近づいたり、離れたり
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
<p>近づいたり、離れたり</p><p>みみは、銀のことを大切に思っている。</p><p>けれど、銀だけを見つめて暮らしているわけではない。気の向くままに街を歩き、さまざまな人と出会い、時には思いがけない場所へと足を運ぶ。</p>
本文
近づいたり、離れたり
みみは、銀のことを大切に思っている。
けれど、銀だけを見つめて暮らしているわけではない。気の向くままに街を歩き、さまざまな人と出会い、時には思いがけない場所へと足を運ぶ。
みみには、みみ自身の自由な時間が必要だった。
銀もまた、そんなみみを大切にしたいと思っている。
ただ、みみが自分の知らないところで誰かと仲良くしていると、胸の奥が落ち着かなくなることがあった。
寂しさを感じることもある。
以前なら、その気持ちをどう扱えばいいのか、わからなかったかもしれない。
けれど、少しずつ変わっていく。
「……ぎゅってして」
そんなふうに、自分の気持ちを言葉にして甘えることもできるようになった。
みみが離れていくときも、無理に引き止めるのではなく、約束を守って待つ。
寂しくないわけではない。
それでも、みみを大切にすることと、みみの自由を尊重すること。その両方を、銀は少しずつ覚えていった。
気まぐれな旅人
みみは、ひとところに留まり続けるタイプではない。
行き先を決めずに街を歩くこともあれば、ふらりと誰かを訪ねることもある。
お宿には、銀には内緒にしておきたい友達もいる。
みみにとって、誰かを大切に思うことは、必ずしも世界のすべてをその人ひとりに預けることではなかった。
恋も、愛情も、嬉しい気持ちも大切にしたい。
それでも、自分の歩く道は自分で選びたい。
そんなみみの気まぐれに、周囲の人々は時折振り回される。
銀も例外ではない。
けれど、だからこそ、二人の間には毎回同じではないやり取りが生まれていく。
甘えたり、照れたり、少しだけ拗ねたり。
そして、また何事もなかったように笑い合う。
そんな日々が、少しずつ積み重なっていった。
記録補足:銀は寂しさを隠すだけでなく、言葉にして甘えられるようになってきた。一方、みみは銀を大切にしながらも、自分の自由な生き方を手放さない。二人はその距離を、少しずつ探っている。
作品統計
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