コンシェルジュ(一)漫画脚本
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
漫画脚本は♡趣味です♡
本文
コンシェルジュ(一)漫画脚本
第1話 魔王城へようこそ
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【1ページ目】
大ゴマ
魔界の中心にそびえ立つ巨大な魔王城。
禍々しい黒い城――その門には、場違いなほど上品な看板。
「GRAND MAO HOTEL」
夜空には無数の星。
ナレーション
かつて、世界中の人々に恐れられた魔王城。
そこは今――
世界でも類を見ない、ホテルになっていた。
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【 2ページ目】
1コマ目
大理石の床を磨くゴブリンスタッフ。
2コマ目
煌めくシャンデリア。
魔法の灯り。
ほのかなアロマ。
3コマ目
ホテルスタッフ姿の魔物たちが、宿泊客を笑顔で迎えている。
4コマ目
その中央を歩く黒いスーツの男。
胸元には金色のコンシェルジュバッジ。
佐藤純。
ナレーション
佐藤純。
元・超一流ホテルの支配人。
5コマ目
純が宿泊客に一礼。
純
「ご滞在中、何かございましたら、いつでもお申し付けくださいませ」
---
【 3ページ目】
1コマ目
場面が変わる。
魔王城の玉座の間。玉座に座る魔王。
その前に立つ純。
魔王
「お前が、佐藤純か」
2コマ目
純「はい」
3コマ目
魔王が立ち上がる。
魔王
「世界征服の前に――」
4コマ目
魔王が純に頭を下げる。
魔王
「究極のおもてなしを学びたい!」
5コマ目
純が少し驚く。
魔王
「この城を、世界一のホテルにしてくれ!」
---
【 4ページ目】
1コマ目
現在。
純がホテルの廊下を歩いている。
2コマ目
純がタブレットを確認。
純
「本日のチェックイン、予定通りでございます」
3コマ目
客室。
魔物スタッフがベッドを整えている。
4コマ目
レストラン。
人間と魔物の宿泊客が食事を楽しんでいる。
5コマ目
その様子を満足そうに眺めるスーツ姿の魔王。
以前の禍々しい鎧ではなく、仕立ての良い黒いスーツ。
魔王
「うむ……悪くない」
---
【 5ページ目】
1コマ目
魔王が純の隣に並ぶ。
魔王「佐藤」
2コマ目
純「はい、魔王様」
3コマ目
魔王
「新しい客室の準備は?」
4コマ目
純
「最終確認を終えております」
5コマ目
魔王「そうか」
---
【 6ページ目】
1コマ目
その時――
ドゴォォォン!!
ホテルのエントランス、巨大な扉が吹き飛ぶ。
2コマ目
ロビーのスタッフたちが一斉に振り返る。
ゴブリン
「きゃあっ!」
3コマ目
煙の向こう。
聖剣を構えた勇者。
勇者
「魔王! そこまでだ!」
4コマ目
魔物スタッフたちがざわめく。
魔物「勇者だ!」
魔物「討伐隊が来たぞ!」
---
【 7ページ目】
1コマ目
勇者が聖剣を掲げる。
勇者
「今日こそ貴様を――!」
2コマ目
その前に、スッと純が立つ。
3コマ目
純。
完璧な営業スマイル。
4コマ目
純
「いらっしゃいませ」
勇者
「……は?」
---
【8ページ目】
1コマ目
純、深々と一礼。
純
「当館へようこそ」
2コマ目
勇者が周囲を見る。
煌めくシャンデリア。
磨かれた大理石。
ホテルスタッフたち。
3コマ目
勇者
「ちょ、ちょっと待て」
4コマ目
勇者
「ここ……魔王城だよな?」
5コマ目
純
「左様でございます」
純、にこやか。
純
「現在は、ラグジュアリーホテルとして営業しております」
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【 9ページ目】
1コマ目
勇者の顔。
「は…………?」
2コマ目
勇者が背後を見る。
そこにはスーツ姿の魔王。紳士。
3コマ目
勇者
「魔王までスーツ着てる……」
4コマ目
魔王、咳払い。
魔王
「……ホテルだからな」
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【 10ページ目】
1コマ目
さらにドタドタと足音。
聖女「勇者様!」
2コマ目
息を切らして入ってくる聖女。
聖女
「いきなり突っ込まないでって言ったでしょ!」
3コマ目
勇者
「うるさい! 俺は魔王を倒しに来たんだ!」
4コマ目
聖女も魔王を睨む。
聖女
「そうです! ここがホテルだろうが何だろうが――」
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【 11ページ目】
1コマ目
聖女が魔王へ詰め寄る。
2コマ目
その前に純が滑り込む。
純「お客様」
3コマ目
聖女、ピタッと止まる。
聖女「……え?」
4コマ目
純
「館内は走らないでくださいませ」
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【 12ページ目】
