005、子世代が見た景色
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
ラスティアと対をなす世界、ストラチア。そこで起きた物語。これは、非日常、日常を描いた、ファンタジーと現代、SF、全てをごちゃ混ぜにした物語です。
本文
イメリア歴115年。
建築士の技能を若くして身につけた青年、橘秀一は、母の花子から建築のノウハウを学んでいた。
一方で神楽一香と伊賀銀次の二人の間に生まれた、神楽三日月は、千歳の指導の下侍としての実力を露わにしていく。
市治の孫娘の、間島京子は、この地で簡単な稲田を作り上げ、食糧事情に『米』を追加させたのだった。
秀一、三日月、京子は世代が近いことで仲が良く、いつも仕事を終えた後に集まって談笑にふけていた。
秀一「よう、三日月! どうだ、私が作った物置小屋は?」
三日月「有効活用してるぞ。親父や母さん達の刀を保管するのに使わせてもらっている」
京子「私にも作ってくれた倉庫も役立ってるわよ。お米の備蓄に困らないわ。ただ、鼠被害がちょっと面倒ね」
秀一「鼠か。何か良い方法はないのかな?」
三日月「巡回を増やすか?」
京子「見つけても逃げられるのがオチよ。根本的に近づかせないようにしないと」
秀一「今度母さんに相談してみるよ」
京子「そうね。花子さん、すごく博識だから」
秀一「三日月は調子はどうだい?」
三日月「ん、俺か? まあ、ようやくお祖母様に互角に戦えるようになったさ」
京子「それすごいじゃない! だって、千歳様はこの領で一番強い人なんでしょ?」
三日月「らしいな。お祖母様の剣術は目を見張るモノがあるからな」
秀一「三日月もすごいな」
三日月「伊達に毎日特訓してた訳じゃないさ」
京子「私は稲田がようやく収穫が安定してきたわ。今まで虫被害が多くて困ってたのよ」
秀一「ほほう。どのような対策を取ったんだ?」
京子「品種改良して、天敵の虫にだけ働く毒を持つようにしたの。私たちには無害よ。それどころか、毒耐性をつけられるおまけ付き」
三日月「おお、それはすごいな!」
秀一「無害なのに毒耐性が付くのか」
京子「原理は分からないけどね。微量の毒を取ることで抗体でもできるのかしらね」
秀一「さてと。そろそろ家に帰るとするかな。二人とも、また明日!」
三日月「おう、また明日な」
京子「ええ、また明日」
3人はそれぞれ家へと帰っていく。
彼らが見ている未来は明るい。だからこそ、この瞬間が尊いのである。
後書き
前回から約30年が経過しています。秀一、三日月、京子はこの地で生まれた最初の世代になります。
秀一は幼い頃から両親に大工として、建築士としての技術を見てきました。
三日月も幼い頃から侍の人たちに剣術を教わっています。
京子は市治がかつて田畑を運用していた話を聞いて、自分たちの領で出来ないか模索していたようですね。
ちなみに、千歳さんはお祖母様と言われてますが、見た目はまだ30代後半です。魔族ですからね。