いどる事件
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
実在しない架空の怪奇な事件を集めています。 本記事は架空の事件・人物を基にした創作資料です。 実在の人物・団体・地名との関連は一切なく、現実の出来事を示唆するものではありません。
本文
いどる事件(いどるじけん)とは、2023年に日本のインターネット掲示板・SNS上で発生した、架空の荒らし「いどる」を巡る集団ヒステリーおよびそれに付随して起きた一連の騒動の総称である。匿名掲示板『5ちゃんねる』(以下5ch)および『ふたばちゃんねる』(以下ふたば)を発端として、Twitter/X・各種Vtuber関連コミュニティへと波及し、最終的には現実の殺人事件にまで発展した。騒動の収束後、「いどる」と呼ばれた荒らしは実在しなかった可能性が極めて高いとされており、インターネット上の集団心理・デマの伝播・炎上現象を語る上での代表的な事例として言及されることがある。
目次
概要
「いどる」の発生と命名
いどるの特徴とされた行動
三四アカウント問題
Vtuber・砂肝あかりとの関わり
殺人事件の発生
騒動の収束と負のスパイラル
事後検証・著名人の言及
「いどる」実在性への疑問
残された謎
社会的影響と評価
脚注・出典
概要
2023年前半、5chおよびふたばの複数の板において、特定の文体・話題を持つ書き込みが散見されるようになった。これらはやがて「同一人物による組織的な荒らし行為」と見なされ、「いどる」という固有名詞で呼ばれるようになった。しかし後の検証では、これらの書き込みは複数の無関係な人物によるものである可能性が高く、「いどる」という存在自体がコミュニティの集団的な思い込みによって生み出された虚像であるとされている。
本件は「存在しない荒らしへの集団的討伐運動」の系譜に位置づけられることが多く、ネット社会における集団ヒステリーの典型例として研究者や評論家からも注目された。
「いどる」の発生と命名
原型となる書き込み群
2023年1月から2月にかけて、5chのVtuber関連板およびふたばの二次元裏において、以下のような傾向を持つ書き込みが断続的に確認されていた。
特定のVtuberの配信に対する根拠の薄い誹謗中傷
複数のスレッドを跨いで類似した論調で展開される議論誘導
深夜帯から早朝にかけての連続投稿
話題をすり替える・感情的な対立を煽るといった典型的な荒らし的手法
当初これらは各スレッドで個別に「荒らし」として処理されており、統一した呼称はなかった。しかし一部のユーザーが「同じ奴が複数の板を荒らし回っている」という仮説を提唱し始め、書き込みの文体的特徴を分析するスレッドが自然発生的に立ち上がった。
「いどる」命名の経緯
決定的な転換点となったのは、2023年2月下旬のことである。ふたばの特定スレッドに投稿されたいつもと似た文調の書き込みに対し、あるユーザーが何の気なしに
「あ、いどるだ」
と一言返したことが、すべての始まりとされている。この一言の意図については諸説あり、「いどる」が何を指していたのかも不明である。一説には「いつもの荒らし(いつどる)」の略転であるとも、単なる意味不明な相槌であったとも言われるが、真相は不明のままである。
この書き込みに対して他のユーザーが反応し、翌日には「いどるを特定・追跡するスレッド」が5chに立てられた。スレッドタイトルには「荒らしいどるを追え」「いどる叩きスレ」などのバリエーションが存在し、最初期は半ば冗談めかした雰囲気であったとされる。
いどるの特徴とされた行動
スレッドの中でコミュニティが「いどるの行動パターン」として定義していった特徴は以下の通りである。ただしこれらはすべて、ユーザーによる推測と「認定」の積み重ねによるものであり、実証されたものではない。
24時間365日、複数の掲示板・SNSに書き込みを行っているとされた。5ch・ふたば・Twitter/X・各種Discordサーバーなど、ほぼすべての主要プラットフォームで「いどるらしき書き込み」が発見・報告された。
