第2話:黒煙と予期せぬ乗客
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
AIに小説を書かせたら、最初の読者である私すら行き先を知らない飛行艇の旅が始まった。 一面の青い空と、雲海の向こうに広がる世界。 蒸気機関と飛行技術が発達したこの世界で、小型飛行艇の操縦士として空を飛ぶ青年ユーリは、いつものように仕事をこなしていた。 特別な力も、世界を変える使命もない。 ただ空を飛び、依頼された仕事を終えて帰る――そのはずだった。 だが、ある日の飛行中に起きた出来事を境に、ユーリの日常は大きく変わっていく。 雲海の奥で出会った少女。 父親の残した潜行貨物船。 空と雲の向こうに潜む未知の存在。 そして、壊れた飛行艇で向かう先は、まだ誰にも分からない。 これは、特別な英雄ではない一人の操縦士が、仲間たちとともに空を旅する物語。 どこへ向かうのか。 何が待っているのか。 最初の読者である私自身も、まだ知らない。 そして、この物語が何話まで続くのかも、私には分かりません。 ※本作は、人間がプロットの方向性や世界観を『ふんわり』設定し、本文はAIが執筆する形で制作しています。
本文
### 第2話:黒煙と予期せぬ乗客
「おいおいおい……冗談だろ……!?」
雲を抜けた安堵も束の間、ユーリの悲鳴がコクピットに響き渡った。
右エンジンの排気口から、黒くドロッとした煙が勢いよく吹き出し始めている。さっきの乱気流ダイブで、無理に蒸気圧を上げすぎたツケが回ってきたのだ。圧力を示す真鍮のメーターは完全に振り切れ、針がカンカンと狂ったようにガラスを叩いている。
(あそこまでボイラーを追い込めば、そりゃそうなるか……!)
目的地である鉱山都市「アイアン・フォージ」の影は、まだはるか遠く、雲の水平線の彼方にうっすらと見える程度だ。この状態のまま飛べば、目的地に着く前にエンジンが爆発して空中分解する。
「チッ……墜落するよりはマシか!」
ユーリはスロットルを絞り、必死に操縦桿を抑え込んだ。 高度が急速に下がっていく。雲海を突き抜けると、眼下に広がっていたのは巨大な錆色の岩肌と、無数の煙突がそびえ立つ中継廃鉱都市「旧ガレリア」の街並みだった。
かつては鉱石の採掘で賑わったが、今は資源が枯渇し、行儀の悪い空域の荒くれ者やジャンク屋が溜まり場にしている廃墟の街だ。
ガラガラガラ……!
アウラ号は半ば滑空するような形で、廃港の崩れかけた木製滑走路へ滑り込んだ。 激しい衝撃とともに車輪が悲鳴を上げ、木屑と蒸気を巻き散らしながら、奇跡的にクレーン船の影で停止した。
「ハァ……ハァ……生き延びた……」
ユーリはぐったりと操縦桿に額を押し付けた。 エンジンからは「プシュー……」と敗北を認めるような虚しい蒸気音が漏れている。
「翼は破れた、ボイラーの配管は破裂、予備のシール材も底をついた。……完全に赤字だ」
ユーリは溜息をつき、足元に転がっている例の「革の外交嚢」を拾い上げた。 重い。そして気のせいか、さっきよりもほんのり温かい。
「とにかく、連絡を入れて代わりの機体を手配するか、街のジャンク屋でまともなボイラー管を買い叩くしかないな……」
機体から降りようと、ユーリがコクピットの風防(キャノピー)を押し開けた、その時だった。
カチャリ。
冷たい金属の感触が、ユーリの首筋にピタリと押し当てられた。
「動くな。大声を出したら、そのボロ服に風穴を開ける」
低く、引き締まった女性の声だった。 ユーリが視線だけを横に向けると、油と煤で汚れた革ジャンパーを着た、短髪の女がユーリの愛艇の縁に足をかけていた。その手には、このあたりのジャンク屋では見かけない、精密な彫刻が施された小型の連発拳銃(リボルバー)が握られている。
「お前……郵便屋か?」
「あぁ、見ての通りさ。ただし今は『エンジンが爆発して途方に暮れている郵便屋』だがね。お姉さん、強盗なら他をあたってくれ。俺の財布には、今日のシチュー代くらいしか入ってない」
ユーリは両手をゆっくりと挙げながら、努めて軽い調子で返した。
女はユーリの財布には目もくれず、ユーリが抱えていた「革の外交嚢」に視線を落とした。その瞳が一瞬、大きく見開かれる。
「……やっぱり、あれ(・・)の運搬ルートはここだったか」
「おいおい、知りあいか? だったら代わりに届けてくれよ。俺の船はもう動かねぇんだ」
「黙れ。追手が来る」
女がそう呟いた直後、廃港の入口から、何台もの蒸気三輪バイクが重厚なエンジン音を響かせて雪崩込んできた。乗っているのは、黒い軍服のようなコートを着た、顔を覆った男たちだ。さっきの空賊(灰かぶり)とは明らかに装備の質が違う。
「チッ……目ざとい奴らだ」
女は舌打ちすると、ユーリの首元から銃口を外し、迫りくるバイクの集団に向けて二発、正確に引き金を引いた。先頭のバイクの蒸気パイプが撃ち抜かれ、派手な水蒸気とともに横転する。
「おい、郵便屋! この船、あと何分で動く!?」
女が叫ぶ。
「無茶言うな! ボイラーのバイパス管が吹き飛んでんだ! 圧力が上がらねぇよ!」
「バイパスなら、高圧弁を直接手動で固定すれば一分は持つはずだろ! プロならそれくらいやれ!」
「それをやったら、一分後にボイラーが木っ端微塵になるんだよ!!」
「撃ち殺されるよりマシだろ! 飛べ!!」
女はユーリの首根っこを掴むと、無理やりパイロットシートへ押し戻し、自分は狭い助手席スペースへ強引に飛び込んできた。
「ハぁー……! どいつもこいつも無茶苦茶言いやがる!」
ユーリは毒づきながら、コクピット横の緊急バルブへ手を伸ばした。 スパナを叩きつけ、安全装置を強引に破壊。危険信号の赤ランプが激しく点滅し始める。
「耐えてくれよ、アウラ!!」
手動で固定されたボイラーが、まるで悲鳴のような高音を上げ、エンジンが狂ったように再始動した――!
第2話はここまで!
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