第18章 選ばれた場所
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
世界は終わらない。 ただ、「止まらない」という前提が消えていく。 石油供給の揺らぎは、都市の機能を徐々に鈍らせた。 電車は遅れ、物流は滞り、棚は埋まらなくなる。 それでも社会は維持されているように見える。 だが、その維持には限界がある。 人は移動し、場所を選び、やがて線を引く。 内側に入る者。 外側に残る者。 その境界は、善悪ではなく「持続」のために存在する。 これは、終末の物語ではない。 持続のために切り捨てることを選び始めた世界の記録である。
本文
※本作はAI生成を含みます。
神代は静かだった。
いつも通りの静けさ。だが、その質が違っていた。必要な音だけが残っている。
人は増えたまま。だが、動きが揃ってきている。無駄が減る。それだけで、少しだけ持つ。
外は、受け入れない。その前提で、すべてを回す。
異論は出なかった。出す意味がない。すでに、選んだからだ。
夕方、畑の作業が終わった後、高瀬は安田老人に声をかけた。
「あの三人、どこへ行ったと思いますか」
老人は少し考えた。
「どこかに、入れる場所を探してるだろ」
「……あります?そういう場所」
老人はゆっくりうなずいた。
「ある。いつもある。どんな時代にも、どこかに、一つはある」
高瀬は、その言葉を反芻した。
どこかに、一つは。
夜、食事をとった。量は少なかった。だが足りた。
高瀬は外に出て、空を見た。
守るために失ったものが、まだ胸の中にあった。
だが、ここは続いている。それが、今夜確認できることのすべてだった。
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