文体的特徴として、語尾の癖・特定の煽り文句・改行のパターンなどが「いどる認定」の根拠として用いられたが、これらの基準はスレッドの進行とともに恣意的に拡大していった。
特定のVtuberや配信者を執拗にターゲットにしているとされ、とりわけVtuber関連コミュニティとの結びつきが強調された。
三四アカウント問題
Twitter/Xにおける「いどる」の候補
2023年3月頃、Twitter/X上で「三四(みよ)」というアカウントが「いどる本人である」との説が急速に広まった。根拠とされたのは以下の点である。
掲示板書き込みと時間的に近いタイミングでの投稿が多数見られること
特定のVtuberに対して批判的なツイートを繰り返していたこと
一部の文体が掲示板の「いどる認定書き込み」と類似しているとされたこと
三四アカウントはたちまち大量の誹謗中傷・特定・晒しの標的となり、アカウントへの組織的な報告が呼びかけられる事態になった。
三四アカウントの釣り発覚
しかし騒動がある程度収束した後の検証により、三四アカウントは**いどると無関係の第三者が意図的に作成した「釣りアカウント」**であったことが判明した。アカウント作成者は後に「いどる叩きの流れを見て、わざとそれらしい投稿をして反応を楽しんでいた」という趣旨の告白を行った(ただしこの告白自体の真偽も完全には確認されていない)。
この発覚はコミュニティに大きな衝撃を与えたが、すでに三四アカウントに向けられた攻撃・晒し行為のダメージは回収不可能な状態であった。本件はいどる事件における「誤爆」の最大の事例として記録されている。
Vtuber・砂肝あかりとの関わり
砂肝あかりについて
砂肝あかり(すなぎもあかり)は、2022年末にデビューした個人勢Vtuberである。酒・おつまみ・カクテルに特化したコンテンツを軸とし、深夜帯に日本酒やクラフトビールを飲みながらのフリートークや、実際にカクテルを作って解説する配信が人気を集めていた。姉御肌のキャラクター性と独特の落ち着いた語り口が支持され、コアなファン層を持っていた。
砂肝あかりへの「いどる認定」
2023年4月、砂肝あかりの配信コメント欄およびファンコミュニティのDiscordサーバーに「いどるらしき書き込み」が出現したとする報告がなされた。これをきっかけに、一部のいどる叩きスレ住民が砂肝あかりのコミュニティに流入し、「いどるが砂肝あかりのファンを装って潜伏している」「砂肝あかり自身がいどると繋がっているのではないか」という根拠のない憶測が広まり始めた。
砂肝あかりはこの騒動について配信内で言及し、「身に覚えがない」と否定したが、かえって「反応したことで火に油を注いだ」と批判され、配信へのスパムコメントが増加した。一時期は配信のコメントをメンバー限定にせざるを得ない状況に追い込まれた。
殺人事件の発生
事件の概要
2023年7月、いどる騒動が最も過熱していた時期に、関東近郊においていどる叩きコミュニティの参加者同士のトラブルに端を発したとされる殺人事件が発生した。被害者・加害者ともに20代の男性であり、両者はいどる叩きのDiscordサーバーを通じて知り合っていたとされる。
事件の直接の動機については、いどるの「正体」を巡る内部対立・互いへの「いどる認定」など複数の証言があり、公判においても詳細は複雑に入り組んでいる(本項執筆時点では公判継続中であるため詳細の記述は差し控える)。
事件のコミュニティへの影響
殺人事件の報道を受けて、いどる叩きコミュニティは急速に沈静化した。長期にわたってスレッドを主導していた人物の多くがアカウントを削除・潜伏し、主要スレッドは相次いで閉鎖または放置状態となった。砂肝あかりへの組織的な嫌がらせも事件後ほぼ沈静化し、あかりはメンバー限定を解除して通常配信を再開した。
騒動の収束と負のスパイラル
いどる叩きへの反発
殺人事件による沈静化の後、今度は「いどると認定して他者を攻撃していた人物たち」を追及する動きが始まった。これは当初、被害を受けた三四アカウントや砂肝あかりへの同情から始まったものであったが、やがてエスカレートし、いどる叩き参加者を晒す・誹謗中傷するという第二次の炎上が発生した。
