コンシェルジュ(二)漫画脚本
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
漫画脚本は♡趣味です♡
本文
コンシェルジュ(二)漫画脚本
第2話 最高の焼き加減
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【1ページ】
1コマ目
グランド・マオ・ホテルの大理石のロビー。 シャンデリアが輝き、魔物のスタッフたちが忙しく行き交っている。
ナレーション
「魔王城が、世界最高峰のラグジュアリーホテルとなって数ヶ月――」
2コマ目
黒いスーツ姿の佐藤純が、カウンターで宿泊者名簿を確認している。
純 「本日のVIPのお客様は……人間界からのお客様が多いようですね」
3コマ目
その隣に、黒いスーツ姿の魔王。 手にはタブレット。
魔王
「佐藤、今日の宿泊客のリストだ」
4コマ目
タブレットを覗き込む純。
純
「……勇者様のお名前がありますね」
魔王
「最近では、すっかり常連だ」
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【2ページ】
1コマ目
ラウンジ。 元・勇者パーティーの戦士が、新聞を読みながらくつろいでいる。
戦士
「……しかし、このホテルの料理は本当にうまい」
2コマ目
厨房。 大柄なオークの料理長が、真剣な顔で巨大な肉を焼いている。
3コマ目
突然、料理長が慌てて走ってくる。
料理長
「佐藤様! 大変でございます!」
4コマ目
純が静かに振り返る。
純 「どうなさいましたか。まずは落ち着いて」
料理長
「お客様から……料理についてクレームが!」
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【3ページ】
1コマ目
料理長が銀色のクロッシュを持って説明する。
料理長
「今夜のメインディッシュ、『特選ドラゴンステーキ』についてです」
2コマ目
純がクロッシュを見る。
料理長
「『レアすぎる。もっと表面を香ばしく、中はジューシーに』とのことで……」
3コマ目
純、眼鏡のブリッジを指で押し上げる。
純 「……なるほど」
4コマ目
魔王が腕を組んで苦笑。
魔王
「かつて我の首を狙っていた勇者の仲間が……今では肉の焼き加減に文句をつけるとはな」
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【4ページ】
1コマ目
純が料理長へ指示を出す。
純
「火力を少し落としてください」
2コマ目
厨房スタッフが一斉に純を見る。
純
「ハーブの香りを移したラードで、表面をじっくりアロゼしましょう」
3コマ目
料理長、感心。
料理長 「なるほど……!」
純
「添えるお酒は重めの赤ではなく、オーク樽熟成のミードを」
4コマ目
料理長が勢いよく敬礼。
料理長 「かしこまりました!」
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【5ページ】
1コマ目
ホテルの自動扉が開く。
疲れ切った勇者が入ってくる。 背中には大きな旅行バッグ。
純
「お疲れ様でございます。おかえりなさいませ」
勇者 「……ただいま」
2コマ目
勇者が肩を押さえている。
勇者
「肩がパンパンなんだ……いつものマッサージ、空いてる?」
3コマ目
純、微笑む。
純 「もちろんでございます」
4コマ目
勇者がホッとする。
勇者
「やっぱりここが一番落ち着くわ……」
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【6ページ】
1コマ目
純が予約台帳を確認する。
純
「本日は特別に、最上階のスイートルームをご用意しております」
2コマ目
勇者の目が輝く。
勇者 「マジか!」
3コマ目
勇者がふかふかのソファへ沈み込む。
勇者 「……生き返る……」
4コマ目
その背後を、料理長たちが完成したドラゴンステーキを運んでいく。
料理長 「お待たせいたしました」
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【7ページ】
1コマ目
テーブル。 勇者と戦士が料理を囲んでいる。
戦士 「おお……!」
勇者 「うまそうだな」
2コマ目
戦士がステーキを一口。
3コマ目
戦士の表情が変わる。
戦士 「……これだ」
4コマ目
魔王が少し離れた場所から見ている。
魔王 「まったく……」
魔王 「人間というのは、つくづく面白い」
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【8ページ】
1コマ目
勇者、ステーキを食べながら満足そう。
勇者
「魔物討伐より、ここの予約を取る方が難しくなってきたな」
戦士
「来週も泊まろうぜ」
2コマ目
純が静かに予約端末を操作する。
純
「かしこまりました。来週もお待ちしております」
3コマ目
魔王が純の横に立つ。
魔王
「お前、本当に人間も魔物も関係なく手懐けてしまうな」
純
「手懐ける、という表現はいささか語弊がございます」
4コマ目
純、いつもの完璧な笑顔。
純
「お客様のご希望を、一歩先回りして叶えているだけでございます」
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【9ページ】
1コマ目
ホテルの夜。 大きな窓の向こうに星空。
ナレーション
「かつて命を奪い合った者たちは――」
2コマ目
ラウンジで、人間と魔物が同じテーブルを囲んでいる。
ナレーション
「今では同じ食卓で、美食を楽しんでいた。」
3コマ目: 純がグラスを磨いている。
4コマ目: 胸元のゴールドバッジが光る。
純 「さて……次のお客様をお迎えいたしましょう」
5コマ目・大ゴマ: グランド・マオ・ホテルの夜景。 魔王城だった建物に、無数の灯りがともっている。
ナレーション 「魔王も、勇者も、人間も魔物も――」
ナレーション 「ここでは皆、ただの『旅人』だった。」
完
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