ギャル
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
ギャル
本文
朝のざわめきがまだ遠い静かな教室で、窓際の席に座ってノートを広げていると、ガタッと派手な音を立てて前扉が勢いよく開いた。
「おっはよー!」
元気いっぱいの声とともに教室に入ってきたのは、華やかな黄金色のロングヘアをゆるく巻いた、クラスの王道ギャル――リナだった。
リナはそのまま俺の席の斜め前にズカズカと歩み寄り、両手をドンッと机につく。その勢いで、着崩した制服のブレザースリーブが大きく持ち上がり、眩しい朝の光を浴びた脇のあたりが惜しげもなく目の前に飛び込んできた。
そこには、彼女の髪色と見紛うような、ゴールドの繊細で柔らかな産毛がふんわりと密集していた。
朝日に透かされたそれは、まるで微粒子のような輝きを放ちながら、滑らかな肌の曲線に沿って優しく波打っている。派手な外見とは裏腹に、一切の人工的な手が加えられていないその自然な営みは、彼女の持つ天真爛漫な素直さと、どこか無防備な純粋さをそのまま映し出しているようだった。隠すどころか堂々と見せつけるようなその姿には、生命力にあふれた健康的な美しさが満ちていた。
「ねえ、昨日の宿題の範囲、ここであってる? 私、昨日ちょっと寝落ちしちゃってさー」
彼女は自分の脇の存在など気にする様子もなく、ケラケラと笑いながらノートを俺の机に突き出す。パッと開いたその腕の動きに合わせ、ふわりと甘いフローラルの香りと共に、黄金の毛並みが陽光を受けてきらめいた。
「おはよう、リナ。昨日の範囲なら、ちょうどそこだよ。ほら、ここからここまで」
「マジ? 神かよ! いやー、助かったわー!」
リナは胸を撫で下ろし、ほっとしたように満面の笑みを浮かべる。見た目はとびきり派手でチャラそうに見えても、頼まれたら絶対に嫌な顔をせず、友達の面倒見がいい彼女の素直な優しさが、その明るい笑顔のなかにじんわりと滲んでいた。