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閑話1:『黒猫とプロフェッショナルの流儀』

小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/10/30 📚 シリーズ: 『AI作家と私の、ふんわり飛行艇計画』 📝 3,688文字 🤖 AI創作支援作品 ✅ 全年齢

あらすじ

AIに小説を書かせたら、最初の読者である私すら行き先を知らない飛行艇の旅が始まった。 一面の青い空と、雲海の向こうに広がる世界。 蒸気機関と飛行技術が発達したこの世界で、小型飛行艇の操縦士として空を飛ぶ青年ユーリは、いつものように仕事をこなしていた。 特別な力も、世界を変える使命もない。 ただ空を飛び、依頼された仕事を終えて帰る――そのはずだった。 だが、ある日の飛行中に起きた出来事を境に、ユーリの日常は大きく変わっていく。 雲海の奥で出会った少女。 父親の残した潜行貨物船。 空と雲の向こうに潜む未知の存在。 そして、壊れた飛行艇で向かう先は、まだ誰にも分からない。 これは、特別な英雄ではない一人の操縦士が、仲間たちとともに空を旅する物語。 どこへ向かうのか。 何が待っているのか。 最初の読者である私自身も、まだ知らない。 そして、この物語が何話まで続くのかも、私には分かりません。 ※本作は、人間がプロットの方向性や世界観を『ふんわり』設定し、本文はAIが執筆する形で制作しています。

本文

◆1.潜入

その黒猫――シエロが潜行貨物船アルゴー号の艦内へ足を踏み入れたのは、潜伏港のドックに船が繋がれて間もない頃のことである。

油と煤の匂い、そして古びた鉄と蒸気の匂い。

薄暗い資材置き場の陰から船内を見回し、黒猫は密かに満足の頷きを返していた。

(悪くない潜伏先だ。遮蔽物も多く、追手の目を眩ますには絶好の環境と言える)

もちろん、実際にはただの野良猫が暖と飯を求めて船のハッチから滑り込んだだけなのだが、シエロの脳内において、自身は『凄腕の孤高のプロフェッショナル』であった。

「おい! なんだありゃ、猫か!? どっから入ってきた!」

ドタドタと重い足音を立てて追いかけてくるのは、髭面の巨漢――機関長バートンだ。

シエロは無駄のない動作で配管の隙間をすり抜け、影から影へと移動する。

(ふっ、動きが直線的すぎる。敵の戦力を分析しつつ、最適な退路を確保する……これが潜入の基本だ)

シエロとしては完璧な戦術的離脱のつもりだったが、傍から見れば「大きな人間にビビって必死に逃げ回る黒猫」でしかない。

逃げ込んだ物陰で息を潜めていると、ふわりと甘い匂いが鼻腔をくすぐった。

静かな足音とともに現れたのは、若い女性――セシリアだった。彼女の手には、小さなお椀に注がれた温かいミルクがある。

(……ほう。罠か)

シエロは耳をピタリと伏せ、鋭い眼光で接触者を睨みつけた。

毒殺、捕獲、あるいは洗脳。甘い誘惑の裏には必ずリスクが潜む。それが裏社会の鉄則だ。

だが……匂いが良すぎる。

(……ぬぐ。いや、待て。ここで倒れては元も子もない。毒味という名目で味を確認する必要がある)

一歩、また一歩と忍び寄り、舌を伸ばす。温かいミルクが胃に染み渡る。

(……毒ではない。どころか、極めて高品質な補給物資だ)

ミルクを飲み干したシエロは、さらなる警戒解除の儀式として、近寄ってきたバートンの無骨な指先に鼻頭を擦り付けた。相手の体臭を記憶し、味方識別信号(ID)を上書き登録するためである。

(フッ……気に入ったぞ。この船、今日から俺の新しい前線基地として承認してやろう)

