異世界ガチャは一日一回(五)漫画脚本
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
漫画脚本は♡趣味です♡ 結構、大変なんですけど......
本文
「異世界ガチャは一日一回」漫画脚本
第5話 金色の鍵編
爪楊枝の剣と、二つの世界をつなぐ扉
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【1ページ】
1コマ目・純の部屋。休日の朝。
窓から差し込む柔らかな朝日。棚には、フライパン・ラッパ・長靴・帽子・眼鏡が並んでいる。
ナレーション
ガチャを回し始めてから、ちょうど一ヶ月が経とうとしていた。
2コマ目・純が棚を眺める。
純「随分、賑やかになったな……」
3コマ目・純が伸びをする。
純
「今日は休みだし、のんびりするか」
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【2ページ】
1コマ目・純が財布の中身を整理している。
小銭や小さなカードに混じって、小さな爪楊枝のような剣が一本。
純
「そういえば、こいつも捨てられずにいるな」
2コマ目・純が剣をつまみ上げる。
ナレーション
数日前に引き当てた、爪楊枝ほどの大きさしかない剣。
3コマ目・純の回想(小ゴマ)。
過去、スライムに突き出しても「つまようじ美味しいね」と舐められるだけだった場面。
純
「マジで何の役にも立たなかったな、これ」
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【3ページ】
1コマ目・純が苦笑いしながら、それでも財布にしまい直す。
純
「なのに、なんでか捨てる気にならないんだよな」
2コマ目・純が時計を見る。
純
「さて、そろそろ寝るか」
3コマ目・純がベッドに入る。
窓の外は、もう夜。
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【4ページ】
1コマ目・純が眠りに落ちる。
すやすやと寝息を立てる純。
2コマ目・時計。
23時59分。
3コマ目・純の枕元。
コトリ、と小さな音。
4コマ目・純がうっすら目を開ける。
純「……ん?」
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【5ページ】
1コマ目・枕元に転がる、今日のカプセル。
いつもと違い、これまでに見たこともない眩い虹色の輝きを放っている。
純「……なんだ、この光」
2コマ目・純が飛び起きる。
純「え、色が違う!?」
3コマ目・フライパンの声(棚の上から)
『……珍しいこともあるもんだな』
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【6ページ】
1コマ目・純がカプセルを手に取る。
ずっしりとした重み。だが今までのどれとも違う、静かな温かさが伝わってくる。
純
「なんか、いつもと感触が違う……」
2コマ目・純が息を呑む。
純
「開けるの、ちょっと怖いな」
3コマ目・純が覚悟を決める。
純
「……でも、一日一回のルールは絶対だ」
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【7ページ】
1コマ目・純の布団が、まるで水面のように波打ち始める。
2コマ目・純の体が布団の中へゆっくりと沈んでいく。
純
「うわ、また今回もこのパターン……にしても」
3コマ目・見開き大ゴマの予告。
純の体が、光の粒子となって溶けていく。
ナレーション
今日の「入り口」は――いつもと同じ布団の中。だが、その先に待つものは、これまでとまるで違っていた。
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【8ページ】
1コマ目・見開き。
見慣れた白い砂漠――しかし、どこか懐かしさを感じる場所。
ナレーション
気づけば、純はあの最初の砂漠に似た場所に立っていた。
2コマ目・純が周囲を見渡す。
純
「あれ……ここ、最初に来た場所と似てないか?」
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【9ページ】
1コマ目・純の足元で、小さな砂の塊が動く。
カサカサ……。
2コマ目・純が驚いて見下ろす。
純「な、なんだ?」
3コマ目・小さなスライムが顔を出す。
小さくて弱そうな、赤ん坊のようなスライム。
スライム
「……ぷるん」
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【10ページ】
1コマ目・純が思わず笑う。
純
「なんだ、可愛いじゃないか」
2コマ目・スライムが純の足に擦り寄る。
スライム
「ぷる、ぷる」
3コマ目・純が財布を取り出す。
純
「そういえば……お前、これ覚えてるか?」
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【11ページ】
1コマ目・純が例の爪楊枝の剣を取り出す。
純
「前は『つまようじ美味しいね』とか言って、舐められただけだったけど」
2コマ目・スライムが剣に近づく。
スライム
「ぷるる……?」
3コマ目・スライムが剣をぺろりと舐める。
スライム
「あ、この味……」
---
【12ページ】
1コマ目・スライムの体が、ぷるんと震える。
スライム
「懐かしい……この味は……」
2コマ目・純が首をかしげる。
純
「懐かしいって、お前初対面じゃないのか?」
3コマ目・スライムが小さく体を伸ばす。
スライム
「この森に、同じ味の剣を持つ者がいたのを覚えている……」
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【13ページ】
1コマ目・純が興味を惹かれる。
純
「え、それってどういう――」
2コマ目・スライムが、ぷるんと震えながら答える。
スライム
「その者は、ずっと昔にこの地を去った。金色の光と共に」
3コマ目・純がハッとする。
純
「金色の……光……?」
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【14ページ】
