異世界ガチャは一日一回(四)漫画脚本
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
漫画脚本は♡趣味です♡ 結構、大変なんですけど......
本文
「異世界ガチャは一日一回」漫画脚本
第4話 透明仮面編
顔だけ透明な帽子と、思春期ドラゴンの悩み
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【1ページ】
1コマ目・純の部屋。朝。
出勤前、鏡の前でネクタイを結ぶ純。
ナレーション
異世界通いも、いつしか三週間目に入っていた。
2コマ目・純の独り言。
純
「今日も無事に一日、終わりますように」
3コマ目・鏡に映る自分の顔。
どこか、以前より逞しくなった表情。
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【2ページ】
1コマ目・純の帰宅後。夜。
風呂上がり、髪を拭きながら部屋に戻る純。
純
「今日は平和だったな……」
2コマ目・時計。
23時59分。
3コマ目・純が身構える。
純
「そろそろ来るな」
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【3ページ】
1コマ目・洗面所の鏡。
純が歯を磨いていると、鏡の表面が突然波打ち始める。
純
「うおっ!?」
2コマ目・鏡の中に、火山の映像がぼんやりと浮かび上がる。
3コマ目・純が驚いて後ずさる。
純
「な、鏡が!?」
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【4ページ】
1コマ目・鏡から伸びる、赤黒い光の手。
ヌッ……。
2コマ目・純の腕を掴む。
純
「うわ、待っ――」
3コマ目・純の体が鏡の中へ引きずり込まれていく。
ナレーション
今日の「入り口」は――洗面所の鏡だった。
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【5ページ】
1コマ目・見開き大ゴマ。
真っ赤に燃える火山地帯。
溶岩が川のように流れ、灼熱の空気が揺らめいている。
ナレーション
気づけば、純は火山の岩場に立っていた。
2コマ目・純が汗を拭う。
純
「あ、暑い……ってこれ、今までで一番やばい場所じゃないか?」
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【6ページ】
1コマ目・純の手元。
今日のカプセルを握りしめている。
純
「嫌な予感しかしないけど……」
2コマ目・遠くの空に、巨大な影が羽ばたく。
3コマ目・純が空を見上げる。
純
「な……なんだあの大きさ……」
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【7ページ】
1コマ目・見開き。
真っ赤な鱗を持つ、史上最強クラスの巨大ドラゴン――ブラッドドラゴンが降り立つ。
ナレーション
ブラッドドラゴン。数多の勇者を焼き尽くしてきた、伝説の存在。
2コマ目・純の顔が凍りつく。
純
「あ、これ絶対詰んだやつだ……」
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【8ページ】
1コマ目・ドラゴンが咆哮する。
ドラゴン
「グオオオオオオ!」
2コマ目・純が震える手でカプセルを開ける。
純
「た、頼む、今日こそまともな武器を……!」
3コマ目・蓋が開く。
パカッ。
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【9ページ】
1コマ目・転がり出たもの。
一見普通の、しかし妙な質感を持つ帽子。
純
「……帽子? ただの帽子か?」
2コマ目・純が呆然とする。
純
「相手は伝説のドラゴンだぞ!?」
3コマ目・ドラゴンが純を睨みつける。
ドラゴン
「小さき者よ、無駄な足掻きを見せてもらおうか」
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【10ページ】
1コマ目・純、追い詰められて咄嗟に帽子を被る。
純
「くそ、被るしかない!」
2コマ目・帽子が発光する。
ブオン……。
3コマ目・純の顔だけが、スーッと透明になっていく。
純
「え、な、なんか顔が……」
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【11ページ】
1コマ目・純の全身。
顔だけが完全に透明になり、首から下の体だけが宙に浮いているように見える、なんとも不気味な姿。
純
「うわ、これ完全に不審者じゃん!」
2コマ目・ドラゴンが動きを止める。
ドラゴン
「……む?」
3コマ目・ドラゴンが目を凝らす。
ドラゴン
「なんだ、あの奇妙な人型は」
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【12ページ】
1コマ目・ドラゴンが困惑しながら近づく。
ドラゴン
「顔が……見えぬ……?」
2コマ目・純が固まる。
純
「や、やばい、逆に目立ってる……!」
3コマ目・ドラゴンが首をかしげる。
ドラゴン
「攻撃すべきか、それとも……話しかけるべきか」
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【13ページ】
1コマ目・ドラゴンが空に向かって咆哮する。
ドラゴン
「おーい、ちょっと来てくれ!」
2コマ目・空から、もう一体の若いドラゴンが飛来する。
3コマ目・二体のドラゴンが純を見下ろす。
若ドラゴン
「なんです、親分」
