❲ 狐の義兄 9 ❳
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
好きを詰め込みました。ただ、自分の好きを置いた作品集です。
本文
にこやかに去っていく父親の顔を思い出しただけで腹が立つ。
百歩譲って仕事は仕方ないとしても、絶対に許せないのは事前の説明が皆無だったことだ。
まさか新しくお母さんになった人が、神々しい白銀の九尾の狐で、その連れ子の義兄が、シスコン極まった絶世の美狐 (過保護・M気質)だなんて、一言も聞いていなかった。
あんな国宝級の美人と、最高にかっこいいお兄ちゃんを家に残して海外に行くなんて、正気の沙汰じゃないわ。
……というか、普通 『これから家族になる人は狐の妖(あやかし)だよ』って事前にプレゼンするべきでしょ!? おかげで最初の数日は、お兄ちゃんの美貌に心臓をバクバクさせ、狐の姿を見せられては卒倒しそうになるのを防ぐために、私の顔面の筋肉は死に物狂いで働くことになったのだ。
お兄ちゃんが狐だとか人の姿になれるとか、どーでもよくなった。
………。どーでも…。
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