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隣の席の希望

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/6/25 📚 シリーズ: イケメンにも恋の病は必要だよね! 📝 1,645文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

大学2年生の橘ひなたは、ごく普通の女子大生。ある日、学校一のイケメンと噂される林武蓮と同じゼミになったことで、自然と彼を意識するようになる。 しかし蓮は恋愛に全く興味がなく、女の子から告白されても断り続けるクールな男。ひなたが話しかけても素っ気ない態度ばかり。 それでも一緒にいる時間が増えるうちに、ひなたは彼の不器用な優しさに少しずつ惹かれていく。 恋愛に無関心なイケメンが、初めて「恋の病」にかかるまでのドキドキラブコメ!

本文

講義室に入った瞬間、ひなたは窓際の列に黒髪を見つけた。

お、来てる。よかった。

そう思った瞬間、ひなたは自分の中の「よかった」に少し戸惑った。前なら、隣になりたくないと思っていたはずなのに。

でも今日は理由がある。先週の様子が気になっていたからだ。体調はもう良くなったと言っていたけれど、無理して講義に出ているような節があった。

今日もまた、無理しているんじゃないか。そう思うと、隣の様子を確認しないと落ち着かなかった。

空いている席はまだいくつかあった。それでも、ひなたの足は迷わず窓際の方へ向かった。

林武の隣に腰を下ろすと、彼がちらりとこちらを見た。

「顔色、良くなってるね」

ひなたが先に言うと、林武が少し意外そうな顔をした。

「……ああ、もう平気だ」

「咳は?」

「もう出ない」

「本当に?無理してない?」

林武は少し黙ってから、小さく頷いた。

「本当だ」

その答えに、ひなたは内心ほっとした。よかった、ちゃんと治ったんだ。

——あれ、私、なんでこんなに安心してるんだろう。

ひなたは自分の反応に、わずかな違和感を覚えた。いつもの相手の体調が良くなったくらいで、こんなに安心する必要はないはずだ。それなのに、肩の力がふっと抜けたような感覚があった。

鬼島教授が入室し、講義が始まった。ひなたはノートを開きながら、もう一度横目で林武の様子を確認した。顔色は確かに良くなっている。普段の落ち着いた雰囲気が戻っていた。

それを見て、ひなたは小さく安堵の息をついた。

——よかった、今日は本当に隣になれて。

そこまで思って、ひなたは自分の考えに違和感を覚えた。

今日、隣になって良かった、と思っている。それは、確認できたからだ。林武の体調が、本当に良くなっているかどうかを。

つまり——隣になることを、期待していた。

その事実に、ひなたは内心で動揺した。避けたいと思っていたはずの席が、今日に限っては「確認できる場所」になっていた。だから自然と足が向いた。教室に入った瞬間から、無意識にその席を選んでいた。

いや、でも、これは心配してたからってだけで……。

ひなたは自分に言い訳をするように、心の中で繰り返した。心配していたから、確認したかった。それだけだ。それ以上の意味はない。

講義の途中、林武が小さく身を乗り出して、ノートの端に書かれた数式を覗き込んできた。

「これ、どうやって解いた?」

珍しく、林武の方から声をかけてきた。ひなたは少し驚きながらも、ノートを少し傾けて見せた。

「ここ、こうやって代入するだけだよ」

「……なるほど」

林武が小さく頷いて、自分のノートに書き写した。それだけのやり取りだったけれど、いつもより会話が続いたことに、ひなたは内心少し嬉しくなった。

——嬉しい、というのも、変な感覚だった。

講義が終わり、林武がいつも通り席を立った。今日はふらつくこともなく、しっかりとした足取りだった。それを見届けて、ひなたはもう一度安心した。

廊下に出ると、さくらが追いついてきた。

「ひなた、今日も隣だったね。林くん、もう元気そうじゃん」

「うん、良かった」

「そんなに気にしてたの?」

「気にしてたっていうか……まあ、ちょっとは」

さくらがにやりとした。「今日、自分から隣の席選んでたよね」

ひなたは思わず固まった。

「……見てたの」

「見てたっていうか、丸わかりだったよ。空いてる席いっぱいあったのに、まっすぐ窓際に向かってったから」

「それは、ただ……体調が気になってただけで」

「うんうん、それを気にしてるって言うんだよ」

さくらが軽く笑いながら言った。ひなたは何も言えなくなって、歩く速度を少し早めた。

確かに、今日は隣になることを期待していた。それは認める。でも、それはただの心配からくるものだ。恋愛的な意味では、決してない。そのはずだ。

——でも、なんで、こんなに安心したんだろう。

ひなたは自分の中のその問いに、まだ答えを出せなかった。ただ、隣に座って、顔色が良くなっているのを確認できたこと。それだけで、今日一日がなんだか少し軽くなった気がした。

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作者について

たかの岳

毎日1話投稿! AI連載作品をたくさん出したいなと思います!

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