1日1回しか魔法が使えない魔法使い
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
見習い魔法使いのルカには、大きな秘密がある。 それは、1日に「たった1回」しか魔法が使えない【制約の呪い】がかかっていること。 一度使えば、次の日の朝まで魔力はすっからかん。 そんな貴重すぎる魔法なのに、お人好しのルカは木から降りられない子犬を助けたり、くだらないトラブルに巻き込まれたりと、ついつい午前中のうちに「今日の1回」を無駄遣いしてしまう! 喋るお小言使い魔の黒猫に呆れられながら、ルカは今日を無事に乗り切ることができるのか? 魔法の使いどころを巡る、1日1話のほのぼの日常ファンタジーコメディ!
本文
北の山までは歩いて半日。明日の朝一番に出発すれば正午前には着ける。だが、その分の体力と時間を考えると念入りに準備しないと危なかった。
「クロ、君は空を飛べるんだろう? 偵察を頼めないか?」
クロがふん、と鼻を鳴らし誇らしげに胸を張る。
「お前よりずっと速いわ。明日の朝いちで様子を見てきてやるよ」
「ありがとう。帰りに君の好きな焼き魚を買ってあげるからね」
「本当か!? そいつは楽しみだな!」
クロはルカの肩の上でご機嫌に喉をゴロゴロと鳴らした。
その日の夕方、ルカとクロは無事に村へと戻ってきた。北の山の地鳴りのことは村長さんに伝え、大人たちが後日調査に向かうことになった。
夜、宿屋の部屋でルカは窓辺の月を見上げた。
ここで家族を守ってくれたおじいちゃんも、確か北の山で何か大きな獣と戦ったと聞いたことがある。土砂崩れの原因が魔物なら村や町を守らなければいけないけれど、一発しか魔法が使えない自分にそれができるのか——。
「さて、明日も早い。朝が来るまでに少しでも体を休めておこう」
ルカはベッドに入り、ゆっくりと目を閉じた。
作品統計
📚 本を探すなら「よみどき」(あいぺんが運営する本の発見サイト)
130万冊を超えるコミック・小説・書籍の順位と値段を毎日みて、いま読むものを決められます。