火の惑星
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
20XX年、人類誰もが惑星旅行に行くこの時代、いまだに人類が到達したことのない未知の惑星、太陽。 この物語は、太陽に降り立つことを夢見る4人の学生の宇宙のように壮大な物語。
本文
20XX年、人類は様々な惑星に移住し、全人類、惑星旅行に行くのが当たり前になったこの時代に、未だに解明されていない人類未踏の惑星があった。
太陽である。
太陽、直径は地球の約109倍、その中心部は約1600万度までのぼる。
普通ならこのような住みにくい惑星はいかないでもいいと思うだろう。
だが、そんな中、大きな夢を抱く少年が地球上にいた。
飯野啓太、18歳。国立大学に通う、大学生だ。
この少年には物心ついた頃から太陽よりも大きな夢を抱いていた。
「人類で初めての太陽に着陸した人になりたい」
皮肉なことに、この世の中には叶う願いと叶わない願いがある。
この願いは客観的に見るとどう考えても叶わない願いに分類されるわけで、周りの人々からは、無理だ、だの諦めろ、だの散々言われてきた。
そんな彼は、国内で最も頭が良いと言われる、京東大学に進学。
大学生になると現実を知り、子供の頃の夢を見つめ直す人がほとんどだが、どんなことにも例外はあるものである。
京東大学に入った啓太は天文学部に入る。
そして太陽に降り立つためにはどうすれば良いのか、を研究している。
この物語は、太陽に降り立つ人類の軌跡を書いた物語だ。
むにゃ、、、
太陽に着陸することが夢の啓太は寝ていた。
今は京東大学の講義中、なのにも関わらず寝ている啓太に教授はとうとう堪忍袋の緒が切れた。
「おい!啓太起きろ!」
この教授はあろうことか、今現在、天文学の話をしている。
しかしながらこの太陽愛好家は居眠りをしている。
「起きろって!」
流石にこの声で啓太は目を覚ます。
「はい!すいません、機長!」
全く、夢でも太陽のことを考えていたのだろうか、教授を機長だと思いこんでいる。
クスクス
周囲の笑い声でやっと啓太は今自分がどういう状況かを理解した。
「わっ、すいません!教授!」
「ったく、その調子だと単位落としちまうぞ!」
そう吐き捨て、教授はまた講義に戻る。
講義が終わると、さっそく啓太はとある部屋に向かった。
「おー、啓太。講義中に居眠りは良くないぞー」
この人は、ユウキ先輩。
宇宙飛行士になるのが夢で、少し変わり者だ。
「まっとく、しっかりしてよね!」
このいかにも口うるさそうなやつは、幼馴染のサキ。
小さい頃から宇宙に興味があり、幼稚園、小学校、中学校といっしょに過ごしてきた。だが高校だけは離れて、もう二度と会うことはないだろうと思っていた矢先に、天文学部で再開を果たした、というわけだ。
あと一人、先輩がいるはずだが、、、
周囲を見渡すと、窓際の机でゲームに勤しんでいる長髪の男が目に入る。
彼はレント先輩。まったく、彼を見ていると、ここはゲーム研究サークルなのか、天文学部生粋の天文学部好きの会なのかわからなくなってくる。
地元だと珍しく、一人も同じ趣味を持った人を見かけなかった啓太も、天文学部で同志と呼べる存在に出会った。
啓太は今も変わらず、人類初の太陽に着陸した人として歴史の教科書にのるのが夢。
「あ!そういえば啓太!ちょっとこれ見てくれよ」
そう言ってユウキ先輩が手にあるものを見せてくる。
「ジャ、ジャーン!
俺のお手製小型ロケットだ!」
そういってユウキ先輩はロケットの形をした物体を見せてくる。
「あとで打ち上げるが、いっしょにどうだ?」
そう問われた僕がもちろん断るはずがない。
「もちろん!行きましょう!」
「私も行く!」
サキも目を輝かせて繰り返す。
僕はチラッと窓側に目を向ける。
「レント先輩も早く用意してください、行きますよ。」
「俺は遠慮しとく」
レント先輩がスマホの画面を覗きながらそう言う。
立て続けにサキが言う。
「レント先輩も来てください。
これは強制、命令です。」
そう行ってサキがレント先輩を引きずって中庭へと歩き出す。
「おい!はなせよお!!」
引きずられていくレント先輩を見つつ、僕とユウキ先輩は苦笑してついていく。
僕たちの冒険はこれから始まるんだ。
そう思い、僕は中庭へと足を進めた。