※ 第11話 望まぬ快楽
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
大きい銀子と小さい塁 - ※ 第11話 望まぬ快楽
本文
「塁……!」
「ギンはここ、誰かに触られた事あるの?」
「……っ」
私の言葉を無視して塁は私のジーンズを下げると下着の上からそこを撫でてくる。
私は必死で首を横に振るけど、塁はお構い無しだ。
「それは、やりすぎだろ……! これマジで犯罪だぞ……っ」
「は、犯罪……?」
塁は私の言葉にピタリと手を止めて……けれど、逆に決意を固めたような顔をして再び手を動かし始める。
「や、やめろって……っ」
「……」
「大声出すぞ! こんな所おばさんに見られたらお前……終わりだぞ!?」
「かーちゃん……!?」
おばさんの名前を出すと明らかに動揺が見て取れた。
犯罪云々より母親に怒られる方を恐れる辺りやっぱりガキだ。
そんな塁が何でこんな事を……
「うぅ……」
塁は情けない声を上げて私から離れた。
これでビビったり冷静になってくれれば良いんだが……
「ギン……」
「ん? どうしむぐっ!?」
油断した……っ
日和ったと勘違いして呑気に返事を返した瞬間、私の口に無理矢理ハンカチを押し込められた。
ご丁寧にリボンを巻いてハンカチを抑え付けられたので吐き出す事も出来ない。
「触るぞ……?」
「んん……っ!?」
どうにかして静止させようとするけど、部屋に響くのは私のくぐもった声と、チャラチャラと枷の鎖がぶつかる音……そして塁の指が私のショーツを擦る音だけだ。
「気持ち……いいのか?」
「っ」
そんな訳あるか!と叫びたいが、猿轡のせいでそれも出来ない。
塁の指は無遠慮に私のソコをなぞり、時折その上にある敏感な部分を押したり擦ったりする。
やがて、ただ布を擦るだけの音の中に『くちゅ……』と湿った音が聞こえ始めた。
「濡れてきた……」
「っ」
私は恥ずかしさに顔が熱くなっている事を自覚する。
……あぁ、そうだよ。気持ち良いよ。
ずっと昔から好きで。
でも女同士だし、姉妹みたいな関係が出来上がっちまってるし、何より塁がガキだから“そういう事”とは無縁だと思っていた。
だけど違うんだ。
こんな形で触れ合う事を望んでいた訳じゃない。
こんな、泣きそうな顔の塁に触れられたかった訳じゃない。
なのに、なのに……それでも反応してしまう浅ましい自分が嫌になる。
「ん、ぐ……っ」
喘ぐな
「んん……」
感じるな
「ふ、うぅ……っ」
言う事聞けよ、私の身体……っ!
「ふ、ぐ……うぁ……」
悔しくて、情けなくて、涙が出てくる。
それが嗚咽に変わって、だけど無様に磔にされた身体じゃ涙を拭う事も出来ない。
「ギ、ギン……!?」
そんな私の様子に気付いたのか、愛撫を止めた塁が慌てた様子でワタワタと顔を覗き込んできた。
「そ、そんなにアタシに触られるの……嫌、だったのか……?」
「んん……!」
首を横に振る。
色々な感情が渦巻いてるけど、まずは塁を落ち着かせるのが先決だと思ったから。
「んぁ……えぅ!」
「え? あ、口の、取る……?」
「ん!」
「か、噛んだりしないよな? それか外した瞬間大声出したり……」
「んっ!」
私の意志が伝わったのか、やっと口からハンカチが取り除かれて新鮮な空気を肺に送り込む。
「げほっ」
「……ギン、大丈夫か?」
大丈夫な訳あるか! と怒鳴りつけてやりたいが、今それをやっても塁を怯えさせるだけだ。
先ずは自分の平静を取り戻す為に深く深呼吸。
「……これ、外してくれるか? 暴れたりしないから」
「お、おう……」
出来る限り穏やかな声と表情で左手を振るう。
嵌められた枷と鎖がカチャカチャ鳴った。
「ん〜……!」
解放された手足が軽い。
グーパーと握ったり開いたりして手の感覚を取り戻す。
乱れた服装も直して、ベッドの上で塁と向かい合った。
「で、なんでこんな事したか……聞かせてくれるか?」
「う〜……」
塁は叱られた子供のように(実際状況は似たようなもんだけど)俯いている。
モジモジしたまま一向に話す気配が無い。
「私の事が嫌いになったのか?」
「違うっ!」
「なら、どうして……」
「だってギン、最近モテるじゃん……」
「……は?」
「今日だってラブレター貰って、違う奴から告白されて……それに、知ってるんだぞ!
ギン好きな奴が居るんだろ!? だからずっと告白されても断ってるんだろ!?」
お前の事だよ! という言葉を呑み込む。
とにかく今は情報が欲しい。
「それがどうして拘束して襲うのに繋がるんだよ?」
「それは、その……ともちーが……」
ともちー……芳川 智美か!
「アイツに何か言われたのか?」
「ともちー1年の知り合いが多くて色々聞いてるって……
1年の女子達がギンを狙ってる事、中には本気で恋してる奴も居る事。
……ギンが、好きな人が居るから断ってるって事も」
「それであんな事を?」
「ギンが誰かと付き合ったら今みたいに遊んだり出来なくなるって……
好きな奴が居るのに、アタシがどうこう言った所で止められるもんじゃねーし……
でも、快楽堕ち?ってゆーのをすればギンとずっと一緒に居られるし、アタシの事も好きになるって!
やり方が描いてある漫画も貸してくれたんだ!」
「そうか……」
取り敢えず芳川は後日問い詰めるとして……
私の言動が原因の一つだったのも確かだ。
塁も勇気を出して言ってくれたんだし、私もいい加減に塁とこの気持ちに向き合うべきなのかもしれない。
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