本当のシアワセ
小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
炎上系YouTuberのぬーいはある時不意に自分の過去を思い出す。それは残酷で、今の彼女に必要不可欠な過去だった。
本文
ももたの部屋についた母親は、めんどくさそうにため息をついた。
「ったく面倒ね〜。なんで勝手に問い降りたあんたの世話なんかしないといけないのよ!まあでも、どうせ放っておいたら死ぬんだし大して変わんないわね。」
それだけいうと母親は仕事場へ向かった。 その様子を見たももたは、力が入らない体を無理やり起こし、ベッドから立ち上がって大事なものを抱えて家を出ていった。 向かった先はぬーいの家で、ぬーいのいえのポストに手紙を入れどこかへと行ってしまった。
翌日学校に来たぬーいはももたが失踪したことを知った。 先生は心なしか嬉しそうに語った。
「あの迷惑だったももたさんがいなくなりました。 いや〜、もう二度と学校に来ないと思うとせいせいしますねえ。」
「ほんと先生それ言えてるwあいつ男のくせに女のフリするとか脳みそ赤ん坊だったときになくしたんじゃね?wまあもういなくなったから脳みそのない人間のふりしたやつのことなんて考えても意味ないけどww」
「ええ城美さんの言う通りです、あの子は異常者です。 あのまま私のクラスにいたら私の評判が悪くなってしまいますからねえ。いなくなってくれてよかったです。」
そんな会話のやり取りを聞いてぬーい以外のクラス全員の笑い声が教室に響いた。
そしてももたの母親と父親が先生に謝りに教室へ入ってきた。
「みなさん、今回は家のゴミクズが迷惑をかけてしまい申し訳ありませんでした。」
そう父親はいった。母親も、
「どうせいつかはこうなるってわかってたのにそれでも異常者だったあいつに今までかまってくれてありがとうございました。まあどっかで野垂れ死んでても私たちには関係ありませんけどねw」
その言葉を聞いてまたクラス中で笑いが巻き起こった。 この空気に耐えられなくなったぬーいは、席から思わず立ち上がった。
「皆おかしいよ!友達が、生徒が、息子がいなくなったってのに!出てくるのはももちゃんへの悪口だけ!ももちゃんは何も間違ってない!ももちゃんのことを理解できないあんたらが異常者だ!人の心がない、悪口を言って自分をよく見せることしかできない異常者だ!ももちゃんがどんな思いで過ごしてたかなんてわからないくせに!」
ぬーいはそういながら、今朝ポストに入っていた手紙のことを思い出した。
【ぬーいへ】
僕はいろんな人達に嫌われている。城美、先生、クラスの皆、ぬーいのお父さん、お母さん、それから父さんと母さんだ。
前に死のうと思ったときは、そういう人たちのことしか頭になかったんだ。
でも、助けられて思い出した。僕にはぬーいがいたことを。
ぬーいは本気で僕のことを思ってくれる。僕のことを認めてくれる。
だから君が少しでも希望を持てるようにこの手紙をお守りとして届けます。
どうかこの文章がぬーいに届きますように。
【もも】
手紙のことを思い出してぬーいはますます辛くなった。
「ももちゃんがあんなことになるまで、力と言葉で痛めつけて!それなのにちっとも心配せずにいなくなってよかったなんてよく言えるな!」
先生から「ぬーいが暴れている」と電話があったぬーいの両親は、ぬーいを連れて家へ帰っていった。 ぬーいは泣いて泣いて泣きじゃくった。だがクラス中の人たちの笑顔を思い出してハッとした。あの人達にとってはももがいなくなることが
本当のシアワセだったと、今までのシアワセはすべて簡単に崩れ去ってしまったと