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小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
私は、鬼の里へすてられた…。
本文
厳牙はガバッと立ち上がると、
「あ、あーもう! だめだ! 俺の頭が沸騰して死ぬっ!!」 まるで大きな熊が慌てているみたいな動きで、ドタドタと玄関へと向かった。
「ちょっと頭冷やしてくる! お前は、その、とにかく大人しくその肉でも食ってろ! いいな! 絶対にだぞ!」 それだけ大声で言い残すと、彼はバシャーン!と勢いよく障子戸を開けて、外の冷たい夜風の中へと飛び出していってしまった。
バタンと扉が閉まる音がして、部屋の中に急に静けさが戻ってくる。 「……行っちゃった」 一人取り残された居間で、私はぽつんと呟いた。
まだ顔が信じられないくらい熱い。
囲炉裏の炎のせいだけじゃないことは、自分が一番よく分かっていた。誰もいない静かな部屋で、じゅうじゅうと音を立てる山盛りの美味しそうなお肉を前にして、私は胸に手を当てた。
トクトクと、さっきの厳牙の心臓に負けないくらい、私の心臓も激しい音を立てて自己主張している。
「……バカみたい。私、ひとりで何を期待してたんだろ……」 膝を抱えて、自分の真っ赤な顔を埋める。厳牙が外の冷気で頭を冷やしている間、私の頭の中も、彼の「綺麗な髪と目をしてる」という言葉が何度も何度もループして、一向に冷える気配がなかった。
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