第10話 成功への綱渡りの表紙画像

第10話 成功への綱渡り

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/1/8 📚 シリーズ: 200cmのくーちゃんと135cmのしーちゃん、配信者デビュー! 📝 2,885文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

200cmのくーちゃんと135cmのしーちゃん、配信者デビュー! - 第10話 成功への綱渡り

本文

『初めまして、クロよ』

『し、シロですっ!』

「初めましてー! お誘い頂いて感謝です! あかみこですっ!」

『初めまして、山桜 青藍です。宜しくお願いします』

初コラボ、の前に顔合わせ……と言っても通話アプリでの会話ではあるが。

朱莉はこんな所でミスれないぞ……と息を入れる。

『まず初めに改めて確認するわね。

1 私の命令は絶対

2 しーちゃんに色目を使ってはいけない

3 しーちゃんを怖がらせてはいけない

4 しーちゃんが何かやったらちゃんとに褒める

5 しーちゃんが何か失敗しても絶対に怒らない

……良いわね?』

『くーちゃん………』

当人の前で堂々と優遇契約するクロにシロは恥ずかしそうに名前を呼ぶが……恐らく何を言ってもクロは譲らないのだろう。

「はいはい万事オッケーっす! つーかこんな良い子怒れませんって!」

『承知しています。シロさんが普段から一生懸命頑張っている事は存じておりますので』

朱莉は冷や汗を流し、しかしソレを悟られぬよう務めて明るく返した。

何しろ底辺配信者である自分がようやく巡り会えた人気配信者とのコラボ。

出来れば今回だけで終わらせず次に繋げていきたいし、その為にはクロの機嫌を損ねる訳にはいかない。

『あ、あの! コラボするに当たってお二人のチャンネルも見ましたっ!

あかみこさんは鉄砲のゲームやお話も上手で……山桜さんは歌やダンスが上手で、難しいゲームでも諦めずに何度も挑戦してクリアしていて格好良いと思いましたっ!』

『ありがとうございます。私もシロさんの感情をストレートに表現する姿勢は参考にさせてもらっています』

『わわっ、ありがとうございますっ!』

『……ちっ』

(ちょおおおおおおおっ!?)

和やかに会話するシロと青藍。

そして明らかに不機嫌な空気のクロに朱莉はハラハラする。

『あははー、で! なんのゲームするんでしたっけ!?』

『……魔物狩りを予定しているわ。

私は双剣でしーちゃんはランス。2人はしーちゃんと被らないように』

「あー、ウチはボウガン使わせてもらおうと思ってます」

『ボクは初心者ですが属性を分ける為にハンマーにしようかと思います』

『宜しい、では明後日の19時に。対象はフレイムドラゴン。

フレイムドラゴンの炎牙が2つ出るまで、もしくはしーちゃんが眠くなったら終了。

ただ早めに規定数入手出来た場合は他のターゲットに移行するかもしれないわ』

「了解っす!」

『承知しました』

『明日はよろしくお願いしますっ』

『では、解散という事で』

「はーい、お疲れでーす!」

「ふぅー……」

通話を終えて朱莉は息をつく。

まだ始まっても無いのにどっと疲れが来た。

「まぁ、まずは第一段階クリアだな……」

絶対成功させるぞ! そう思いながら朱莉は明後日のコラボの為に準備を始めたのだった。

◇◇◇◇◇

『皆さんこんばんは。クロです』

『シロですっ』

「初めましての方は初めまして! あかみこです!」

『山桜 青藍です。宜しくお願いします』

(ふおぉぉぉぉぉぉぉっ!? めっちゃ人来てるーーー!?)

朱莉の普段の同接は10人強。

しかし今は三桁を越える視聴者達がリアルタイムで朱莉の配信を観ていた。

(そりゃそうか……このレベルと一緒にやるとかヤバいもんなー)

朱莉は改めて自分が場違いな事を自覚して、しかしそれを表に出さず笑顔で話す。

「はい、今回はフレイムドラゴンの素材集めです!

