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第五十一話 久しぶりの手料理

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あらすじ

異世界配信スローライフ ~原価10円のポップコーンでボロ儲け! 現代ガジェットで悪徳商人を論破します~ - 第五十一話 久しぶりの手料理

本文

「王都へ行くことになった」

 俺はグラリア伯爵との話し合いを終えて、ルル達にエルグランド王国の王都へ行くことになったことを告げる。

「そうか、私はパーティーメンバーと冒険者をするからここでお別れだな」

「分かった。オレンさん、キングヒドラとの戦いでは助かったよ。素材は分けるから武器に使ってくれ」

「それは助かる」

 オレンさん率いる暁の火とはここでお別れだ。

 まあ、バルクの街を拠点にしているからまた会えるだろう。

「ルル達とは交代で王都へ行こう。だけど夜はユウキランドに戻ってみんなでご飯を食べよう」

「転移魔法で戻るってこと?」

「うん」

「でも馬は転移できないんじゃない?」

 皆は首を傾げている。だが今回使うのは馬車じゃない。

「今回は俺がいた世界の車を使うぞ」

「あ、前使った軽トラ?」

「違う、もっと大きくて乗りやすい奴だ」

 今回使うのはキャンピングカーだ。六人乗りくらいにはなるだろう。

 皆はまだ首を傾げているが、まあ使う時に見せればいいだろう。

 俺は皆を連れて、ユウキランドに転移して、明日からの移動にすることにした。

「今日はクリスとだけだ。皆は来ちゃだめだぞ」

『……』

 ルルとカレイナとカゲとエメリアはジト目を向けてくるがダメだぞ。

 パメラは旅に同行せず、糸を吐いて、待ってくれるそうだ。

 帰ったら、前に知り合った俺のファンの仕立て屋のアレイアに話をつけてファッションブランドでも作ろうかな。

 今日は俺が久しぶりに手料理を作るか。

 拠点に戻った後、配信をつけるといつも通り視聴者が集まってくる。

「明日から王都へ行くことになったよ」

 これに現代地球のコメント欄が沸き立つ。

「お、王都への旅か。見る見る」

「前みたいに軽トラに乗っていくのか?」

「え、前は軽トラに乗ってたのか?」

「俺は割と古参だから知ってるぞ。前は軽トラに乗って神聖の森に行ったもんな」

「あん時にカレイナとカゲと出会ったんだっけ」

 異世界配信のコメント欄の王都民はめちゃくちゃ盛り上がっていた。

「うおおおお! やっとユウキさんが王都に来るぞ!」

「祭りだ! 祭りがやってくる!」

「ユウキさん、王都に来たら謁見をお願いしますよ」

「わしはもうすぐ王都に着くぞ!」

 最初に二人は王都民で、後の二人は宰相と王様だな。

 はあ、とうとう俺も貴族か。肩身が狭いな。

「久しぶりにルル達に手料理を作るぞ。現代地球のコメント欄、良い料理の案はないか?」

 俺の一言に皆が悩みだす。

「シチランオークがあるんだろ? 豚丼でいいじゃん」

「なんか普通じゃないか?」

「じゃあ何がいいんだよ」

「うーん。寿司とか?」

「寿司いいじゃん。まだやってなくね?」

 寿司いいな。俺は手巻き寿司が好きなんだ。

 俺は寿司の種を作り始める。

 家で作っていた手巻き寿司の種はだし巻き卵、マグロ、サーモン、きゅうり、ツナサラダ、納豆だ。今日はクリスと一緒に寝るから口臭に影響がある納豆はなしだな。

 他に手巻き寿司のネタって何がある? ってコメントに聞いてみる。

「俺の家は海が近いから、イカとか海老もあったな」

「あーいいよな。うちの家はイクラとかネギトロもあるぞ」

「うちはアボガドも一緒に巻いてたぞ」

 他にも大葉やカイワレ大根、焼肉やから揚げ、など変わり種の種もあった。

 俺は大量の酢飯を用意する。

「ご主人様、手伝いますよ」

「お、ルルーシュか。頼むよ」

 ルルーシュは新メイド長を名乗る、黒髪に紫色のメッシュを入れたメイドさんだ。

 仕事はできるので助かっている。たまに誘惑してくるのは大変だが。

 ちなみに寿司の海鮮ネタはママゾンで頼んだよ。ここら辺に海はないらしいからな。

 ただ俺の住んでた岐阜も海なし県だからちょっと親近感があるんだよな。