1コマ目
純、穏やかな笑顔。
純
「また、当館は完全予約制でございます」
2コマ目
純
「アポイントメントのないお客様の立ち入りは、お控えいただいております」
3コマ目
聖女
「アポイントメント……?」
4コマ目
勇者
「魔王討伐に予約が必要なのか……?」
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【 13ページ目】
1コマ目
勇者が怒って聖剣を振り上げる。
勇者「ふざけるな!」
2コマ目
ロビーの空気が凍る。
宿泊客も魔物スタッフも緊張する。
3コマ目
純だけが平然と勇者の横を歩く。
4コマ目
純「お客様」
勇者「……」
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【 14ページ目】
1コマ目
純のアップ。
純「館内での抜刀は、ご遠慮くださいませ」
2コマ目
勇者「…………」
3コマ目
純の笑顔。
純
「他のお客様のご迷惑となりますので」
4コマ目
純
「規約に基づき、ご退館いただくことになります」
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【 15ページ目】
1コマ目
勇者の額に汗。
2コマ目
聖剣を握る手が震える。
3コマ目
――カチャ。
聖剣を鞘に収める。
勇者
「……分かった」
4コマ目
魔王、唖然。
魔王「勇者が……」
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【16ページ目】
1コマ目
魔王
「私より純のほうを怖がっている……」
2コマ目
純
「何かおっしゃいましたか?」
3コマ目
魔王「いや、何も」
4コマ目
その時――
足元から小さなスライム。
スライム
「ぎゃーっ!」
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【 17ページ目】
1コマ目
勇者「うわっ!」
2コマ目
ズルッ!
3コマ目
勇者、豪快に転ぶ。
ドターン!!
4コマ目
聖女「勇者様……」
勇者「……痛い」
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【18ページ目】
1コマ目
その横を、サキュバスのスタッフたちが優雅に通過。
銀のトレイには紅茶とスコーン。
2コマ目
勇者と聖女が同時に振り返る。
3コマ目
スコーンのアップ。
4コマ目
二人のお腹。
グゥ~~~。
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【19ページ目】
1コマ目
聖女がスコーンを見る。
聖女
「……美味しそう」
2コマ目
勇者も見る。
勇者
「……腹減ったな」
3コマ目
純、微笑む。
純
「長旅、お疲れでございましょう」
4コマ目
純がメニューを差し出す。
純
「まずは、お食事をいかがでしょうか?」
---
【 20ページ目】
1コマ目
聖女がソファに座る。
聖女
「……いただきます」
2コマ目
勇者も座る。
勇者「俺も」
3コマ目
純が宿泊台帳を開く。
純
「ありがとうございます」
4コマ目
純
「あいにく、本日のスイートルームは満室でございます」
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【 21ページ目】
1コマ目
勇者と聖女の顔が曇る。
2コマ目
純、微笑む。
純
「ですが――」
3コマ目
純
「眺望の優れたデラックスルームでしたら、ご用意できます」
4コマ目
勇者と聖女。
「それでお願いします!」
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【 22ページ目】
1コマ目
ラウンジ。
勇者と聖女が紅茶とスコーンを楽しんでいる。
2コマ目
魔物スタッフたちが忙しく働いている。
その中を魔王が優雅に歩いている。
3コマ目
カウンターから、その光景を眺める純。
4コマ目
魔王が小さく笑う。
魔王
「……我が城で、勇者が宿泊している」
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【23ページ目】最終ページ
大ゴマ
夜の魔王城。
無数の客室に灯りがともっている。
その一室では、勇者と聖女がすっかりくつろいでいる。
魔王はラウンジで紅茶を飲み、純はカウンターで次の予約を確認している。
ナレーション
魔王を倒すために訪れた勇者は――
その日から、
「お客様」になった。
純
「またのお越しを、心よりお待ちしております」
第1話・完
コンシェルジュ(一)~魔王城へようこそ | 小説投稿サイト「あいぺん」
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