割れたナッツと消えた夏。
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
一年中雪と氷に閉ざされた常冬の街。 そこでは「夏」という言葉は、古い童話の中にしか出てこない昔話だった。 若い魔法調合師のフィノは、一年でいちばん冷え込む夜、亡きおじいちゃんが残した『ナツの実』と呼ばれるガラクタの木の実を、調合槌で叩き割る。 ――パキン。 澄んだ音とともに割れた実から溢れ出したのは、見たこともない眩しい光と、青空、そして蝉時雨だった。 たった一瞬、常冬の部屋に訪れた「夏」が、凍えた心をやさしく温める――。 常冬の世界で届いた一瞬の温もりを描く、幻想ファンタジー短編。 (Web小説コンテスト『それ、夏です。』参加作品)
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