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第十章「過去も未来も、いつまでも」

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/4/21 📚 シリーズ: たまたま拾った指輪で異世界を救う物語 📝 1,576文字 ✅ 全年齢

あらすじ

たまたま拾った一本の指輪。 それが、世界を救う “始まり”だった。 人と不思議な生物〈ユニオン〉が共に生きる世界。 指輪〈ユニオンリング〉に選ばれた少年・明道ヤマトは、 未来から来た少女アスカ、そして孤独な青年リョウガと出会う。 炎、風、時―― 相棒と心を重ね、戦い、別れ、そして再び巡る運命。 これは、 「相棒との絆」が、神さえも超える物語。 ――たまたま拾った指輪で、世界を救う物語。

本文

――戦いの終わった宇宙は、

静かだった。

星々が穏やかに瞬き、

かつて戦火に染まった銀河には、

もう傷跡ひとつ残っていない。

ユニオン・アーク号は、

ゆっくりと軌道を進んでいた。

船内では、久しぶりに

“笑い声”

が響いている。

⸻

「本当に……終わったんだね。」

アスカが小さく呟いた。

「……ああ。」

ヤマトは窓の外を見つめる。

そこには、どこまでも広がる

“生きている宇宙”があった。

「もう、ノアもデスドムもいない。

だけど、オレたちの中には、

ちゃんと残ってる。

戦いの意味も、命の重さも――

全部。」

アスカが静かに微笑んだ。

「それが、

“未来を繋ぐ”

ってことなのね。」

彼女の髪が風に揺れる。

それは、ミラが最後に残した風だった。

⸻

操縦席では、

リョウガが珍しく穏やかな顔をしていた。

「……皮肉なもんだな。」

「何が?」

とレオンが訊く。

「俺たちは敵だった。

でも今は……同じ空を見てる。

戦って、失って、ようやく

“信じる”

ってことを知った。」

レオンは微笑む。

「そうやって人は、強くなっていくんだ。」

『にゃっは~!

まるでおっさんの人生語りにゃ!』

スターキャットが

のんびり伸びをして笑う。

その瞬間スターキャットは

元のダッシュに戻ってしまった。

「え!?ダッシュ!?

元の姿になっちゃったのか?」

「そうみたいにゃ……

戦いが終わって

星の力がなくなったみたいだにゃ」

「そっか……

それはそれで少し寂しいかもな……」

『でもにゃ……

やっぱ平和が一番にゃ。

ヤマトと一緒にゴロゴロできるにゃ~。』

「おい、誰がそんなこと言った!」

ヤマトが苦笑しながら

頭を軽くはたく。

『にゃはは!

オレ、神様級の功労者にゃ!?

敬えにゃ!!』

みんなの笑い声が、

静かな宇宙に響いた。

⸻

やがて――

アーク号がユニオンワールドへ帰還する。

かつて戦いの舞台となった星は、

今では花々と緑で覆われていた。

子どもたちが笑い、

ユニオンたちが

その周りを飛び回っている。

サクラが港でヤマトを迎える。

「……帰ってきたのね。」

「ただいま、姉ちゃん。」

彼女は涙を堪えきれず、

弟を抱きしめた。

「もう、

あんたはどこまで大きくなるの……!」

ヤマトは微笑みながら、

姉の背中を優しく叩いた。

「……オレは、もう迷わない。

拾った指輪から始まったこの旅で、やっと

“自分の生き方”

を見つけたんだ。」

⸻

そして、夕暮れ。

丘の上に立つヤマトと

アスカ、そしてリョウガ。

空には、沈みかけた太陽が

金色に輝いている。

「アスカ……もう帰るんだな。」

ヤマトの声は、少しだけ寂しげだった。

「うん。未来が呼んでるの。」

アスカは微笑む。

「でもね、きっとまた会える。

風が吹く限り、

あなたたちの世界は続いていくから。」

リョウガも歩み寄る。

「……今回だけは、素直に礼を言う。

ありがとう、ヤマト。」

「お前が言うと、なんか変な感じだな。」

「うるさい。」

リョウガは照れ隠しに拳を軽くぶつける。

ヤマトも拳を返した。

「……またな、リョウガ。」

⸻

アスカとリョウガが

未来転送ゲートの中に立つ。

風が巻き起こり、彼女の髪が揺れる。

「ヤマト!」

「ん?」

「あなたの風は、もう止まらない!

これからも、どんな未来でも――

“信じる”

ことを忘れないで!」

ヤマトは力強く頷いた。

「約束する!」

二人の姿が光に包まれ、消える。

⸻

静かな夜。

丘の上で、ヤマトは

ひとり空を見上げていた。

隣では、

ダッシュキャットが丸くなって眠っている。

風が吹き、リングが淡く光った。

「……この指輪が、

全部の始まりだったんだな。」

ヤマトはリングを掲げ、

夜空の星を見つめた。

そこには、ミラのような光が瞬いている。

「ありがとう、みんな。

オレたちの物語は、ここからも続く。

過去も、未来も、いつまでも――」

風が頬を撫で、

どこからか懐かしい声が聞こえた。

『……ヤマト。風が吹いてるね。』

「――ああ、聞こえてるよ。

ミラ。」

星空が微笑んだように輝いた。

そして、世界は再び静かに、

優しく息をした。

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作者について

りゅーと

りゅーと

はじめまして! ファンタジーが大好きで、 物語を書いています。✨✨ 剣と魔法の世界や、 心が少し強くなれるような 冒険譚を描くのが好きです。✨✨ 読んでくださる方の心に、 小さな灯り...

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