第2話 私達の行く末

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2025/12/31 📚 シリーズ: あの子が野球選手のお嫁さんになりたいって言ったから 📝 1,953文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

あの子が野球選手のお嫁さんになりたいって言ったから - 第2話 私達の行く末

本文

「やーってらんねーっすよぉ!」

「佐伯さん、声大きいです……!」

「どしたよ? 今日はヒット打てたろ?」

試合後、祝勝会と称してチームメイトである佐伯さん、大木さんと居酒屋に来ていた。

佐伯 聖奈さんは大卒2年目の外野手。私と同じ年に入団した。

俊足巧打が持ち味……という触れ込みだけど、最近不調で今日久しぶりのヒットを打った。

大木 純代さんはブルーローズの正捕手で体格の良い強打者。

私が3番で大木さんは4番。投手としても打者としても何時も大木さんに助けられている。

「ヒットは打ちましたけどぉ……だからどうしたって話っすよ」

「野球選手の言葉かよそれが」

「そーゆーんじゃなくてですねぇ……ぶっちゃけウチ等ってどうなると思います?」

「え……? このまま行けば優勝するんじゃないですか?」

「いやいや飛鳥ちゃん……チームじゃなくてリーグ全体の事っすよ。

去年の引退者が2球団併せて11人っすよ? 逆に入ってきたのは6人……ヤバイでしょ」

「それは、まぁ……ですが、だからこそ私達が一生懸命プレーして盛り上げないと」

「飛鳥ちゃんっ!」

「は、はいっ!?」

「……飛鳥ちゃんが居るんすよ?」

「はぁ……?」

「打てて守れて走れて投げれて、オマケにルックスも抜群!

そんな飛鳥ちゃんが居るのにこの体たらくじゃあ、もう無理っすよ……

つーか何で飛鳥ちゃん野球にしたんすか?

バレーなりサッカーなりソフトボールなりに進めば今頃スーパースターっすよ!

いや、何なら今からでも間に合うんじゃ……」

「聖奈、未来を憂うのは自由だけどよ。人の道にあれこれ言うのは違うんじゃねぇか?」

「あ……すんません。飛鳥ちゃん、純代さん……」

「いえ、大丈夫ですよ。頭を上げてください……っ」

「なぁ、聖奈よ。何があった? お前普段そんな事言う奴じゃねぇだろ」

「……いや、実はっすねぇ……昨日偶然会ったんすよ、川島さんに」

「川島……去年辞められたあの川島さんですか?」

「そっす。あれから色々苦労したみたいで。

元女子プロ野球選手の肩書きなんて就職の何の役にも立たないって愚痴られました。

それでもどうにか良い仕事に就けたみたいで……まぁ、当然っちゃ当然なんすけどウチ等より良い生活してましたよ」

「ま、あたし等は年俸200万だしなぁ。

バイトでどうにかこうにか食い繋いでるけど向こうは正社員だしな」

「それで、このまま先の見えない女子プロ続けてて良いのかなって……

ぶっちゃけウチも成績良い方じゃないっすし、両親も早く辞めて就職しろって煩いですし……」

「んで、結局聖奈はどうしたいんよ? 続けたいのか辞めたいのか。

野球したいってだけなら別に草野球でも良いんだろ?」

「ん〜……ぶっちゃけモチベが保ててねーっす。

飛鳥ちゃんみたいに熱烈なファンが居てくれたらなぁ……」

「あの子はファンつーか幼馴染みだろ?」

「え、あ、はい。あの子……華恋とは生まれた時からお隣さんの幼馴染みです。

私が卒業して一人暮らしするまでは毎日会ってましたよ。

……まぁ、今も試合の時は毎回来てくれてますし、何なら何も無くても家に遊びに来たりしてますけど」

「噂によると凄い大学通ってるとか?」

「早稲田ですね」

「早稲田っ!?」

「はぇー、そんな子が態々ねぇ……愛されてんなお前」

「愛って……単に野球が好きなだけですよ、あの子は」

「だったらNPB見に行くだろ」

「……確かに?」

「やっぱり飛鳥ちゃんの応援に来てるんすよ。

あの子以上に全力で応援してくれてる人居ませんもん」

「大切にしろよー?」

「それは、まぁ。華恋の事はずっと大切に思ってますよ」

「なんか彼氏みたいっすね」

「彼氏っつーより保護者?」

「華恋ちゃんが彼氏連れて来たら認めなさそう」

「彼氏って……あの子はそんなんじゃないですよ。

ぽやぽやしてますし、最近はVTuberにハマってるみたいですし……男性からそういう対象には見られませんよ」

「それはそれで危ない発言っすが……あんなに可愛いのに一切惚れた腫れたの話が無いってのも不自然では?」

「そうなんでしょうか……」

華恋に、彼氏?

確かに可愛いし良い子だし、早稲田に入学出来る才女。

私の中では野球大好きで野球選手のお嫁さんをまだ諦めてない夢見る女の子ってイメージだから生々しい話題とは結び付かない。

けれど……華恋も私と同じ20歳。立派な大人だ。

っていうか早稲田ってスポーツの強豪校でもある。

野球部にだって指名確実と言われている選手も何人か居るし、そういう人と付き合えば『野球選手のお嫁さんになる夢』にグッと近付く訳で……

「ゔぅ……」

「頭抱えちゃったっす」

「飛鳥にとっちゃ妹みたいな存在か? さっき聖奈にも言ったが人の道にあれこれ言うなよ」

「はい……」

あぁ、どうしよう。

華恋が自分以外の人と一緒に居るってのを想像したら吐き気がしてきた。

酔いも醒めちゃったな……

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作者について

生獣(ナマ・ケモノ)

生獣(ナマ・ケモノ)

ほのぼのな百合も過激な百合も好き。

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