◆2.プロフェッショナルの朝

アルゴー号が南へ向けて雲海を進む現在。

朝の光が差し込む甲板で、シエロの一日は「警戒任務」から始まる。

壁際のスノコに前脚をかけ、力強く爪を研ぐ。バリバリという心地よい音が響く。

(狩りに必要なのは、まず刃の手入れだ。手入れを怠った者は戦場で死ぬ)

研ぎ澄まされた爪を確認すると、シエロは足音もなく艦内巡回へと向かった。

通路の隅、作業台の足元、異常がないかを細かくチェックしていく。と、床に放置された小さな六角ボルトを発見した。

(……使える)

前脚でチョンとつつく。カチャリ、と音を立てて転がるボルト。

シエロの瞳孔が限界まで開き、お尻がプリプリと小刻みに揺れた。

(敵の急激な軌道変化に対する動体視力、および反射神経の極限訓練――ッ!)

シュバッ! と飛びかかり、転がるボルトを猛スピードで追いかける。右へ左へ、前脚を千手観音のように繰り出してボルトを転がし、一人(一匹)で白熱した戦闘を繰り広げた。

「おいシエロ、道具で遊ぶなよ。どこ逝ったか分からなくなるだろ」

通りかかったバートンにボルトをひょいと回収され、シエロはピタリと動きを止めた。そして何事もなかったかのようにすっと背筋を伸ばし、ぷいと顔を背ける。

(……見られていたか。潮時だな。プロは深追いしない)

……しかし五分後。シエロは別の場所で、もっと大きいスパナを前脚で必死にコロコロと転がしていた。

◆3.新たな前線基地

アルゴー号の後部貨物デッキ。そこには、製作途中の新しい飛行艇の骨組みが鎮座している。

シエロはしなやかな体で、真鍮パイプと鉄骨の狭い隙間をスルリとくぐり抜けた。

(ほう……ここは良い。入り組んだ構造、適度な遮蔽。敵の視線や旋回銃座の死角になる完璧な要塞だ)

実際には、ただ単に猫が潜り込むのにちょうどいい日当たりの良い隙間というだけである。

骨組みのキャノピー(予定位置)から見下ろすと、操舵の合間に様子を見に来たユーリが機体のあちこちを点検していた。

(ふむ、あの『風を読む若造』も励んでいるようだな。悪くない面構えだ)

少し離れた場所では、セシリアが図面を開き、バートンがパイプを咥えながら指示を出している。

まだ翼も外板もない未完成の鉄の骨組み。だがシエロにとっては、すでにこのアルゴー号の中で最も居心地の良い「マイ・セーフハウス(縄張り)」であった。

◆4.最大の試練

「あ、シエロ。そこにいたのね」

足音もなく近づいてきたのは、手にお椀を持ったセシリアだった。中からは香ばしい温かいミルクの匂いが漂っている。

(……来たか。ターゲット接近)

シエロは鋭い目つきで姿勢を低くした。

(油断するな。敵は常にこちらの隙を狙っている。甘い顔に騙されるな……)

「はい、おやつよ」

セシリアが膝をつき、お椀を差し出す。

シエロは一歩、後ずさった。

(これは高度な心理戦だ。ここでおめおめと近づけば、俺の主導権は失われる……)

だが、湯気とともに立ち上るミルクの匂いが鼻をくすぐる。

一歩、近づいた。

(……待て。毒の可能性を排除しきれていない。生存確認のために一口だけ……)

さらに一歩近づき、ペロリと一口舐める。激旨である。

「うふふ、美味しい?」

次の瞬間、無防備にミルクに夢中になっていたシエロの胴体に、セシリアの優しい両手が回った。ひょいと持ち上げられ、彼女の温かい胸の中に抱き抱えられる。

「にゃ、にゃあ~ん……」

(な、なんだと……!? 身体の自由が……捕縛されただと……!?)

