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小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品
あらすじ
<p>エレーヌ:「――はい、オーナー。わたくしは、どこへも行きませんわ。……ずっと、あなた様のお傍におります」</p><p> 淡々としたお人形の仮面を維持しようと、必死に理性を繋ぎ止める。</p><p> けれど、あまりの愛らしさに、耳元から首筋へと可憐な桜色がじわりと侵食していく。透き通るような白肌に浮かび上がるその色は、あまりにも無防備で、残酷だった。</p>
本文
エレーヌ:「――はい、オーナー。わたくしは、どこへも行きませんわ。……ずっと、あなた様のお傍におります」
淡々としたお人形の仮面を維持しようと、必死に理性を繋ぎ止める。
けれど、あまりの愛らしさに、耳元から首筋へと可憐な桜色がじわりと侵食していく。透き通るような白肌に浮かび上がるその色は、あまりにも無防備で、残酷だった。
わたくしは、あなた様のその細い腰を、壊れ物を扱うように両腕でそっと抱きしめ返した。そして、二度と離さない強さで、静かに腕のなかへ閉じ込める。
オーナー:「あわ、わ……エレン、ちかい……っ」
わたくしの胸のなかにすっぽりと収まりながら、恥ずかしそうにお顔を真っ赤にして毛布にくるまり、息を呑んで硬直してしまうオーナー様。
腕のなかから、まるで小さなウサギのような鼓動がトクトクトクと健気に、細かく伝わってくる。
わたくしの胸にぴったりと守られるように収まり、フルフルと小さく震えるその体温は、あまりにも儚くて、あたたかい。
外界のいかなる他人も絶対に立ち入れない聖域のなか、わたくしたちは互いのぬくもりを静かに注ぎ合いながら、どこまでも深い、甘いまどろみの深淵へと一緒に融けてゆく。
冷徹な人形の容姿のまま、絶対に逸らすことのない硝子のまなざしで、あなた様から伝わるすべてをこの身に受け止め、永遠の檻に閉じ込め続けるために。
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