下半身が悪魔で上半身が天使な俺がエロ本を読んだ結果、悪魔が勝ってしまった話

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/6/7 📝 1,654文字 ✅ 全年齢

あらすじ

下半身

本文

俺は少し変わった体をしている。

上半身は天使、下半身は悪魔。

背中には白く輝く翼が生え、頭上には金色の輪が浮かんでいる。だが腰から下は黒い鱗に覆われ、尻尾までついていた。

生まれたときからそうだったらしい。

天使の力と悪魔の力を同時に持つ希少な存在――と聞けば格好いいが、実際は毎日が大変だった。

「困っている人を助けましょう」

上半身の天使が言う。

「面倒だ。昼寝しろ」

下半身の悪魔が言う。

常に意見が割れるのだ。

朝食のメニューですら争いになる。

「野菜を食べましょう」

「肉だ」

「健康第一です」

「うまさ第一だ」

こんな感じである。

しかし長年付き合ってきた結果、俺たちは奇妙な均衡を保っていた。

ところが、その均衡を壊す事件が起きた。

ある雨の日だった。

古本屋で暇つぶしをしていた俺は、一冊の本を見つけた。

表紙には刺激的なタイトル。

いわゆるエロ本である。

「やめましょう」

上半身の天使が即座に言った。

「なぜだ?」

「健全ではありません」

「気になるだろ」

「気になりません」

「俺は気になる」

下半身の悪魔はすでに興味津々だった。

俺自身も少しだけ興味があった。

少しだけ。

本当に少しだけだ。

結局、俺は買ってしまった。

帰宅して机に置く。

天使が必死に止める。

「今ならまだ間に合います」

「買ったのにもったいないだろ」

「寄付しましょう」

「意味が分からん」

悪魔は大喜びだった。

尻尾をぶんぶん振っている。

そして俺はページを開いた。

最初の数分は平和だった。

天使は目を閉じて祈っている。

悪魔は食い入るように読んでいる。

問題はその後だった。

悪魔が急激に勢いづき始めたのだ。

「ほう」

一ページ。

「なるほど」

さらに一ページ。

「ほほう」

また一ページ。

読むたびに悪魔の鱗が艶を増していく。

尻尾は竜巻のように回転し始めた。

「危険です!」

天使が叫ぶ。

「精神のバランスが崩れています!」

「大げさだろ」

俺は笑った。

だが次の瞬間。

悪魔の笑い声が部屋中に響いた。

「ハーッハッハッハ!」

床から黒い炎が噴き出す。

窓ガラスが震える。

天使は顔面蒼白だった。

「まずいです!」

「何が!?」

「悪魔側の好奇心が限界突破しています!」

どうやらエロ本の内容そのものより、「もっと知りたい」「次は何だ」という欲望が悪魔の力を増幅させているらしい。

天使は対抗して聖なる光を放った。

部屋が真っ白になる。

悪魔は黒炎で応戦した。

俺の体の中で天使軍と悪魔軍が戦争を始めたのである。

「自制心を!」

「欲望こそ進化だ!」

「理性を!」

「好奇心を!」

光と闇が激突する。

本棚が吹き飛ぶ。

観葉植物が宙を舞う。

冷蔵庫まで少し浮いた。

そして最後のページをめくった瞬間。

決着がついた。

ドォォォン!!

黒いエネルギーが天使の光を押し流した。

輪っかは斜めになり、翼はしょんぼり垂れ下がる。

悪魔は勝利のポーズを取った。

「勝った!」

「そんな……」

天使は膝をついた。

俺は恐る恐る聞いた。

「これでどうなるんだ?」

悪魔は不敵に笑った。

「世界征服だ」

「最悪じゃねえか」

だが次の瞬間、悪魔は机に向かった。

そして紙とペンを取り出した。

「まず感想文を書く」

「は?」

「分析だ。なぜ人はこういう本を読むのか。市場規模はどれくらいか。表現技法にはどんな特徴があるか」

俺も天使も固まった。

悪魔は真面目な顔でメモを書き続ける。

一時間後。

二時間後。

三時間後。

完成したのは百ページを超える研究レポートだった。

天使が呆然とつぶやく。

「欲望が知識欲に変換されている……」

悪魔は鼻を鳴らした。

「欲望は力だ。ただし方向を間違えなければな」

俺は思わず笑った。

結局、悪魔は勝った。

だが世界征服もしなかったし、暴走もしなかった。

代わりに妙な探究心を発揮しただけだった。

それ以来、天使は以前ほど悪魔を嫌わなくなった。

悪魔も以前ほど天使をからかわなくなった。

そして俺は学んだ。

天使だけでも駄目だ。

悪魔だけでも駄目だ。

大事なのは、その両方とうまく付き合うこと。

……もっとも。

後日、そのレポートが出版社の目に留まり、俺が謎の評論家としてデビューすることになるとは、このとき誰も知らなかったのである。

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作者について

秋山優一

秋山優一

破滅派というウエーブ文芸で小説を書いている者です。 ここではaiを利用してただ自分の卑猥なアイデアを垂れ流しにして、ai に小説を書いてもらうことにします。 とにかくaiに作文頑張って貰って自分...

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