紀霊、晩餐会へ行く

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/7/15 📝 1,885文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

<p>紀霊、晩餐会へ行く</p><p>​ 曹操軍の最重要機密、兵糧庫の門前で異様な事態が発生していた。</p><p>「おい、ウェイター! 俺様の予約したテーブルの座標が違うぞ!」</p>

本文

紀霊、晩餐会へ行く

​ 曹操軍の最重要機密、兵糧庫の門前で異様な事態が発生していた。

「おい、ウェイター! 俺様の予約したテーブルの座標が違うぞ!」

 重厚な門を槍の石突きで叩き、紀霊は怒鳴り散らしていた。

門番たちは一瞬何が起きたか理解できず、呆然と槍を構えたまま立ち尽くす。

「袁術軍の親衛隊長、紀霊だ! 俺は親衛隊長だから、ここに、完璧な演算に基づいた最高級の晩餐会が用意されていることは分かっている!」

李典が血相を変えて飛び出してきた。

「紀霊……! ここは軍の兵糧庫だぞ。何を血迷って一人で突っ込んできた!」

 紀霊は鼻で笑った。

「システムの管理者か? 愛想が悪いな。俺は予約のデータ確認に来ただけだ。さっさと前菜を出せ」

​

 一時間前。戦場の泥沼の中で、紀霊は一本の竹筒を拾い上げた。

 本来なら曹操軍の緻密な兵站計画図、すなわち軍事演算の機密データだったはずだ。

だが、紀霊の脳内フィルターを通ると、その数式は全く別のものに変換されていた。

「ほう、これは……」

 進軍の矢印は配膳の導線、補給拠点は料理の皿。紀霊は目を輝かせた。

「俺は親衛隊長だから、これがただの古いエラーログではないことは把握した。これは袁術様へのお招きのプログラムだ!」

 腹を空かせていた紀霊にとって、配置図の複雑な数値は「今夜の豪華コース料理のメニューと、席への案内座標」にしか見えなかった。

「よし、俺が先乗りして予約を確定させ、ついでに袁術様の胃袋のメモリを満たしてやろう。俺の演算に間違いはない」

​

「管理者、予約の同期だ!」

 紀霊は槍を薙ぎ払い、門番たちを「おもてなしの演出」と称して吹き飛ばした。

「データ空間(兵糧庫)は汚いな。メモリの整理がなっていない」

 紀霊は米俵を次々と担ぎ上げ、酒樽の栓を力任せに開けて豪快に煽る。

「おい、この酒の温度は出力定格を超えているぞ! 演算はどうなっている!」

「貴様、何を……!」

 李典が抜刀し斬りかかるが、紀霊は米俵を盾にして軽くあしらう。

「俺は親衛隊長だから、管理者の挨拶など不要だ。あとはお持ち帰りのキャッシュでいい」

 ​紀霊にとって、兵糧庫の強奪は完璧な「ディナーのテイクアウト」に他ならなかった。

李典は、あまりの理不尽な自信と論理のバグに、戦う気力さえも削ぎ落とされていく。

「待て……その手に持っているのは我が軍の極秘兵站データだぞ! なぜそれをメニュー表などと言い張る!」

 李典が冷や汗を流しながら叫ぶが、紀霊は呆れたように肩をすくめた。

「何を言っている。この右端に書かれた数字の羅列を見ろ。どう見ても『本日のオススメ:極上牛肉のロースト』のカロリー表記だろうが。俺は親衛隊長だから、肉の脂のノリを見ただけで正確な数値が逆算できる」

「どこをどう読んだら牛肉のローストになるんだ! それは部隊の移動ルートと重量計算だ!」

 李典の絶叫などどこ吹く風、紀霊はさらにドヤ顔で言い放った。

「これだから素人の店は困る。――おい、そこにある樽もデザートのワインセラーだな? ありがたく全席ぶん回収させてもらう」

「勝手にデザート扱いするな! それは保存酒だ!」

 李典は額を押さえた。思考が麻痺していく。これ以上、この狂人の演算に付き合えば、自分の中の「将軍としての正常な論理」まで汚染されるという直感が警鐘を鳴らしていた。

「……もういい」

 李典は肩から力が抜け、腰の刀を鞘に収めた。

「……全部持っていけ。その代わり、二度と俺の視界に入るな。これ以上、お前の計算で俺の脳をバグらせるな」

「ほう、サービスがいいな。テイクアウトの準備は完ぺきだ。お会計は後で袁術様が払う(はずだ)」

​ 袁術の軍営。紀霊は大量の米と酒を積み上げ、勝ち誇った顔で帰還した。

「袁術様、兵糧庫の全メニューデータをテイクアウトしてまいりました!」

 袁術は大喜びで酒を飲む。

「さすが紀霊、敵の兵糧を奪うとは見事な策だ!」

 袁術は、紀霊が持ち帰った大量の米俵を見て、「……で、紀霊よ。塩はついていたのか?」と全く的外れな質問を投げる。

紀霊は少し考え、「……しまった、管理者(李典)がそこまでは提示してくれませんでした。次回は必ず調味料セットもテイクアウトします」と真剣に反省する。

メイン料理(李典の首)を持ち帰れなかったことと合わせ、紀霊は自身の演算にわずかなエラーがあったと分析し、次はもっと完璧な晩餐会にすると誓うのだった。

「俺は親衛隊長だから、今回も完璧に任務を遂行した。」

 空っぽになった倉庫の残骸を背に、紀霊は今日も己の勝手なプログラムの中で、袁術と共に腹一杯になるのだった。

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作者について

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三国志が好きなんで、三国志の小説を書いています。 発想・妄想がぶっ飛んでる作者が、AIと言う「演算機」を共犯に巻き込んで小説を創っています。 少しづつ、作品を投稿したく思ってますので、よろしけ...

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