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第十七話 ユウキの配信スキルは異世界に広がる

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あらすじ

異世界配信スローライフ ~原価10円のポップコーンでボロ儲け! 現代ガジェットで悪徳商人を論破します~ - 第十七話 ユウキの配信スキルは異世界に広がる

本文

「お腹いっぱい!」

 残ったら明日の朝ごはんにしようと思っていたものまで食べられてしまった。

「もう食べられないぜ」

 コビーさん達はママゾンで買ったソファーに横になっていた。

 皆でまったりしていると何かコメント欄が騒がしい。

 きーっ! 何でわたくしが寝る前にこんなものが映るんですの⁉

 俺たちにも料理を食わせてくれ!

 どうせ、ユウキさんの仕業だろ!

 何故か俺の仕業ってばれてるし。

 配信に向かって話しかける。

「あれ、俺の名前って言ってたっけ?」

 あれだけ、ユウキって言われてたら覚えるぜ。

 何か、コメント欄? ってのを見てたら自然と覚えるわ。

 それにしてもコメント欄ってすごい速さで流れるんだな。

 まあ初めてコメント欄を見た人には驚きだろうね。

 ユウキ様、初めまして。聖女エメリアと申しますわ。

 え? エルグランド王国のマリア教会の聖女様⁉

 そうですわ。わたくしはユウキ様が神聖の森に降臨されたと聞いて、訪問しに行っていますわ。

 ああ、女神のマリア様がマリア教会に神託を出したって言ってたな。

「聖女エメリア様か、何しに来るんだ?」

 俺は何気ない気持ちでこの質問をしたことを後悔する。

 それは古の賢者、ユウキ様と結婚するためですわ♡

 ヒエッ!

 なんか怖い。会ったこともない人から求婚されるのは初めてだ。

 もう会った瞬間に襲い掛かってきそうだ。

 そんなことを考えていると神聖の森組のルルたちが配信にコメントしだす。

 そんなことは認めない。ユウキはルルの物。

 古の賢者の旦那を務めるのはSランク冒険者のカレイナなの。

 わ、私もユウキさんの旦那様になりたいです!

 なんか急にコメント欄がドロドロし始めたぞ。

 昼ドラが始まったとか言われてるし、俺は見ない、何も見ない。

 どうやら異世界配信のスキルは任意で切れるようだ。

「み、皆、お疲れ~、配信はここで終わります!」

 俺は荒れる前に配信を切る。

 ちょうどいいから、現代地球に向けて配信されている方も切ろう。

「それでは現代地球の配信も切ります~。おつソロ~」

「ユウキ、逃げた」

「配信を切っても私たちは逃がしません。さっきの説教も終わっていません」

「ユウキ、今日は相手してくれるよね」

「な、何の話かな~」

 俺は階段を上がって、自分の部屋にたどり着くが、何故かカレイナとルルとクリスがにっこりとした笑顔でその先にいた。

「ルルとカレイナはともかく、なんで元商業ギルドの受付嬢がこんなに早いんだ?」

「カレイナはSランク冒険者だから転移魔法を持ってますよ?」

 お、おう。こんな恐ろしい肉食系女子に一番持たせちゃいけないスキルじゃないか……。

「そ、その、わかったからみんなでおとなしく寝よう?」

「おとなしく寝れたらいいですね♡」

 その語尾にあるハートマークは何ですか?

 俺はおとなしく三人の肉食系女子と共に部屋に入る。

 部屋に鳴り響く、ハートマークの付いた声と大運動会が始まる。

 コビーさん達は家の外に出て、何食わぬ顔をしていたらしい。

 シャドウライガーとスラとライムとコボルト達は何食わぬ顔で家の中で寝ていたらしい。

 ああ、部屋割りを決めた意味なくなりそう……。

 ** ユウキの異世界配信スキルを知った者たち。

「どうやら、この間、バルクの街でぽっぽこーんを売っていたユウキさんは古の賢者らしいぞ」

「ぽっぽこーんは異世界の食べ物だったそうじゃの」

 商業ギルドの支部長のバンズさんと冒険者ギルドの支部長のバルガスさんが酒を飲みながら話している。

 冒険者ギルドの酒場にはユウキの配信スキルの画面を見て、おなかをすかせたものがギルドで飲み食いをしていた。

「ああ、ユウキさんの家の飯が食いたい!」

「あれはめちゃくちゃ美味そうだった!」

「どうせなら、神聖の森に行っちゃうか?」

「ユウキさんが古の賢者とはな」

 その様子を見ながらバンズさんとバルガスさんは考える。

 ユウキを捕らえて、自分の私利私欲のために使おうとするものが必ず出てくるだろう。

「早めに対応しなければいけなそうじゃの」

「そうだな、ユウキさんを狙う人も出てくるだろう」

「バルクの街の領主様に話を通すべきかもしれんな」

「そうじゃの。ユウキさんの配信スキルはこれからもっと広まるし、ユウキさんの知識は財産となるじゃろう」

 ユウキと協力的な関係を築きたいと思っている二人だが、配信を見ている者には厄介なやつもいるだろうと考える。

 ハンネスブルグ商会の髭親父こと、ハンネスは偶然広場での配信を見たことからユウキの異常性を調べていた者だった。

「商業ギルドの支部長たちに先を越される前に、何とかユウキを手に入れなくてはな」

 ワイン片手に、作戦を練るハンネス。

 ユウキの配信を思い出し、その料理のレシピだけでも利益が出るだろう、とよだれを垂らす。

「ふっふっふ。楽しくなってきたわい」

 次回、ユウキの異世界配信スローライフに迫る危機!

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マロン64

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