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第12話 恋人になった日

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/1/9 📚 シリーズ: 大きい銀子と小さい塁 📝 2,097文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

大きい銀子と小さい塁 - 第12話 恋人になった日

本文

「事情は分かった。塁、私からも言わなきゃいけない事がある」

「な、なんだよ……」

「私が告白を断る時に言ってる好きな奴はな……塁、お前の事なんだ」

「……は?」

「好きって気持ちにも色々ある事は分かるよな?

でもこれは、家族愛とか姉妹愛みたいな感情じゃなくて……本当に恋愛感情として塁の事が好きなんだ」

「っ」

私の言葉に息を飲む塁。

「こんな事言われて驚いたと思うけど、これが私の本当の気持ちだ。

……塁は、どう思う?」

「……分かんねー。ギンが告白された時、好きな奴が居るって言った時、もしかしたら一緒に遊べなくなるかもって言われた時……すげーモヤモヤした。

ムカムカもするけど、それ以上に“嫌だな”って思ったんだ」

「そっか……こんな事聞くのもアレだけど、さっきのアレは……どう思った?」

「……ごめん」

「謝ってほしい訳じゃない。さっき私を縛って、その、アレをしたのは……どう感じたんだ?」

「……ドキドキした。熱が出た時みてーにボーッとして、お腹の下辺りがなんか熱くなる感じだった。

ギンがアタシに触られて感じてくれてるの見て、嬉しいって思った。

これが、ともちーが言ってた“好き”って事なのか?」

「多分な」

私は塁の頬を撫でて……

「なぁ塁、私と恋人になってくれないか?

勿論今まで通り一緒に遊んだりするけど、2人きりの時だけ恋人同士として接したいんだ」

「恋人……」

「うん」

「でも、これってホントにそーゆー意味での好きなのか自分で分かんねー……

さっきアタシがした事も、きっと良くない事だったんだよな?

それで、彼女とか付き合うとか……そーゆー事していいのか……とか」

「私がなりたいんだ。塁の事が好きだから、恋人になりたい。

塁が自分の気持ちが分からないんなら、お試しで良いから恋人やらないか?」

「ギン……」

「そうやってゆっくり考えてくれ。別に今すぐ答えを出せなんて言わないから」

「でも、付き合うって事は……チューとか、さっきみたいな事するんだろ……?」

「別に無理してやる事じゃない。何なら普段と同じようにただゲームで遊ぶだけで良い。

それだけでも楽しさとか、気持ちとか……色々と変わるはずだからさ」

「そっか……うん、分かった。なる、こ、恋人に……」

「ありがとう」

顔を赤くして俯く塁が可愛くて。

驚かせないようにゆっくりと腕を回して抱き締めた。

少し身体は硬かったけど、すぐにふっと力を抜いて身を委ねてくれる。

「ギン……」

「どした?」

「チューして」

「無理しなくて良いんだぞ?」

「無理じゃない。彼女らしい事、してみたい……」

「……分かった」

そっと塁の肩に手を添えて、ゆっくりと引き離す。

目を閉じて待つ塁の唇に、私も目を閉じてゆっくりと唇を重ねた。

塁の唇はぷにぷにしていて柔らかくて、とても甘く感じて……

「んっ……はぁ……っ」

唇が離れて、とろんとした目で私を見上げる塁。

キスしただけなのにそんな目で見上げられて、良くない感情が沸き起こって……

「今日はこれでおしまい。な?」

「うん……」

どうにか、自分を抑えて塁を抱き締めて頭を撫でる。

「塁、好きだ」

「……アタシも」

私の胸に顔を埋めて呟く塁。

そんな可愛い恋人の頭を撫でながら、貴子達にはどう説明しようか……なんてぼんやりと考えたり。

「じゃあな、また学校で」

「うん……あ、ギン!」

帰ろうとした私を引き留める塁に首を傾げる。

すると……ちゅっと軽く頬にキスをされた。

「っ! あ、あのな……」

「えへへ……彼女っぽいだろ? じゃあまた明日な!」

「まったく……あぁ、また明日」

……そうだな。別に焦って説明する必要も無い。

貴子達の事を信じてない訳じゃないけど、私と塁が納得して、安心してカミングアウト出来る時まで待つ。

それで良いじゃないか。

※※※※※

「ギン〜♪」

「前見て歩けよー」

「……アンタ達なんかあった?」

そうだった。

塁は単純馬鹿だから腹芸とか出来ねーんだった。

こんな分かりやすく浮かれるとは……

「いや、まぁ……どうする?」

「何が?」

「だから私達のさ……ほら」

「付き合ってるって話?」

「……塁が隠さなくて良いと思ってんなら良いよ」

「え、こーゆーのって言わないもんなのか!?」

「いや良い良い。ただまぁ、な? 女同士って事もあるし、あんまり言いふらさない方が良いかもな?」

「? 分かった!」

「おー、良かった。……つまりはまぁ、そういう事だ」

「アハハ、OK。分かったよ」

貴子は本当に良い奴だな。

問題はアイツ……昨日の出来事を引き起こした張本人、芳川の方だ。

「塁ちゃ〜〜〜んっ♪」

「グェーーー!?」

今日は随分とビブラートを効かせてるじゃねーか芳川。

今日はお腹の気分らしく、塁の腹に頬擦りしている。

最早芳川の行動に嫉妬心すら起きないけど、話はしなきゃいけない。

「芳川、ちょっと良いか?」

「なにかしら?」

「大事な話があるんだ。出来れば2人だけで話をしたい」

「……えぇ、良いわ。塁ちゃん、私のバッグにシュークリーム入ってるから食べててね♡」

「お、おー……なぁ、ギン……」

「大丈夫、喧嘩なんかしねーから。貴子と一緒に待っててな?」

「分かった……」

不安そうな塁と、その塁の頭を撫でる貴子に見送られて2人で教室を出る。

さて、と……

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作者について

生獣(ナマ・ケモノ)

生獣(ナマ・ケモノ)

ほのぼのな百合も過激な百合も好き。

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