みんなで協力してガンガン狩っちゃいましょーう!」

『お、おー!』

『頑張ります』

『しーちゃんを死なせたりしたら許さないわよ』

「う、ウッスっ! 頑張りますっ!」

うお、怖っ……とクロの冷たい声に朱莉はビビるが、彼女達と今後も上手くやっていく為にはそれにも慣れていかなければならない。

ふぅ、と短く息を吐いて気合いを入れる。

『では開始するわね』

『うん!』

「はーい」

『はい』

そうしてフレイムドラゴン狩りが始まった。

『あ、お肉焼きますねっ!』

『みんな、肉を集めてきなさい』

「はいっ!」

『すぐに』

『あ、シロが自分で……』

『しーちゃんは雑務なんてしなくて良いのよ』

『うぅ……』

(マズイ、シロが申し訳なさそうだっ!? 急がねーと……!)

本当はもう一頭程狩っておきたかったが仕方ない、と朱莉はベースキャンプに引き返した。

「持ってきましたよ! 肉っす!」

『ありがとうございます! 焼きますねっ!』

肉を受け取ってシロのキャラが肉焼き機を取り出して肉を焼き始める。

軽快な音楽と共に肉焼き機が回り……

『あ、失敗しちゃいました!? ご、ごめんなさい……っ!』

『それはゲームが悪いのよ。しーちゃんのせいじゃないわ』

「ドンマイっす! ウチもよく失敗するんで!」

『追加の生肉持ってきました』

青藍から生肉を受け取ってシロのキャラが肉を焼き、そしてまた音楽と共に肉を焼く。

『あっ、出来ました!』

「ナイスゥ!」

『凄いわしーちゃん!』

『流石です』

『……えへへ♪』

(かーーーっ! かわええなぁ!)

クロの機嫌を取る為にやや過剰に褒めて。

それはシロも理解しているのだろうが、それでも喜びを隠そうとしないシロに朱莉は身悶える。

そりゃ人気出るわ……と、若干の嫉妬心を抱きながら。

◇◇◇◇◇

「発見! うりゃうりゃうりゃ!」

『しーちゃんはガードしててね?』

『う、うん!』

『続きます』

フレイムドラゴンを発見し戦闘に入る。

どうやら怖がり且つゲームが苦手なシロはガードを固め、敵が近付いて来たらチクチク刺すスタイルらしい。

そのシロをフォローし続け、実質一人で戦い続けて来たクロの技術は流石の一言だ。

朱莉も青藍もアクションゲームには慣れているので危なげなく戦い、そして

「よしっ!」

『凄いわしーちゃん!』

『シロ何もやってない……』

青藍がダウンを取り、クロがラッシュを掛けて勝利した。

「おつかれー」

『お疲れ様です』

『お疲れ様でしたっ』

『しーちゃん剝ぎ取らないと』

あわわ……といった挙動でシロがモンスターの死体に近付き素材を剥いでいく。朱莉もそれに続き……

「よっしゃあ! 炎牙ゲッ……とぉ……」

レアアイテムのドロップに思わず声を上げたが、件のシロがドロップ出来ていない事を察して尻すぼみ。

「つ、次は出ますよ!」

『次に行くわよ』

その後もフレイムドラゴン討伐クエストを回り。

初戦と比べて空気も小慣れてきた。

「へー、シロクロさんて小っちゃい頃からの幼馴染なんすねー」

朱莉のトークスキルで会話は途切れる事無く。

道中でシロが1つ目の炎牙をドロップした事もあり、和やかな雰囲気で配信が進み……

『出たぁ……』

『おめでとう! 眠いのに頑張って凄いわしーちゃん!』

「おめでとっす!」

『そろそろお開きでしょうか?』

『そうね……しーちゃんも眠そうだし』

「りょーかいっす! んじゃ、そーゆー訳でそろそろコラボ配信はお開きにさせて頂きますっ! シロさん、クロさん、青藍さん、今日はありがとうございましたー!」

『ありがとうございましたぁ……』

『お疲れ様』

『またコラボしましょう』

「ではでは、面白いと思ってくれたら高評価とチャンネル登録お願いしますっ! それじゃ!」

「はぁ、ビビったぁ……!」

配信を閉じた朱莉は緊張から解放されて脱力する。

しかし……

「手応えは、ある……!」

朱莉は手応えを確かに感じていた。

ジャンル・タグ

, , , , , , ,

作品統計

👁️ 閲覧数: 1 👍 いいね: 0 📚 本棚登録: 0

作者について

生獣(ナマ・ケモノ)

生獣(ナマ・ケモノ)

ほのぼのな百合も過激な百合も好き。

👥 フォロワー: 8人

作者ページを見る