当選のいたずら電話
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
いたずら電話は、聞く価値ないよね。
本文
『おめでとうございます。——ついに当選しましたよ』
突然の馴れ馴れしい電話。
懸賞関係に応募した覚えが、まったくなかった。
詐欺か、いたずらの類か?
「あの、何かの間違いでは? 懸賞に応募した覚えはないんですけど」
そもそも懸賞は、やるだけ無駄だと思う人だった。
『いえいえ、『3年間で221回の熱心な応募もしてくれて——。あ、最初の84回は無効でしたか。まあそれはともかく、そろそろ当てなきゃな。下手すると、もうやめられちゃうぞ』って思ってたところで、当選してくれて、こちらも安心したんですよ』
「——ですから、応募自体してないんです」
『しかもダブルアップキャンペーン中ですから、いつもの倍ですよ。本当に良かった』
「もう! いたずら電話は結構です」
『また気が向いたら、ご応募下さいね』
通話を切る瞬間まで、声はしつこく続いていた。
その夜、電話の内容を思い出して吐き気を覚えた。
電話を気にしないようにしようとしたものの、吐き気は夜の間ずっと続いた。
「——おめでたですね。しかも双子です」
医者の言葉を聞きながら、そう言えば旦那と付き合ったのは三年前だっけ、と思い出していた。
<了>
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