五色の音色に囚われて
天王寺愛花は学校では誰もが認める真面目な学級委員長。 しかし休日になると派手な服装で街に繰り出し、食べ歩きや路上ダンスなどの「不真面目行為」に没頭していた。 それは“優等生でつまらない自分”を崩したいという密かな願望からだった。 ある日、愛花は街で校内の人気者であるガールズバンド『五行輪舞』のヴォーカル・火口 恋と出会う。 裕福な家庭に育った恋は“ロックに大切な反骨精神のない”自分に悩んでおり、愛花が休日にしている不真面目行為に興味を抱く。 そして恋は、愛花に「不真面目を教えてほしい」と持ちかける。 こうして愛花と五行輪舞のメンバーたちの交流が始まるが、個性的な彼女たちはそれぞれに秘密や悩みを抱えていた。 幼馴染である恋に過保護ともいえる程に執着するベースの金原 涼音 子供っぽい自分にコンプレックスを抱き、大人ぶりたいギターの土屋 玲於奈 “対等”な友達を恐れ、他者を下僕として取り巻きにするキーボードの水城 海里 愛する事を諦め、可愛い物を“愛でる”道を選んだドラムの木ノ葉 芽衣 愛花は生来の放っておけない精神で彼女たちの葛藤や闇に触れ、心に寄り添い……いつしか愛花は『ただの真面目な委員長』から『彼女たちの心を揺さぶる存在』へと変わり始める。 そして五行輪舞のメンバーは愛花との交流を通じて自分たちの殻を破り、新たな一歩を踏み出していく。 これは、不器用でまっすぐな少女と、悩みを抱えた少女たちが織りなす、友情と青春の物語。 音楽と心が響き合う中で、彼女たちは何を見つけるのか―― この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。 また作中において軽度の残酷描写、暴力描写、性描写が描かれるシーンがございます。 該当するシーンが描かれているページには『※』を付けておりますのでご了承ください。
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