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第11話:密約の影と決死の攻防 -2

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/1/2 📚 シリーズ: 王宮のミステリウム~ヴァンパイアメイドと王宮の魔女~ 📝 2,160文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

王宮のミステリウム~ヴァンパイアメイドと王宮の魔女~ - 第11話:密約の影と決死の攻防 -2

本文

特別牢の重い扉が開くと、そこに現れたのは、ロラン・ハントの娘リリアだった。

 しかし、その時、地下通路の奥から金属の足音と、リチャードの刺客の冷たい魔力が迫ってきた。

 ミレーヌは、即座に状況を判断した。

「ヴァネッサ、リリア!防いで!メロディさんの結界解除に時間がかかる!」

 ミレーヌは、メロディの体を触媒とし、特別牢の結界を解析魔術で完全に解除する工程を開始する。魔力の完全な解放には数十秒の集中が必要だった。

 ヴァネッサは無言で前に出た。

 リチャードの刺客がミレーヌの背中に向かって、高熱の火球魔術を放ったが、ヴァネッサは常人には認識できない速度で駆け抜けて叩き潰し、そのまま刺客の懐に飛び込んだ。

「ミレーヌ様に、指一本触れることは許しません。」

 警備兵がリリアを囲み、リリアは狼の爪を顕現させて応戦する。血飛沫が飛び散り、リリアの唸り声が響いた。

「急いで、ミレーヌさん!」

 そして、数十秒の死闘の末。

 ミレーヌは叫んだ。

「メロディさん!今よ!解放したわ!」

 結界が解けた瞬間、清らかな魔力の波がメロディの全身に流れ込む。

 メロディは強い決意を瞳に宿し、高らかに歌い始める。

「♪~(歌声が響き渡り、警備兵や刺客が苦しみ出す)~♪」

 ◇◆◇◆◇

 歌声が途切れた隙を突き、王宮の地下通路を走る四人。

 メロディは、未だかすれた声ながらも、決定的な情報をミレーヌたちに伝える。

 メロディは告げた。

「リチャード王子は…バルドゥール・クロスと、密約を交わしていました…。王国の財政をガリオン帝国に売り渡すための…『密約文書』…それが、王宮内のバルドゥールの商館に…!」

 ミレーヌは息を飲んだ。

「『密約文書』…!それが、リチャードの目的だったのね!」

 ◇◆◇◆◇

 王宮内の魔術師団執務室。

 イリスとフェリクスは、メロディの救出とそれに伴う王宮内の魔力の乱れを感知する。

 イリスは、驚きと焦りから声を震わせた。

「フェリクス様…! メロディ様の魔力が…王宮の外へ向かっています! しかも…ミレーヌ様たちの魔力と一緒に…!」

 フェリクスは、その報に、怒りよりも深い衝撃と苦悩を露わにした。

「何だと…! ミレーヌ・エラン…嘘だろう、なぜお前まで!?」

 彼の声は、親愛なる後輩が王宮を敵に回したという事実に、深く動揺していた。

 ◇◆◇◆◇

 同時刻、リチャード王子の私室。

 メロディの救出は、リチャードの計画が根底から崩されたことを意味していた。

 リチャードは、激しい怒りと焦燥に駆られ、大理石の執務机を叩き壊した。

「(憤怒に満ちた顔で、執務机を叩き壊す)くそ…!メロディめ…! そして…ミレーヌ…!! もう…もう後には引けぬ…! 王宮を…王国全てをひっくり返してでも、奴らを捕らえろ! 私に…私に逆らう者は…!!」

 ◇◆◇◆◇

 王都の安全な隠れ家(ミレーヌたちのアジト)にて。

 処刑寸前の危機を乗り越えたメロディは、まだ疲弊しているものの、ミレーヌたちの献身的な看護で回復しつつある。

 メロディはかすれた声で詳細を伝えた。

「王子の地下牢で、リチャード王子が密かに話しているのを聞きました。『盟約の証が奪われた今、セシリアの情報網を完全に潰し、第一王女レティシアにも最後の致命傷を与える』と……。そして、ガリオン帝国大使が、王国の国境付近で軍事圧力を高める手筈になっている、とも……」

 ミレーヌは、手にしていた「密約文書」の写しと「盟約の証」を握りしめながら、怒りと確信を込めて言った。

「やはり、リチャード王子の狙いは、王族全体を貶め、混乱に乗じて王国をガリオン帝国に売り渡すことだったのね……!」

 メロディの無事、そしてミレーヌが持ち帰った新たな情報・証拠を受け、第二王女セシリアは、第一王女レティシアに緊急の会合を要請した。

 レティシアは側近のエレナを伴い、即座に隠れ家に到着した。

 レティシアは、疲弊しきったメロディの姿に目を留めた。

「メロディ。無事で何より。よく耐えてくれたわ」

 セシリアは、目の前の姉に、焦りと怒りを込めてミレーヌから受け取った文書を突きつけるように言った。

「姉様、これを見て! リチャードは、もはや王位争いをしている場合ではない。彼が計画しているのは、王国そのものの売却よ。一刻も早く、エドワード兄様を説得しなければ、全てが終わるわ!」

 レティシアは、受け取った『密約文書』の写しを静かに開き、その内容を読み込んだ。彼女の瞳は冷静だが、その奥には激しい怒りが燃え上がっているのが見て取れる。

 レティシアは静かに結論を述べた。

「この署名、筆跡は間違いない。そして、ガリオン帝国大使ゼラス・ガルディアとの密約内容……リチャードは、王国の財政権と国境警備権を、実質的に帝国に売り渡そうとしている。私情や継承権の問題ではない。これは、国家反逆罪よ」

 ミレーヌは緊張しながら付け加えた。

「メロディさんの情報では、ガリオン帝国軍はすでに国境で軍事圧力を高めていると……動ける時間は、刻一刻と減っています」

 レティシアは即座に決断し、側近のエレナに視線を送った。

「エレナ、すぐにエドワード兄様の居場所を特定しなさい。最も安全な私室へ、私たちが乗り込む手配を。セシリア、貴女も私に付いてきて。私たち二人の王女が揃って訴えれば、兄様も事態の深刻さを理解するはずよ」

 セシリアは力強く頷いた。

「御意! 必ず、兄様を説得してみせるわ!」

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ざつ

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