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【14ページ】
1コマ目・ドラゴン(親分)が若ドラゴンに指し示す。
ドラゴン
「これを見ろ。胴体だけが浮いておる」
2コマ目・若ドラゴンも困惑。
若ドラゴン
「た、確かに……不気味ですね」
3コマ目・純が内心で焦る。
純(心の声)
(この状況、どう切り抜ければ……)
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【15ページ】
1コマ目・純の荷物の中から、フライパンの声。
『おい若造、支給品を全部確認してみろ』
2コマ目・純が慌てて荷物を漁る。
純
「そういえば、他にも何か入ってたような……」
3コマ目・純が見つけたもの。
一見、普通の眼鏡。
純
「これは……?」
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【16ページ】
1コマ目・眼鏡のつるに小さく刻まれた文字。
『ドラゴン語翻訳メガネ』
純
「翻訳……メガネ?」
2コマ目・純が慌てて眼鏡をかける。
純
「試すしかない!」
3コマ目・眼鏡越しの視界。
ドラゴンたちの言葉が、日本語として頭に流れ込んでくる。
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【17ページ】
1コマ目・ドラゴン(親分)の独り言が、はっきり聞こえる。
ドラゴン
「最近、人間たちの視線が痛くてさ……」
2コマ目・純が驚く。
純
「……え?」
3コマ目・若ドラゴンの相槌。
若ドラゴン
「親分、また悩んでるんですか」
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【18ページ】
1コマ目・ドラゴンがため息をつく。
ドラゴン
「儂が村を襲うたびに、人間どもが儂を『悪』だと噂する」
2コマ目・ドラゴンがうなだれる。
ドラゴン
「だが儂とて、好きで暴れておるわけではない」
3コマ目・純がぽかんとする。
純
「……まさかの、思春期みたいな悩み相談?」
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【19ページ】
1コマ目・純が思わず帽子を外す。
顔が元に戻る。
純
「あの……よかったら、話聞きますよ」
2コマ目・ドラゴンが純を見る。
ドラゴン
「む、顔が戻ったな。……お前、儂を恐れぬのか」
3コマ目・純が苦笑い。
純
「もう色々慣れてきたので」
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【20ページ】
1コマ目・ドラゴンが腰を下ろす(体格的にとても大きい)。
ドラゴン
「聞いてくれるか。実は――」
2コマ目・ドラゴンが語り始める。
ドラゴン
「儂は本当は、静かに暮らしたいだけなのだ」
3コマ目・若ドラゴンが頷く。
若ドラゴン
「親分、意外と繊細なんですよ」
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【21ページ】
1コマ目・純が親身に耳を傾ける。
純
「なるほど……見た目で判断されるの、辛いですよね」
2コマ目・ドラゴンが目を潤ませる。
ドラゴン
「わかってくれるか……!」
3コマ目・フライパンの声。
『おいおい、戦いはどこ行ったんだよ』
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【22ページ】
1コマ目・純が笑う。
純
「今日は、これが『戦い』だったのかもな」
2コマ目・ドラゴンが立ち上がる。
ドラゴン
「小さき者よ、名は何と申す」
純
「佐藤純です」
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【23ページ】
1コマ目・ドラゴンが頷く。
ドラゴン
「純よ、礼を言う。久方ぶりに、心が軽くなった」
2コマ目・ドラゴンが空を仰ぐ。
ドラゴン
「また、話し相手になってくれるか」
3コマ目・純が微笑む。
純
「はい、いつでも」
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【24ページ】
1コマ目・純の足元が光り始める。
ブオン……。
2コマ目・純が手を振る。
純
「それじゃ、また!」
3コマ目・ドラゴンたちが見送る。
若ドラゴン
「変わった人間でしたね」
ドラゴン
「うむ……また会いたいものだ」
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【25ページ】
1コマ目・純の部屋。
光と共に純が元の場所に戻ってくる。
純
「はぁ……まさかドラゴンの悩み相談員になるとは」
2コマ目・純が帽子と眼鏡を棚にしまう。
フライパン、ラッパ、長靴の隣に並ぶ。
3コマ目・純がその棚を眺める。
純
「見た目じゃわからないもんだな、何もかも」
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【26ページ】
1コマ目・純がベッドに横たわる。
純
「明日は、どんな『外れ』が待ってるんだか」
2コマ目・純の目が閉じる。
ナレーション
最強と噂される怪物にも、誰にも言えない悩みがある。
見た目だけでは、何もわからない。
3コマ目・窓の外、静かな夜。
4コマ目・黒背景。
ナレーション
一日一回のガチャは、今日もまた――
思いがけない誰かの心に、そっと寄り添っていく。
完
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