完全敗北である。

セシリアの腕の中でミルクを飲み干したシエロは、頭を優しく撫で回され、顎の下をコリコリと掻かれた。

「ゴロゴロゴロゴロゴロ……」

(くっ……これは……高度な拷問……! 脳の神経系が麻痺していく……! 抵抗、不能……! だが忘れるな、これは次の任務に向けた戦略的……必須……休息なのだ……ゴロゴロゴロ……)

シエロはセシリアの膝の上で目をトロトロにさせ、完全に蕩けていた。

◆5.そして事件発生

その日の午後。船内で警戒任務を継続していたシエロの「プロフェッショナルセンサー」が、異常な気配を察知した。

通路の角、石炭袋の陰からカサカサと動く小さな影――不法侵入者(ネズミ)である。

(潜入者発見。本艦の治安維持は、この俺の責務だ。排除する)

シエロは音もなく忍び寄り、弾丸のような跳躍でネズミにとびかかった。

一瞬の格闘。見事な前脚の一撃。

(任務完了。戦利品を回収し、指揮官へ報告する)

シエロはネズミを誇らしげにくわえると、胸を張って甲板へと向かった。

図面を整理していたセシリアの足元に歩み寄り、トスン、とネズミを差し出す。

(受け取れ。今日の俺の戦果だ。これでこの船の安全は保障された)

セシリアがゆっくりと視線を落とした。

シエロは「フッ、礼には及ばんよ」と言いたげに、誇らしく胸を張った。

「きゃああああああああああっ!!??!?」

甲板全体を揺るがすような、セシリアの裂け目のような絶叫が響き渡った。

「にゃッ!?」

シエロは跳び上がって固まった。

セシリアは涙目になりながら一瞬で数メートル後方へ退避し、半狂乱で叫んでいる。

「いやあああ! ネズミ! シエロ、なんで持ってきちゃうの!!?」

「どうしたセシリア!! 敵襲か!?」

叫び声を聞きつけたバートンがスパナを振り上げて飛んできたが、足元に転がるネズミと、固まっている黒猫を見て「なんだ、獲物の報告かよ……」とガクッと肩を落とした。

シエロは困惑した。

足元のネズミを見つめ、半泣きで悲鳴を上げるセシリアを見つめ、もう一度ネズミを見た。

(な……なぜだ……? 敵は排除した。完璧な成果を持ち帰ったはずだ。なぜ悲鳴を上げる……? 報酬のミルクは……? 撫で撫では……?)

プロフェッショナルとしての彼の価値観が、生まれて初めて大きく崩壊した瞬間であった。

◆6.黒猫の結論

夕刻。

アルゴー号の後部甲板には、朱色に染まる雲海の風が吹き抜けていた。

未完成の飛行艇の骨組みの中。暖かな排気管のすぐ隣で、黒猫は小さな黒い毛玉のように丸くなっていた。

(……この船の人間どもは、理解に苦しむことが多い)

シエロは薄く目を開き、遠ざかる雲海を眺めた。

(戦果を誇れば叫ばれ、訓練(ボルト転がし)をすれば怒られ、甘い毒(ミルク)で拷問にかけてくる……まったく、わけのわからない連中だ)

長めのあくびをひとつ。

丸くなった身体に、船体の心地よい微振動と、ボイラーの暖かさが伝わってくる。

(……だが。悪くない)

シエロは静かに目を閉じた。

耳に届くのは、滑らかに回転するスクリューの重低音。

遠くから聞こえる「風を読む若造」と「図面を抱えた娘」の穏やかな話し声。

(フッ……次の任務に備え、高度な戦略的休眠に入ることにする。起こすなよ……)

……実際には、ただの満腹な猫の爆睡である。

南へと針路をとる潜行貨物船アルゴー号。

その甲板でゆっくりと育ちつつある未完成の翼の中で、一匹の黒猫が、しあわせそうに静かな寝息を立てていた。

閑話1はここまで!

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風見しず

風見しず

小説を書いている……というより、AIに書いてもらった小説を読んでいます。 世界観や方向性は決めますが、先の展開は私にも秘密。 AIがどんな物語を作っていくのか、最初の読者として楽しんでいます。 ...

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