当事者の一人は後に「自分も最初はいどるが本当にいると思っていたし、今度は自分が叩かれる側になった。何が何だかわからない」とコメントしている。
負のスパイラルの連鎖
この構造は以下のように整理される。
存在しない荒らし「いどる」の認定
↓
いどるとして認定された複数の無関係な人物への攻撃
↓
殺人事件による沈静化
↓
今度はいどる叩き参加者への攻撃・晒し
↓
いどる叩き叩きへの反発…
この負のスパイラルはインターネット上の炎上構造の典型として言及されることが多い。
事後検証・著名人の言及
騒動の収束後、複数のインターネット文化評論家・ライター・配信者がいどる事件を取り上げ、以下のような観点から論評した。
「集合知の暴走」としての側面:多数のユーザーが情報を持ち寄ることで、実在しないパターンを「発見」してしまう現象
過去事例との比較:糞虫小僧・K5・某コテハン騒動など、同種の「架空の敵」を巡る集団行動との類似性
Vtuber文化と匿名掲示板の相互作用:閉じたコミュニティ内での情報の歪曲が加速する構造的問題
砂肝あかりは騒動から数ヶ月後の配信で当時を振り返り、「あの期間は正直しんどかった。でも最終的に実在しなかったって話になって、なんか笑えないような笑えるような気持ちになった」と語った。
「いどる」実在性への疑問
物理的・時間的・経済的不可能性
いどる叩きスレが主張していた「24時間、複数の掲示板・SNSへの同時多発的書き込み」を一人の人間が行うためには、以下の条件が必要となる。
常時稼働する十数台以上の端末の保有・携行
IP分散のための複数の通信回線・VPN環境の維持
睡眠を大幅に削った継続的な稼働時間の確保
これらを維持するための相当な経済的コスト
複数の検証者がこの条件を試算した結果、「仮にいどるが存在したとしても、叩きスレが主張するような規模と頻度の活動は、一個人には現実的に不可能である」という結論が導き出された。これはいどるの非実在を示す最も強力な状況証拠として広く共有されている。
残された謎
しかし完全な解決には至っておらず、以下のような点は依然として疑問として残されている。
命名者「あ、いどるだ」の真意:この一言を発したユーザーは特定されておらず、いどるという言葉が何を指していたのかは不明なままである。
最初期の書き込み群の正体:いどるの「原型」とされた2023年1月〜2月の書き込みは、事後検証でも一部について明確な説明がついていない。複数人の偶然の一致なのか、あるいは少数の悪意ある人物が意図的に「いどる」という概念の土台を作ったのかは不明である。
三四アカウントによる「告白」の真偽:釣りアカウントであったとする告白を行った人物が本当に三四アカウントの運営者であったかどうかの確認は取れていない。
砂肝あかりコミュニティへの流入経路:誰が最初に「いどるが砂肝あかりに関わっている」という情報を流したかは特定されていない。
殺人事件との関連の深度:いどる騒動と事件の関係については、現在も公判が継続中であり、全容は明らかになっていない。
社会的影響と評価
いどる事件は、以下のような文脈で後世に言及されることが多い。
匿名掲示板発の集団ヒステリーが現実の暴力に転化した事例として、メディアリテラシー教育の場で取り上げられた。
架空の荒らしが実在するかのように振る舞われ、多数のユーザーが真剣に追跡・攻撃を行った本件は、「認知の歪み」がいかにコミュニティ全体に伝播するかを示す事例として研究者の関心を集めた。
Vtuberコミュニティにおいては、外部の匿名掲示板文化との境界管理の問題を改めて浮き彫りにした事件として記憶されている。
砂肝あかりは現在も活動を継続しており、2024年以降は以前にも増してコアなファンに支持されている。彼女自身はいどる事件について「もう過去のこと」としながらも、「ネットで誰かを叩いてる人は、たぶん自分が何を叩いてるかわかってないと思う。お酒でも飲んで落ち着いてほしい」と語っている。
この項目は架空の事件についてのフィクション設定です。登場する人物・事件・団体はすべて架空のものであり、実在するいかなる人物・団体・事件とも関係ありません。
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