1コマ目・スライムが純を見上げる。
スライム
「お前も、いつか同じ道を辿るのかもしれぬ」
2コマ目・純が少し戸惑う。
純
「よくわからないけど……なんか、意味深だな」
3コマ目・スライムが去っていく。
スライム
「ぷるん……またな」
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【15ページ】
1コマ目・純が一人残る。
純
「……不思議な出会いだったな」
2コマ目・純が爪楊枝の剣を財布にしまい直す。
純
「お前、思ったより大した奴だったんだな」
3コマ目・純の足元が、再び光り始める。
ブオン……。
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【16ページ】
1コマ目・純が驚く。
純
「あれ、もう終わり……?」
2コマ目・光が強くなっていく。
3コマ目・純の体が光に包まれる。
ナレーション
今日の「本番」は、まだ終わっていなかった。
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【17ページ】
1コマ目・見開き大ゴマ。
光が収まると、純は真っ白な空間に立っていた。
これまで訪れたどの場所とも違う、静謐な光の間。
ナレーション
気づけば純は、何もない、ただ光だけが満ちる空間にいた。
2コマ目・純が周囲を見渡す。
純
「……ここは、どこだ」
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【18ページ】
1コマ目・純の手の中。
例の虹色に輝くカプセルが、静かに脈打っている。
純
「そうだ、まだこれを開けてなかった」
2コマ目・純がゆっくりと蓋に手をかける。
純
「今日は、なんとなく……深呼吸してから」
3コマ目・純が息を吸う。
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【19ページ】
1コマ目・純が蓋をひねる。
パカッ。
2コマ目・中から溢れる光。
これまでで最も眩い、金色の輝き。
3コマ目・純の顔が、その光に照らされる。
純
「うわ、まぶし……」
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【20ページ】
1コマ目・光の中から現れるもの。
重厚な質感を持つ、大きめの金色の鍵。
純
「……鍵?」
2コマ目・純がそれを手に取る。
見た目に反して、じんわりと温かい。
純
「今までの中で、一番『普通』な見た目だけど……」
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【21ページ】
1コマ目・純が鍵を掲げた瞬間。
空間そのものが、ぐにゃりと歪む。
2コマ目・純が驚く。
純
「な、なんだ!?」
3コマ目・目の前の空間に、亀裂のようなものが走る。
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【22ページ】
1コマ目・亀裂の向こうに見えるもの。
あの見慣れた、古びたゲームセンターの内部。
純
「え……これ……」
2コマ目・純が息を呑む。
純
「現実の景色……?」
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【23ページ】
1コマ目・見開き大ゴマ。
半透明の扉が、純の目の前に完全な形で現れる。
異世界と、現実。二つの世界が、その鍵によって静かにつながっている。
ナレーション
一ヶ月分の「ハズレ」の果てに――純は、初めて「繋がり」を手にした。
2コマ目・純が扉に手を伸ばす。
純
「これがあれば……いつでも、行き来できるのか」
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【24ページ】
1コマ目・フライパンの声(純の荷物から)。
『……お前、とんでもないもん引き当てたな』
2コマ目・純が驚く。
純
「お前、この状況でも普通に喋るのな」
3コマ目・フライパンの声。
『まあ、今までの「ハズレ」も、無駄じゃなかったってことだろうよ』
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【25ページ】
1コマ目・純が手元の鍵を見つめる。
純
「フライパンも、ラッパも、長靴も、帽子も……」
2コマ目・純が微笑む。
純
「全部、ハズレのくせに、ちゃんと意味があった」
3コマ目・純が扉に向き直る。
純
「これは……ただの気まぐれなガチャじゃなかったのかもな」
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【26ページ】
1コマ目・純が扉をくぐろうとする。
純
「よし……戻るか」
2コマ目・純が振り返る。
金色の光に満ちた空間を、最後にもう一度見渡す。
純
「また、来るからな」
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【27ページ】
1コマ目・純が扉をくぐる。
半透明の扉が、静かに閉じていく。
2コマ目・純の部屋。
光と共に、純が元の場所に戻ってくる。
純
「はぁ……戻ってきた」
3コマ目・純の手の中。
金色の鍵が、じわりと温かい。
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【28ページ・ラスト】
1コマ目・純が鍵を棚にしまう。
フライパン、ラッパ、長靴、帽子、眼鏡――そして金色の鍵。
純
「これで、道具は全部揃ったのかな」
2コマ目・純が窓の外を見る。
夜明け前の、静かな空。
純
「また明日も、あの店に行くか」
3コマ目・純がニヤリと笑う。
純
「一日一回。今日はどんな『ハズレ』が待ってるんだろな」
4コマ目・黒背景。
ナレーション
ハズレばかりのドタバタな冒険と、手に入れた自由。
胸の奥に、言葉にできない小さな感動が広がっていく。
そして今日もまた――
異世界ガチャは、一日一回。
完
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