第5節「白銀の舞姫、覚醒」
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
《蒼真、神殿に立つ ― 異界の剣聖は、美しき仲間と共に》
本文
# ◆ 第2章「影の騎士と白銀の舞姫」
## ――第5節「白銀の舞姫、覚醒」――
蒼と黒の衝突が続くなか、
草原全体が爆ぜるような衝撃で震えた。
蒼真と翔の斬撃は、もはや目で追うことができない速度。
空が裂け、影が噛みつき、蒼光が弾ける。
「ハァッ!!」
「オラァ!!」
ぶつかるたびに地面がえぐれ、砂塵が舞い上がる。
みのりと砂月は後方で見守っているしかなかった。
(……蒼真さん……)
みのりは胸を押さえ、不安を抑え込む。
(私……何もできないの……?)
砂月も唇を噛みながら拳を握る。
(また……無力なまま、守られてるだけなの?)
二人が悔しさと焦りで震える中――
ただひとり、彩香だけが冷静に蒼真の動きを見続けていた。
---
## ◆ ● 翔の“本気”
「蒼真ぁ……お前、俺相手に本気出してねぇだろ」
翔が吐き捨てるように呟く。
「出してるさ」
「嘘つけよ」
翔は黒剣を地面に突き立てる。
影が地面へ溶け込むように広がり――
次の瞬間、黒い柱となって一気に噴き上がった。
「影核解放(シャドウ・リミット)――
《終焉喰影(シュバルツイーター)》!!」
巨大な影獣の頭部が翔の背後に形成される。
獣は口を大きく開き、蒼真へ影の咢を突き出す。
「クッ……!」
蒼真は蒼光をまとって斬り返すが、影の力はそれをしつこく絡め取る。
「やべぇぞ蒼真、飲み込まれたら終わりだ!」
翔が勝ち誇ったように笑う。
「逃げろよ? 守らなきゃいけない“女ども”ごと飲まれるぞ!」
「――ッ!!」
蒼真が後方へ飛び退き、距離を取る。
だが影獣はさらに巨大化し、追いすがるように迫ってきた。
---
## ◆ ● 彩香の決意
「……蒼真様をこれ以上追い詰めさせるわけには、いかない……!」
彩香が静かに前へ歩み出る。
「彩香ちゃん!?」
「彩香さん危ないです!」
二人の制止を無視し、彩香は両手を胸の前で重ねた。
次の瞬間――
彼女の足元に展開した魔法陣が、これまで見たことのないほど鮮やかに輝き始める。
「これは……いつものより強い……!」
砂月が息を飲む。
彩香の銀髪がふわりと浮かび、瞳は淡い青光を帯びていた。
「雪城彩香……アイドルとしての私、そして……
この世界で“舞曲魔法士”としての私……」
深く息を吸い――
「どちらも蒼真様を守るために存在しています!」
舞うように踏み出し、彩香は力強く叫ぶ。
「《舞曲魔法・第二楽章(セカンドステージ)》
――**白銀舞踏(しろがねぶとう)《シルヴァリット》!!**」
爆ぜるような銀光が広がり、草原が白く染まった。
---
## ◆ ● 銀光、影を断つ
彩香の身体が銀の輪舞(ロンド)を描きながら回転する。
その動きに合わせ、風が渦を巻き、光が刃のように放たれ――
「う……おおお!?!?」
翔の影獣が銀光に貫かれ、悲鳴のような叫びを上げる。
「な……なんだよこれ……!?」
翔が後退しながら叫んだ。
彩香はさらに踏み込み、銀光の渦を蒼真へ向かって伸ばす。
「蒼真様!!
この光の“舞台”で戦ってください!」
「……ああ!」
蒼真の蒼光が銀光に同調し、剣が輝きを増す。
「行くぞ翔――
**蒼閃(そうせん)舞斬(ぶざん)!!**」
蒼真が銀光の加護を受けて突進する。
翔は舌打ちしながら影剣を構え――
「クソがァアアア!!」
蒼真と翔が真正面からぶつかった。
蒼と黒、そして彩香の銀光が爆発し、草原を震わせた。
---
作品統計
📚 本を探すなら「よみどき」(あいぺんが運営する本の発見サイト)
130万冊を超えるコミック・小説・書籍の順位と値段を毎日みて、いま読むものを決められます。