 マグロは赤身と中トロと大トロの細切りにする。

 ちなみに俺はマグロよりもサーモンの方が好きだぞ。

 ルルーシュや他のメイドたちにだし巻き卵やシチランオークの焼肉、から揚げを頼む。

 ここら辺は異世界配信レストランで出してるから余裕だな。

 ただ刺身は本当に生で食べるのですか? と念押しされた。

 ツナサラダも物珍しそうに見られた。缶に入ってるツナをマヨネーズで和えただけだがメイドたちは美味しいと言ってつまみ食いしている。

 他の料理もできたので、ルル達の待つリビングに持っていく。

「ユウキ、これなんて料理?」

「手巻き寿司だぞ。手で好きな具を取って海苔っていう黒い物に巻いて食べるんだ」

「え、これ。生の魚ですか?」

 クリスが指摘してくる。

「そうだぞ、小皿に醤油を垂らしてるから手巻きして醤油をつけて食べてみて」

「流石に生の魚は……」

 皆、ちょっとギョッとした顔をしている。

「いただきます。俺はサーモンとアボガドとだし巻き卵からだな」

 酢飯を海苔の上に少しだけ乗せて、サーモンには醤油をつけてアボガドとだし巻き卵を乗せる。他の皆は不安そうに見ている。

 口に乗せて、さくりと海苔の食感を楽しみながら久しぶりの海鮮とアボガドを楽しむ。

「うん、美味い! サーモンとアボガドの相性がいいし、やっぱりサーモンの甘みが美味い! だし巻き卵も美味いぞ!」

 俺の一言を受けて、ルルやカゲが中トロときゅうりとだし巻き卵を乗せて、一口食べる。

 尻尾が不安そうに垂れさがっている。そんなに嫌なら食べなくても、って思ったけど一口かぶりついた。

 その瞬間、二人は尻尾をピンッと立てて、衝撃を受けた顔をする。

「うみゃっ! 中トロの甘みと醤油の相性が良すぎる!」

「これは良いのじゃ。わらわは中トロのトロっとした感触ときゅうりの食感が気に入ったぞ」

 カレイナはイカや海老のネタを巻いた手巻き寿司を食べるようだ。

「うん。イカの食感が面白いし、海老は最高。でも醤油がないと食べづらいだろうね」

「そうだぞ。醤油がないと刺身は美味しくないんだ」

 アリアはイクラとネギトロを巻いたネタを楽しみ、クリスは大葉と大トロときゅうりのネタを楽しんでいる。

「クリス? 生の魚もちゃんと保存されている物は美味しいんだぞ」

「はい、初めて知りました」

 ルルーシュやエメリアは焼肉とツナとかいわれ大根を巻いて食べている。

 皆それぞれ好みが出て、良いよな。

 俺はバランスよく食べる派だぞ。

「ルルとカゲ、中トロ食べすぎ!」

 カレイナが文句を言うが、二人は中トロだけを巻いた手巻き寿司を作ろうとしている。

「ははは、いっぱいあるからまた補充するよ」

「ブイ」

「わらわもブイじゃ」

 カレイナにルルとカゲがピースサインを見せて、カレイナのグググという困り顔を見ることができた。

 カレイナは結構冷静なイメージだが、手巻き寿司は相当気に入ったらしい。

「美味しいか?」

「美味い!」

「美味しいですわ~」

 ルルーシュとエメリアが焼肉の手巻き寿司を頬張りながら、蕩ける笑顔を見せている。

 あれ、確かシチランオークの焼肉だもんな。そりゃあ美味いわ。

 現代地球のコメント欄はシチランオークの焼肉が食べたい! という声であふれている。

「シチランオークの焼肉マジで美味そう」

「あれってトマトを食べさせたんだよな? 他の味はどうだろう」

「米とか食べさせたら、米に合う最高の肉になるんだろうか?」

「ユウキが日本に来て、シチランオークを売ってくれたらなあ」

 日本にいつか帰って母ちゃんに元気な顔を見せたいな。

 でもこないだ試したときはダメだったんだよな。

 魔力が足りないのか、できるイメージが湧かなかった。

 さあ、明日は王都への旅路だ!

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マロン64

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カクヨム、なろうで小説投稿していましたがこちらでも新作を投稿することにしました。フォロー、コメントお待ちしております。

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