❲ 狐の義兄 3 ❳
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
好きを詰め込みました。ただ、自分の好きを置いた作品集です。
本文
「はぁ、邪魔………。」 私がさらに一段、温度を下げた声で拒絶する。昔からそうだ。 なぜか私は、犬やら猫やら、とにかく毛のある生き物に妙に好かれる体質だった。
そして寄ってくる有象無象は、どいつもこいつも遠慮がなくて、いたって鬱陶しい。 目の前で九つの尾を振っているこの巨大な野良狐も、完全にその「うっとうしい枠」の筆頭だった。
しかし、私の氷点下の拒絶を聞いた瞬間、お兄ちゃんは「はぅっ!」と大袈裟に胸を押さえてソファに崩れ落ちた。
「じゃ、邪魔……! 今、邪魔って言ったね!? しかもその、心の底からゴミを見るような冷徹な眼差し……! ああ、神様、狐の神様ありがとう、最高の妹を俺にくれて……! ゾクゾクするほど可愛いよ……!」お兄ちゃんは悶絶しながら、なぜか嬉し涙を浮かべている。
(………。ホントに…) ぐっと私は口を固める。そうでもしないと………。
この狐、お兄ちゃんは完全にポジティブの化け物だ。 私の冷静なツッコミを待つまでもなく、彼はすぐさま這い上がってくると、さらにふさふさの尾の密度を増して私を全方位から包み込んだ。
(!!!)
作品統計
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