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第二話 第一異世界人との出会い

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

あらすじ

異世界配信スローライフ ~原価10円のポップコーンでボロ儲け! 現代ガジェットで悪徳商人を論破します~ - 第二話 第一異世界人との出会い

本文

起きると俺は森の中にいた。

「いてて、うーん。太陽の位置的に朝くらいか?」

 森の中に朝焼けの光が入ってきていて眩しい。

「ステータス!」

 こういう異世界ものにはステータスが見れるのが付き物だが、どうやら見れないらしい。

「とりあえず、配信でもつけるか」

 俺はスキル「配信」を使ってみる。

 配信画面はメインの所に俺の視界と三人称視点のカメラが映っている。

 コメント欄はその視界の端に出ていた。

 サムネはマリア様のイメージでいいか。サムネっていうのはヤンチューブのトップ画面に映る画像だよ。

 タイトルは……ユウキ、異世界転移するでいいか。

 俺は配信をつけると視聴者が来るのをしばらく待つ。

 お、誰か来たな。

 マリア:ユウキさん、こんソロ~。

「マリア様じゃん。こんソロ~って初めて聞いたよ」

 マリア:私がこのチャンネルの主だ。

 いや、俺だっての。俺はマリア様と仲良く突っ込みながら森を散策する。

 あれ、森の中に人影っぽいのが見えたような。

「今、俺の視界に人影が映ったような?」

 マリア:ユウキさんのカメラにも映ってましたよ。

 そうだよな。ってか、カメラじゃなくて俺の視界なんだけどな。

 だが森を見渡しても鳥の鳴く声と虫の音しか聞こえない。

 空気はとても美味しい。

「そろそろ水場を探そうか」

 マリア:それがいいです。

 名無しの芸人:あれ? ユウキさん、どこでソロキャン?

 お、常連さんが来たぞ。名無しの芸人さんだ。

「ん~? 異世界かな?」

 名無しの芸人:面白くないボケだなあ。

 俺はマリア様と名無しの芸人さんと話しながら、水場を探す。

 そうだ。鑑定を使えるじゃん。

 俺は鑑定を使うと、配信画面にもゲーム画面みたいに映し出される。

 森の緑草:湿り気のある所に生える草。お茶に使うと美味しい。

 薬草:擦り傷や風邪薬にもなる。

 名無しの芸人:え? 本当に異世界っぽい!

 マリア:ふふん。そうでしょう?

 何でマリア様が偉そうなんだよ。俺はその態度に突っ込みながら水場を探す。

「お! あっちの方に開けた広場があるぞ」

 そっちの広場に行くと、血だらけで倒れているケモ耳美少女がいた。

「え? 女の子が倒れてる!」

 マリア:いけません! その傷は重傷です。

 名無しの芸人:おい、助けてあげて!

 俺はその子の近くに駆け寄り、体を起こして傷を見る。

 背中と肩に深い切り傷がある。

 俺はキャンプ用品の中で役立つものを探す。

 ここは救急箱だろ!

「救急箱、召喚!」

 ボスっと俺の前に救急箱が現れる。

 マリア:傷口には薬草を擦ってから塗ってあげてください。

 名無しの芸人:これ、本当に異世界なのか? CGにしては綺麗すぎる。

 俺はコメント欄をちらっと見てからまず、傷口をアルコール消毒する。

 ガブッ!

 ケモ耳美少女が俺の事を噛んできた。

「ううう、私の事いじめる人は嫌い」

「君の事は傷つけない。今から薬を塗る」

 ケモ耳美少女が俺の手を噛んでくるが、気にせずに撫でると少しずつ顎の力が弱まっていく。

 アルコール消毒をすると、痛いのか、噛んでいた手を放し、苦痛にもだえる。

 我慢してくれよ。

「マリア! 薬草を擦る道具がない!」

 マリア:薬草で傷口に貼っておくだけでも効果があります。

 名無しの芸人:ユウキさんの手も結構な血が出てるぞ!

 仕方がないので薬草はテーピングで固定してみた。

 だがケモ耳美少女の息は荒い。

 これはまずいな。

 周りにぽよぽよと跳ねる水色の物体がいた。

 スライムだ。

「マリア、まずいぞ。この子、助からないかもしれない!」

 マリア:スライムに話しかけてみて下さい。

 スライムに話しかける? だがやってみるしかない。

「スライム? 大変なんだ! 人が死にかけてて、何か助ける道具は持っていないか?」

『え? 人間の声が聞こえる!』

「頼む! そうだ、魔法を使えないか?」

『呼んでくる』

 スライムは水場から白いスライムを連れてくる。

『この子、ヒールスライム』

「マジか! この女の子にヒールとやらを掛けてあげてくれ!」

『プルプル、ヒール』

 白い光がケモ耳美少女にかけられ、ケモ耳美少女の体から流れる血が止まる。

「ありがとう! ついでに俺の手にもかけてくれないか」

『プルプル、いいよ』

 ケモ耳美少女に噛まれた部分が癒える。

 ありがとう。スライムたち。

 ケモ耳美少女の息は穏かになる。

 俺は、今のうちにキャンプ用品に必要なテントを立てることにした。

 まずテントを固定するための金具を四方に打ち込みながらテントを立てる。

 テントの中にケモ耳美少女を寝かせて、ついてくるスライムと話しながら、薪を拾う。

 最初に出会ったスライムはスラ、ヒールスライムはライムと名付けた。

 名無しの芸人:ユウキさん、スライムと話してるのか? っていうかこのCG、テレビでも見たことないぞ!

 マリア:ですから異世界だと言っています。

 うーん、食べる物は……マリア様が初めに持ってたリュックの中身はそのままって言ってたな。

 俺は焚火台に火付け用の金具を擦って、種火を作る。

 フーフーと慎重に種火の勢いを燃やして、薪に火をつける。

 もう慣れたもんだ。水は湖の水を煮沸して飲もう。

 そろそろ日が沈んできた。

 テントの中で寝ていたケモ耳美少女がもぞもぞして起きてきた。

 今度はこの子の警戒を解かなきゃな。

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マロン64

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