ジュースとの静かな戦い
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
ジュースとちゃんと話してる?
本文
のどが渇いたので、ジュースを飲もうと冷蔵庫を開けた。
「開けないで——!」
聞き間違いかと思ったが、ジュースの缶が声に合わせて小刻みに震えている。
缶が話す??
少し逡巡する。
強引に飲むか。
いや、口調が女性だ。
どうせなら説得してからの方が良い。
「どうして開けて欲しくないんだ?」
「一人になりたいの」
ジュースは頑なだった。
「のどがかわいたんだけど……」
「飲むなら、明日にして。今、気分じゃないの」
「いや、飲む気分だから」
「男って、いつもそう。自分の都合だけを考えて」
ピー、ピー、ピー。
更に反論をしようとしたが、冷蔵庫の警告音が鳴る。
お互い頭を冷やしたほうが良いようだ。
俺は冷蔵庫の扉を閉じた。
<了>
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