。

「……作り込みは悪くない。第一印象は及第点ね。問題はここから」

どこへ向かうか。

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さあもん

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