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【20番外】ジャンジャン・バリバリ・ライブ!

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/8/28 📚 シリーズ: 時環遊技場 📝 3,009文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

ChatGPTと一緒に制作した、「時環遊技場」短編集です。 舞台は、未来都市・郊外第9区。昭和の手打ちパチンコから平成中期のCR機までが残る古い遊技場に、人間、ロボット、アンドロイドが集まる。そしてそこでは時々、不思議なことが起こる。ちょっと懐かしくて、少し不思議なパチンコ店の物語。

本文

その日は、時環遊技場がいつもと少し違っていた。

店内には、普段見かけないDJロボットやアンドロイドが集まり、いつもの遊技音に混じって軽快なビートが流れている。今日はDJ-Spinのライブイベントの日だった。

その店内の隅では、以前取材に訪れた未来放送局のスタッフ三人もカメラを回していた。今回も取材中らしく、店内の様子を撮影している。

このライブイベントは、少し前にDJ-Spinから店主へ持ちかけられたものだった。

「パチンコを打ちながら音楽を聴けるイベントにしたいんです」

そう相談された店主は、少し考えてから笑った。

「それは面白そうですね。ぜひやりましょう」

DJ-Spinが首から下げていた、ホログラフィーリングサラウンドシステム搭載のヘッドホンを装着する。すると、音楽が店内いっぱいに広がった。パチン。ジャラジャラ――。

玉が釘に弾かれ、役モノが動く。その音にDJ-Spinのビートが重なり、いつもの遊技場とは少し違う空気を作っていた。

昔から通っている常連のおじさんは、台を打ちながら小さく足でリズムを取っている。隣の常連ロボットも、音楽に合わせて首を振っていた。

「こういうのも、いいもんだな!」

常連の女性も楽しそうに笑う。

「パチンコ屋でライブなんてねえ」

一方、初めて来た若い客たちは、古い遊技台を珍しそうに眺めていた。

「これ、本当に打てるんだ」

「昔のパチンコって、こんな感じなんだね」

恐る恐る、パチンと玉を弾く。

「……この音、いいな」

その声を聞いた常連のおじさんが、嬉しそうに笑った。

「だろ?」

店内の一角には、手打ち蕎麦処 紬の主人が用意した料理が並んでいた。特製の創作蕎麦に、あんみつ、さらに豪華な惣菜まである。

「店主さん、今日はずいぶん賑やかですね」

「ありがとうございます。私も、ここまでになるとは思いませんでした」

店主がそう答えている間にも、五匹のホログラムメダカが店内を泳いでいる。

カウンターでは、オイルタイマーのオイタマちゃんが店主オリジナルのアクリルパチンコケースの中で三つの玉をぽん、ぽん、ぽん、とお手玉している。音楽に合わせるように、だんだんテンポが速くなっていく。

