新婚旅行とフィールドテスト、ついでにクーデター①

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/4/23 📚 シリーズ: ラブコメはエンドロールのあとで~転生した元大賢者はn週目の人生でラブコメするようです~ 📝 1,861文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

これは、すでに終わった悲恋(ラブストーリー)の、幸せな続きである。 大賢者の物語も、世界を変えた魔導革命も、前世で愛した女性との別れも――全部、とっくに終わっている。 結果として、大賢者は最愛の妻を救えなかった。 恋をした、ただ一人のために世界を一変させた。だが、どうでもよかった。 得た権威も、名誉も全て、彼女を救うためにやったことだ。 それでも世界は残酷だった。 もう少しで彼女を救えたのに。なのに、間に合わなかった。 大賢者は最愛の妻を救えなかった。それでこの作品(本編)は終わりを迎えた。 だが、物語とは時に残酷なもので。どうやらこの世界は、バッドエンドで終わることを許さないようだ。 妻を救えなかったとしても。彼女の後を追って転生したとしても、この世界は終わらない。 そう――これは、その続きの話(後日譚)だ。 転生した元大賢者、ノルン・ウォルフラーレンは今日もラブコメをする。 前世チートで華麗に研究をこなすと思いきや、素人質問でたじろいだり。 帰宅すれば再会した前世の妻に膝枕される。と思いきや、些細な事でシバかれて逃げ出したり。 翌朝には娘たちにたたき起こされ、振り回される。 かつて世界を震撼させた伝説の賢者の末路がこれである。 この作品に大きな事件は起きない、世界の危機も訪れない。 ただ、何気ない日常のワンシーンをひとつひとつ切り取って並べただけの、ラブコメ風の短編集だ。 前世の物語なんて知る必要はない。少なくともこの世界では、もう終わったことなのだから。

本文

 ことの始まりはノルンが書斎で日記を読んでいたことだった。

「お疲れ様です。コーヒーをお持ちしました」

「助かる、そこに置いてくれ」

 セレスティアがコーヒーを机に置くと、ノルンの背後から肩越しに日記を覗き込む。

「昔の日記でしょうか?」

「ああ、それも三年前――お前がうちに来た時のことだ」

「懐かしいですね、もうあれから三年も経つのですね」

「折角だ、少し昔の話に付き合ってくれるか」

「もちろんでございます、ノルン様」

 ◆◆◆

 話は三年前に遡る。雪がしんしんと降りつもり、街一帯が白い雪景色に覆われていた。

 ノルンがセレスティアに出会う前、ティファニアと半年遅れの新婚旅行でリースフィリア皇国に行っていたときの出来事だ。

「ノルン、見て!街が真っ白だよ!」

「ティー、寒いから窓は閉めてくれ……」

 リースフィリア皇国、王都近くの小さな宿屋の二階。

 ティファニアは窓を全開にして窓から身を乗り出していた。

 ノルンは窓から入り込む冷気に耐えきれず、ベッドの上で丸まっていた。

「えー、しょうがないなぁ」

 不服そうに頬を膨らませ、ティファニアが窓を閉める。

「ノルン、折角の新婚旅行なんだから、楽しまないと損だよ?」

「かといって、風邪ひいたら意味がないだろ」

 ノルンが震えた声で答える。

 二月の寒さは、ノルンにはこたえるものがあった。

「まあそうだね。今日は街で食べ歩きしてー、それからは二人で――」

 ティファニアが続きを言いかけたが、外から聞こえた爆発音によってそれは遮られた。

「何だ?」

「ノルン、見て!」

 ティファニアが窓の外を見て叫ぶ。

 ノルンが慌てて窓の外に身を乗り出すと、王宮から一筋の黒煙が上がっているのが見えた。

「何だろう……お祭りとかじゃない、よね」

 ティファニアが平和ボケしたことを言い出す。

 どう考えてもただ事ではないことはノルンにとって、火を見るよりも明らかだった。

「AILICE!リースフィリア皇国の現状についてデータ収集!急げ!」

 ノルンはAILICEに問い合わせ、現状の把握を図ることにした。

 しかし、AILICEの応答を待たずして部屋のドアが激しく開いた。

「お客様!大丈夫ですか!?」

 宿のスタッフが激しく息を切らしながら部屋に駆け込んでくる。

「落ち着いてください、何があったんですか!?」

 ティファニアが問いかける。

「それが……この国でクーデターが発生したと……お客様、今すぐ安全な場所にご案内いたします!」

 クーデター発生。ノルンは脳内を整理する間もなくスタッフに案内されて宿の地下室に向かった。

 地下室は広く、薄暗かった。

 先に避難したであろう客たちが所狭しと集まっていた。

 怖気着く者、祈るもの。老若男女が様々な反応を見せていた。

「ノルン、クーデターだって。大丈夫かな……」

 ティファニアも元王女だ。

 国が違うとはいえ、命を狙われる恐怖は知っているのだろう。

 それに、ノスティア王国とリースフィリア皇国は現在同盟関係にある。

 最悪のことを考えると、自国に被害が及ぶかもしれない。

 しばらくすると、スタッフからのアナウンスが入る。

「これより非常用の転送ゲートによる緊急避難を開始します!」

 周囲は帰国できることに安堵したのか、大きな混乱は起きなかった。

 一人ずつ、帰国用の転送ゲートに入っていくのを見ながら、ノルンは自分の番を待ち続けた。

 順番を待っている間、情報収集を終えたAILICEがデータを表示してくる。

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 リースフィリア皇国の現状についての調査レポート

 発生時刻:二月二十日 10:37

 発生原因:軍部による内部反乱

 規模:13643人

 詳細情報:現在調査中

 ====================

 軍部による内部反乱。

 目的は……おそらく、皇帝家の殺害だろう。

 所詮は他国のことだ。わざわざ干渉する必要もない。

 このまま帰国して、政治関係は政府に任せればいい気がするが……。

「このまま帰国するのもなぁ……気が引けるよな……」

 ノルンは少し考えて、それから決意する。

「ティー、先に帰国していて」

「こんな時にどうしたの?」

「部屋の荷物をもってくる」

 そういって、ノルンは地下室から外に向かった。

「ノスティア王国からお越しのウォルフラーレン様!」

 地下室を出る瞬間、自分達の番がやって来るのが聞こえた。

 ひとまず、ティファニアの安全は確保できただろう。

 ノルンは一度目を閉じて深呼吸し、

「面倒ごとは嫌いなんだがな」

 宿を出て、人気の無い国境近くの森林に向かった。

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作者について

てぃむ

てぃむ

アイコンはchatGPT作です。 カバー画像は昔やりこんでいた某RPGの公式から。 

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