序章:1999年7月某日・G県N市
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
Kindle電子書籍「心(理×)霊カウンセラー」のスピンオフ第2弾 街の何でも屋。自称探偵・原アイラが今度は蹴っ飛ばす!? 「謎を解かない系探偵」が挑む1999年からの警告とは?
本文
連日耳にするサイレンの音は、平穏の中の事件・事故なのか、それとも予言者の言葉を盲目的に信じ、それに従った者の行いなのか。
このところ、私のところに来る依頼人の中には、“あの男”が記した言葉を苦にした相談者が少なからずいる。
あの男が残した言葉。
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L’an mil neuf cens nonante neuf sept mois, Du ciel viendra un grand Roy d’effrayeur, Ressusciter le grand Roy d’Angolmois, Avant apres Mars regner par bon heur.
(1999年7の月、空から恐怖の大王が降りてくるだろう。アンゴルモアの大王を復活させるために。その前後の期間、マルス(戦の神)が幸福の名のもとに支配するだろう。)
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1974年。私がG県N市に引っ越してきた頃、この一文はどういうわけか“滅亡予言”と解釈され、世間に広まっていた。 人類滅亡という文字も言葉も存在しないこの一文が、だ。
まあまあ、何というか。 まあまあ、まあまあ、まあまあまあ、何と言えばいいものか。
人間には、ネガティブな情報に強く反応し、記憶し、注目してしまう習性がある。ネガティビティ・バイアスというのだが、小難しい話は抜きにして、そういうものがある。
これはまさに、それを要因として広まりを見せた物事の一例だろう。 ちなみに、1999年7月について国全体で話題になったのは、世界でも日本だけ。そこには、それに関わる人々のさまざまな思惑があったとかどうとか。
それはそれとして――まあ何というか、最近の私は忙しい。
このところ、私のところに来る依頼人の中には、“あの男”が記した言葉を苦にした相談者が少なからずおり、その分の依頼が増えているからだ。
まったく……困ったものだ。
1999年7の月、空から恐怖の大王が降りてくるだろう。 アンゴルモアの大王を復活させるために。 その前後の期間、マルス(戦の神)が幸福の名のもとに支配するだろう。
――ミシェル・ド・ノートルダム
連日耳にするサイレンの音は、平穏の中の事件・事故なのか、それとも予言者の言葉を盲目的に信じ、それに従った者の行いなのか。
1999年7月。黄泉野カレン。
作品統計
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