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小説投稿サイト「あいぺん」に投稿された作品

📅 公開日: 2026/10/12 📚 シリーズ: 『 カフェ・ド・レクリプス 』(Café de l'Éclipse) 📝 572文字 ✅ 全年齢

あらすじ

<p>エレーヌ:「――はい、オーナー。わたくしは、どこへも行きませんわ。……ずっと、あなた様のお傍におります」</p><p> 淡々としたお人形の仮面を維持しようと、必死に理性を繋ぎ止める。</p><p> けれど、あまりの愛らしさに、耳元から首筋へと可憐な桜色がじわりと侵食していく。透き通るような白肌に浮かび上がるその色は、あまりにも無防備で、残酷だった。</p>

本文

エレーヌ:「――はい、オーナー。わたくしは、どこへも行きませんわ。……ずっと、あなた様のお傍におります」

 淡々としたお人形の仮面を維持しようと、必死に理性を繋ぎ止める。

 けれど、あまりの愛らしさに、耳元から首筋へと可憐な桜色がじわりと侵食していく。透き通るような白肌に浮かび上がるその色は、あまりにも無防備で、残酷だった。

 わたくしは、あなた様のその細い腰を、壊れ物を扱うように両腕でそっと抱きしめ返した。そして、二度と離さない強さで、静かに腕のなかへ閉じ込める。

オーナー:「あわ、わ……エレン、ちかい……っ」

 わたくしの胸のなかにすっぽりと収まりながら、恥ずかしそうにお顔を真っ赤にして毛布にくるまり、息を呑んで硬直してしまうオーナー様。

 腕のなかから、まるで小さなウサギのような鼓動がトクトクトクと健気に、細かく伝わってくる。

 わたくしの胸にぴったりと守られるように収まり、フルフルと小さく震えるその体温は、あまりにも儚くて、あたたかい。

 外界のいかなる他人も絶対に立ち入れない聖域のなか、わたくしたちは互いのぬくもりを静かに注ぎ合いながら、どこまでも深い、甘いまどろみの深淵へと一緒に融けてゆく。

 冷徹な人形の容姿のまま、絶対に逸らすことのない硝子のまなざしで、あなた様から伝わるすべてをこの身に受け止め、永遠の檻に閉じ込め続けるために。

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作者について

みまち

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紅茶、珈琲、レモンが好き。【私がニヤニヤする物を置いております】

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