そこへ、噂を聞きつけ店にやってきた、たこさんウインナー三人組も加わった。三人は音楽に合わせて、ぴょこぴょこと跳ねている。

「⟟∴◇(⚪︎◉⚪︎)∿⊙≋△!! メっちゃ楽し〜!!」

「∴⊙◇(⚪︎◉⚪︎)≋∿!! でら楽しイがね!」

「△∿⟟◇(⚪︎◉⚪︎)⊙!! こギゃん楽しかとは、久しぶりばい!」

宇宙語のような言葉の後半だけ、なぜか方言になっている。

料理を見つけると、三人は一斉に駆け寄った。

「あんみつ、うまいやん!」

「このあんみつ、うみゃあがね!」

「こりゃ、うまかばい!」

すっかりイベントを満喫している。

その近くでは、RB-4176とCL-2083がノリノリで踊っていた。

「イェーイ!」

「今日も最高!」

二人とも遊技よりダンスに夢中だ。

「お前ら、今日は打たないのか?」

常連のおじさんが笑う。

「今日は踊る日です!」

その様子を、連れの友人ロボット達がスマートフォンで撮影していた。

その日の夜、二人のダンス動画は、またしてもSNSで大きく拡散されることになる。

「またバズってます」

従業員アンドロイドが店主に報告すると、店主は苦笑した。

「……何度目でしょうね」

その少し離れたところでは、未来放送局のスタッフ三人も、カメラを回しながら音楽に合わせて体を揺らしていた。どうやら取材をしながら、ダンスと音を楽しんでいるらしい。

そんな賑わいの中、店内に「ピンポンパンポン――」とチャイムが響いた。

『181番台、181番台、予定数終了しました』

従業員アンドロイドが羽根モノコーナーへ向かい、打ち止め札を差し込む。そしてマイクを手に取った。

「羽根モノコーナーより、181番台、わんぱく大将1、予定数終了、お疲れ様でした」

すると、わんぱく大将から元気な声が響いた。

「よっしゃー!!」

その瞬間、店内からも歓声が上がった。

常連のおじさんも、常連ロボットも、初めて来た若い客たちも、思わず声を上げる。

「よっしゃー!」

「イェーイ!」

その声をDJ-Spinがすぐに拾い、ビートへ重ねる。わんぱく大将の「よっしゃー!!」まで、ライブの音になった。

パチン、と誰かが玉を弾く。ジャラジャラジャラジャラ――。

その音までDJ-Spinが拾っていく。

その後も予定数終了のアナウンスが続いた。

「112番台、たこ焼き名人、予定数終了、お疲れ様でした」

「122番台、ブーブーサーカス、予定数終了、お疲れ様でした」

さらに200番台、CR星降る街の予定数も終了した。液晶に流れていた星が静かに消え、そのアナウンスまでもDJ-Spinは音楽の中へ取り込んでいく。

そして今度は、店主がマイクを手に取った。

「いらっしゃいませ。いらっしゃいませ。いらっしゃいませ」

その声をDJ-Spinが拾う。

「ありがとうございます。いらっしゃいませ」

店主は続けた。

「数ある遊技場、娯楽場の中より――」

「時環遊技場、時環遊技場に――」

DJ-Spinのビートに店主と従業員アンドロイドの声が重なっていく。

「大勢様、多数様、ご指名、ご来店、ご贔屓ご来店いただきまして、誠にありがとうございます!」

「お客様、お一人様、お一人様に、厚く深く、深く厚く、お礼申し上げます」

店内の空気が一気に跳ねた。

昔からの常連も、初めて来た若者も、ロボットもアンドロイドも、みんな音楽に乗っている。RB-4176とCL-2083は相変わらず踊り、たこさんウインナー三人組は、あんみつを食べながら跳ねていた。

五匹のホログラムメダカが音楽の中を泳ぐように店内を横切り、オイタマちゃんはアクリルパチンコケースの中で、ぽん、ぽん、ぽん、と玉を弾ませている。

ぽん、ぽん、ぽん、ぽん。

店主がふと気づいた。

「……増えてません?」

いつの間にか、オイタマちゃんが使っているオイル玉は五つになっていた。

「すごいですね」

従業員アンドロイドが感心する。

その直後、またパチン、と玉を弾く音がした。

DJ-Spinがその音を拾う。ジャラジャラジャラジャラ――。

「いい音!」

DJ-Spinが笑った。

やがて、イベントも終盤に差しかかる。

店主がマイクを握ると、店内の音が少しずつ小さくなった。

「それでは、どちらのお客様も、最終最後のお時間が参りますまで――」

DJ-Spinが静かに待つ。

「ごゆるりと……ごゆるりと、お遊び下さいませ」

一瞬の静寂。次の瞬間、音楽が弾けた。

歓声が上がる。

RB-4176とCL-2083が踊り、常連のおじさんは笑いながら台を打つ。常連の女性は手拍子をし、初めて来た若者たちも、すっかりこの不思議なイベントを楽しんでいた。

蕎麦を食べる人。あんみつを食べる人。パチンコを打つ人。

踊る人。音楽を聴く人。五匹のメダカ。お手玉するオイタマちゃん。

そして、方言混じりの宇宙語で盛り上がる、たこさんウインナー三人組。

店主はカウンターから、その光景を眺めていた。

「……ずいぶん賑やかになりましたね」

するとDJ-Spinが振り返る。

「店主! もう一曲いきましょう!」

店主は少し笑った。

「まだやるんですか?」

「もちろんです!」

返事とともに、また音楽が流れ始める。

パチン。ジャラジャラジャラジャラ――。

時環遊技場には、パチンコ玉の音と音楽と笑い声が、いつまでも重なっていた。

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作者について

蘇轍

ぱちんこは、「遊ぶための機械」でありながら、「機械そのものを眺めるための機械」でもある。

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