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第20話 声の落ちる部屋

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/6/26 📚 シリーズ: 祓い師沙耶は、怪異を祓わない ――鳴らない鈴と見習いの記録―― 📝 2,432文字 ✅ 全年齢

あらすじ

怖いまま、見る。 震えながら、聞く。 消すのではなく、ほどく。  祓い師見習いの蓮は、怖がりだ。  怪異を前にすれば足は震える。  札を握る指は汗ばみ、喉は乾く。  それでも、目を逸らすことだけはできなかった。  先輩祓い師の沙耶とともに、蓮は各地に残る怪異を訪ねていく。  灰をまとった狼。  雨の降らない町に増え続ける赤い傘。  誰もいない駅で鳴る鈴。  消えない灯り。  閉じた家に残る声。  だが、怪異はただの化け物ではない。  怒り。  悲しみ。  後悔。  待ち続けた想い。  言えなかった言葉。  見て見ぬふりをされた痛み。  人が受け取れなかった感情は、やがて形を持ち、夜の中を歩き出す。  形になってしまった痛みを、もう一度、人が受け取れるものへ戻すこと。  それが、二人の祓いだ。  祓うべきは、怪物か。  それとも、誰かが見なかったことにした痛みか。

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作者について

中野ポン太

中野ポン太

燃料は札と火と湯気。中野ポン太です。ふざけた顔で近づき、読者の胸の奥に剥がれない「何か」を直貼りします。火曜は定休。主戦場『桝川劇場』は、爆笑の後に「たぶん。」という小骨が喉に刺さる深夜系哲学コント。...

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