其の四住波知「手形足形」
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
これから語るのは、もしかするとこれから広まるかもしれない いや、広まってしまうかもしれない「怖い作り話」です。 全部で壱百八話。どれも短い物語です。 しかしその中には、時に背筋に冷たいものが走り抜け、 時にひそひそと誰かの囁きが聞こえ、 時に見てはいけないものが見えてしまうこともあるかもしれません。 そしてひとつだけ、どうしても言っておきたいことがあります。 これらの話は、すべて作り話です。しかし、ただの作り話ではありません。 この話、本当なんです。
本文
風間咲良(45歳)Webライター、作家(創作怪談作家?)
趣味:アウトドア活動、車(スポーツカー)、都市伝説・怪談を聞くこと。
そんな私は、車での移動時、ウォーキング時、買い物……などの場面で、
いつも都市伝説や怪談を聞きながら、自身の作品
「これから広まるかもしれない怖い作り話」のアイデアを探しています。
これは、それを聞きながら歩いているとき、
耳に入った「手形」という言葉をきっかけに
「そういえば小学生の時、こんな話があったな」と思い出した
“手形足形”という学校の七不思議……または学校の怪談のお話です。
◇◆◇
私が通っていた小学校は、百年以上の歴史がある木造校舎。
小学四年生の時、学校の統合があり廃校になったその校舎には、
こんな怖い話がありました。
第1校舎(職員室・講堂)、第2校舎(1年生・5年生・6年生)、
第3校舎(2年生・3年生・4年生)のうち、
第3校舎の廊下の天井に、手形と足形がついている。
その色は血のような赤色で、
校舎を建設する際についたものだと言われている――という話。
この話、最後に“怖いオチ”があったはずなのですが、
それをどうしても思い出せず、少しモヤモヤしています。
ですが……この話、どこか妙な違和感がありませんか?
◇◆◇
ここまで読んだみなさんは、私の感じた”どこか妙な違和感”に
お気付きになりましたか?
私が「あれ?」と違和感を感じたのは、
天井についていたのが“手形と足形の両方”だったこと。
様々な怪談の中で「手形がついている」や「足形がついている」
という話はよく耳にしますが、
同じ場所に手形、足形の両方がついている という話を、
私は聞いたことがありません。
どうして手形と足形が同じ場所に?四つん這いで天井を歩いた?
いや、そもそもどうやって天井に跡を残したのか。
そして、私が思い出せないこの話の“怖いオチ”とは何だったのか。
人には、怖い体験を記憶の奥底に封じ込める心理があると言います。
もしかすると私が思い出せないのは、この“手形足形”のオチが、
当時の私には本当に怖すぎたから――なのかもしれません。
◇◆◇
さて、みなさん。
この“手形足形”の話、オチはどんなものだったと思いますか?
そして、なぜ手形と足形が同じ場所についていたのでしょうか。
では今日も、そんな思い出のある学校へつながる通学路を、
記憶を辿るようにウォーキングしてこようと思います。
この話、本当なんです。
作品統計
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